〈11−1〉授業と説教
「えー今から午後の授業を始めていくんだが、午前の授業の前に言った通り、選択授業の説明、そして見学をして今日は終わりとなる」
俺達が教室に戻ってきた時にはすでに半数の生徒が席に座っており、俺達に遅れて数分でクラスメイト全員が揃った。
俺達は少し話ていたが、すぐ虎出がやってきたのですぐに解散になり、自分の席へと座った。
「えー改めてこの学園のシステムを説明するぞ。
この学園はインヴェクタに入ることを目的とした学校だ。卒業生の9割がインヴェクタに入る。入らなかった人は、インヴェクタの傘下にある協力機関に入ったりとかだな大体。
入学前に能力試験があり、その結果によりクラス割が与えられる。
与えられたランクはあくまで仮であり、正式に認められるためにはインヴェクタのランク試験を受ける必要がある。
ランクを上げる機会は在学中に無数にあり、いくら上げたって現在いるクラスは変わらないがブレスレットは更新され、与えられる権利は変わる。
学年末に大きな試験があり、そこに合格しなければ一発退学となる。
3年制で、3年の最後の試験ではクイントの人やインヴェクタの上級職の人が直接見に来てくれ審査してくれる。その時印象に残ったなど、優勝したりしたらインヴェクタに入った時優位になったり、給料がよかったりする。
何もできなくても、リベルトを卒業したことが栄誉になる。
たまに普通の日に、学業を見てくれる事があるが、最近はあまりないな。
そして、これから説明する選択授業は、しっかりと打ち込んだり、いい成績をだせばしっかりと功績となるからしっかり選ぶことをオススメする。」
リベルト学園の選択授業はインヴェクタの裏側でも有名だ。理由はその種類と成績だ。
たくさんの分野の大会で一位や入賞、世界大会で優勝したところもあったはず。 本部で、なにかのスポーツの決勝戦を隊員たちがみてサボってたことがあったっけ。結局優勝したって事だけ覚えている。その隊員たちはしっかり説教されていた。
「今からお前たちに冊子を渡す。そこには選択授業の一覧とお前たちの先輩たちが書いてくれたアピールポイントや実績が一覧として書き出されている。選択授業は1つは絶対。上限は5個までだ。選択授業が多い場合は、選択授業がきちんとできていなかった場合強制的に減らされる可能性がある。問題行動を起こしたら処罰を受けるから気おつけろよ」
そう言いながら虎出はクラス全員の前に選択授業の一覧という冊子をおいた。
「ちなみに冊子のデザインはデザイン科や美術科が協力して作ってくれた物だ」
中身を見ていみると、ほんとうにたくさんの選択授業がある。正直俺は何に入りたいとかはない。ろうやあまねのいるとこに行ってもいいが、めんどくさい。のんびりしなくていい授業はないだろうか……。
「これからお前達、一年全員には選択授業見学に行ってもらう。自由移動なので決まってるものは帰ってもいいし、放課後まで回ってもいい。気になる選択授業へはそのページに教室の場所と背面にこの学校の見取り図もあるのでそこから自分で行ってくれ。教師も巡回してるので、困ったら頼るように。仮授業も受けれるので、楽しんできてくれ。選択授業の申請は一週間後に集めるのでそれまでに決めておいてくれ。途中で変更できるが慎重にな」
虎出は長々と話し、教室を出ていった。
俺達クラスメイトは呆然としていた。
「うりむくん決めてる?入るとこ」
「なんにもきめてない」
「僕も、多すぎて何がなんだか……」
周りを見てみると、もう大半が見学に行っている様子だった。
前には女の子3人がなにかを話しているのが聞こえる。
後ろは一人寝ている男の子とろうだけしかいない。
「どうするんすか〜。俺は単純なスポーツとか見学行ってみたいっす!」
「運動は苦手ですけど。見学に行って決めるのが良さそうだね」
見学は危なそうだけど……まぁ見学してたらいい感じの授業が見つかるだろう。
「じゃあいくか」
「「はい」」
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俺とあまね、ろうは放課後までみっちり選択授業の見学した。
まぁ、いろいろ、巻き込まれそうになったり、実験台にさせられそうになったが自分の部屋に返ってくる事ができた。
俺の予想通り、学園唯一の初級クラス、バレたら目立ったしまい、異なる授業通しのアピールが怒号のように迫ってくる。
逃げて休憩して別のとこに行くが、バレてしまいまた逃げるの繰り返し。優秀な人材を確保するのに必死のようだ。
「本当に疲れた」
うりむの耳と精神は悲鳴を上げていた。
「大丈夫っすか。うりむさん」
「あぁ平気だ。それよりだ」
俺は今日やることがある。
「なんで、ミッションあんなよそよそしくなったんだ?!」
「いやぁ〜〜不可抗力で〜」
俺は、ミッションの時、レベル5の魔物を瞬殺と書かれているログを見せその真意を問い詰めた。
すると、正直に、ろうはその時の状況を説明してくれた。
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時は虎出に送られた後のこと。
「あの担任説明はしっかりするくせに、急すぎるんだよな〜」
僕は廃ビルの5階部分に送られた。廃ビルなので外は貫通してるというか、えぐれてる。
うりむさん探そうかな〜あの人の戦闘の様子間近で見てみたいし。
ろうはうりむ(アイク)の大ファン。特に戦闘の様子が好きで、直接は見たことがなかったので絶好のチャンスというわけだ。
廃ビルの上からあたりを見渡していたところ、廃ビルの奥から音がし、血まみれの巨大な狼が出てきた。
ほ〜こんなの出るのか。グールの狼か。
全長は5メートルくらい?高さは2メートルか3メートルぐらいあるだろうか。
こんなの早く倒してうりむさんのとこにいこ!。
血まみれの狼は飢えているのか口を閉ざさず舌をだし、よだれがたれている。
しかし、ろうが少し動いた瞬間、血まみれ狼の首は地面に横たわっていた。
え?
状況が理解できなかった。
「え?えっt?あああ!やべ」
自分の手を見てやっと理解した。
僕の手、指先からは僕の異能、糸が出ていた。しかも黒。黒の糸は毒性と貫通性に特化してて、あんまり使わないのに!
普段魔物倒しすぎて、体が勝手に動いたの?どういう原理だよ!
え〜っとどうしよ。 絶対怒られる!
僕はこの首の取れた狼の死体をあわあわして見ることしかできなかった。
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「って僕にはどうすることもできずーそのあとトントン拍子にクリア判定なっちゃってしかもランク5判定で…………。」
俺は、ろうの話しを呆れながら聴いていた。
どうしてそうなるんだ。
その気持ちはジト目で伝えたつもりだ。
録画データを見たらわかるがろうの証言と食い違うところがある。
録画ではしっかり手を向け本人の意志のように黒い糸を出し倒している。おそらく本当に無意識なのだろうが……。
「俺とお前は正体がバレちゃだめなんだぞ?もっと慎重に動きべきだ!大体魔物だってすこし苦戦する素振りを見せたら良かったんだけど……。
まあいいだろう。幸いお前と同じコイン5枚を取った生徒がいただろう?藍屋だっけか。そいつの動画を見たら、すこし苦戦しているようだったが、お前とおなじランク5の魔物を倒してのクリアだ。そいつとクラス内でちょっと強いやつでいたらとりあえずは疑われないだろ」
そう、ろうの本当のランクは特上級。初級より3段階も上のランクだ。力を抑えて過ごさなきゃいけない。俺もそれは同じだが。
「すいません!うりむさん。次からは力をセーブしてちょうどいい感じにします。正直この年代の子たちのレベルがわかっていなかった自分もいると思うっす。」
「わかった。クラスのレベルを掴むためにも今回のミッションの初級クラスの生徒のミッション動画。見返せよ。俺はちょっと出てくる。」
「はい!わかりました」
俺は深い藍色のローブを身に着け、フードを被った。
「あぁあと、俺は早朝まで帰らないから、何かあったらなんとかしといてくれ。」
そういう残すと俺は部屋の窓から飛び降りで空気弾を入れ込んでいる銃でリベルトの外へと向かった。
突発で入った仕事があったからそれを片付けに行く。隣の市ではあるが、トップスピードで行けば一時間半くらいだろう。
秋で夜は寒くなる。が俺にはこれくらいの寒さが心地良い。
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