*序章
――彼女は走っていた。赤子を抱いて。
「はぁはぁっ、このままではこの子は・・・」
間もなく追手が彼女たちの影をとらえた。必死で逃げまわる彼女。周りには彼女と赤子と追手しかいない。助けは来ない・・・。
「っっっ!!?」ズササッ
彼女は突然足を止めた、いや、止めなければならなかった。
彼女の足元には崖が広がり、これ以上進むことができなかったのだ。底は深く、どこまでも続いているようだった。
じりじりと追手が迫る。追手の一人が彼女に、否、赤子に刃をむけた、その時-
『ピカッッッ!!!!!!!』
赤子からまばゆい光があふれた。
誰もがその光を直視できず、目を覆う。赤子を守っていた彼女も・・・。
「あぁっ!!」
赤子は彼女の手を離れ谷へ落ちていく。赤子の光さえも覆う深い闇の底へ。
『ガアオウッ』
獣の低く響く声が空から聞こえた、次の瞬間、彼女の目の前を白くまばゆい虎が通り過ぎ、赤子の落ちた谷の底へ消えていった。
彼女は安堵した。何故なら白い虎は彼女の国の守護神なのだから。
反対に彼女たちを追っていた彼らは動揺していた。彼らも知っていたのだ・・・。あの白い虎が守護する赤子こそ、彼らの国の王であったと――
初めまして、読んで頂きありがとうございます。日々妄想しているものをそのまま書いた感じだから、多少読みづらいと思いますが、ご容赦ください。




