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帝都攻略戦3

 軍事拠点から出てきた亀型の兵器の背中には、蠍とは比べ物にならない大きさの砲台が装備されていた。


「まずいな、流石にあれを放置するのは難しいか、砲台だけでも潰しとかないとまずいことになりそうだ」


 俺は街を見渡し、何か使えるものがないか探していると、各門の道が交差する場所にある大きな広場の中心に、石で出来ているであろう六方晶系の形をしたオブジェクトを発見した。


 相手にも見つかりやすいし、石で出来ているなら風で削って成型できるかもしれない。


 俺はオブジェクトのある広場に向かって飛んでいくと、相手も俺のことが視認出来たのか、亀の顔がこちらを向いた。


 オブジェクトの上に乗って触ってみると、やっぱり石で出来ていた。


 俺は風魔法を使って適当なサイズに石を切断し、削って矢先の形に成形していく。


 その間にも、亀の兵器はこちらに近づいてこようとしているが、道中に城内の城壁や家屋があるため、中々こちらに近づけないようだった。


 痺れを切らしたのか、亀の兵器は口を開けて青い炎のブレスを吐き出し、城壁や家屋を燃やしながら吹き飛ばしていく。


 炎が青いってことは、火の温度が高い証拠だ。風の精霊の俺が食らったらかなりまずいことになりそうだ。


「よし、矢先の形に成形出来た!これで亀に向かって攻撃してみるか」


 俺は石で出来た矢先を右手にセットし、狙いを定めながら今できうる限りの空気を圧縮していく。


 よく見ると、甲羅にガラスと思われる素材でぐるりと長方形の形で覆われている箇所から内部が見えた。


 どうやらまだカメラのような装置はないみたいで、直接視認しないといけないみたいだ。あそこからコクピットの中が丸見えだ。


 あれだけのサイズだ。コックピットの中に兵士達が七人以上いる。その中に二人、明らかに他の兵士とは装いが違っていた。


 一人は豪華な軍服、そしてもう一人は白衣のような服装をしている。軍隊の高官と兵器の開発者だろうか?明らかに兵士より険しそうな顔をしてこちらを敵視しているように見える。


 まずは先にコクピットを狙ってみるか。俺はコクピットに狙いを定めて石の矢先を圧縮魔法で解き放った。


 バシュンッと音と共に、矢先が亀の甲羅にあるコクピットに向かって飛んでいく。しかしながら、コクピットの目前で矢先が砕け散った。


 魔力感知でよく観察してみると、コクピット周辺に魔力の障壁が張ってあった。城や館を覆っている障壁と同じものだろう。森での教訓で対策されていたらしい。蠍と違って鋏で守れないから当たり前か。


 亀はこちらにゆっくりと近づいてくるが、攻撃してくる気配がない。まだ射程圏外なのだろうか?いや、あれだけの大きさの砲台だ。射程内には入っているはずなのになぜ攻撃してこないんだ?


 俺は疑問に思いつつも、風魔法で石のオブジェクトから二発目の矢先を成型していく。


 流石に、体全体を魔力の障壁で覆うことは出来ていないようで、あの大きな砲台だけでも潰しておきたい。


「よし、二発目が出来た!空を飛んで上から攻撃するか、それとも後ろに回って攻撃を仕掛けるか…」


 どうしようか悩んでいたところ、広場の周囲に等間隔で設置されている街灯のようなものが突如として光だし、ズォォォオオオという音がし始めた。


 最初は何だか分からなかったが、右手にセットしていた矢先が落ちて気づいた。魔素を吸収する装置だ!なぜそんなものが街中の広場なんかにあるんだ!!


 光と音が強くなると共に、俺の体から魔力が吸われ始め、体が徐々に小さくなっていく。


 まずいまずいまずい、空を飛んで逃げようと試みるも魔力を吸われているため、まったく飛べない。


 どうしてこうなった?順風満帆に行き過ぎていたせいで見誤った?敵を侮り過ぎた?


 やばいやばいやばい、こうしている間にもどんどんと魔力を吸われ、体が小さくなっていく。


 もしかして、俺はここで死ぬのか?森の皆には帰ると約束したのに…。


 嫌だ嫌だ嫌だ、死にたくない死にたくない死にたくない。まだ死にたくない、俺はリンやマシロ達のところへ帰るんだ!


「こんなところで死んでたまるかぁぁぁあああああああああ!!」


 俺は魔力を吸われるのに抗おうとしていると、ドクンッと胸の辺りからドス黒い衝動みたいな感覚が湧き上がってくるのを感じた。


 ドクンッドクンッドクンッ、なんだこれ?胸の辺りからドス黒い衝動と共に、体が徐々に黒く変色していく。


 ドクンドクンドクンドクンドクンドクン、湧き上がる衝動を抑えきれない…。


 頭まで体が黒く変色したところで、俺の視界は真っ暗になり、意識を失った。

次から敵始点が続きます。

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