↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
1/4

恋なんかしない。

この秋、私は恋なんかしないと、決めたんだ。

恋なんかしない。


恋探しってなに?

恋探しなんか知らない。

そんな課題、

絶対にやらないって決めているから。


じゃあ、この胸のときめきはなに?

知らない。

気づかない。

気づきたくない。

知らんぷりしよう。


だって、___

気づいてしまったら。

自分との約束、やぶることになるから……。




キーンコーンカーンコーン

キーンコーンカーンコーン


久々に見たこの光景は、相変わらずという言葉がお似合いだった。

セミの鳴き声も落ち着いてきて、もう少しすれば、全くきこえなくなり、少し寂しい気もする。


夏休み明け。

登校初日から始まる授業は、ほぼほぼ先生の雑談だった。

夏休みの思い出話で盛り上がっている。

そんな中、話しは変わるが、と先生は言う。

「夏休みの課題地獄から脱出したところだろうが、一つ先生から、追加課題を出すぞ」

「えぇぇぇぇぇ……」

私もえぇぇぇぇぇ……。

課題が終わった今は天国だったのに!

どんよりした空気に変わることを、先生は気にすることなく、アリーナ席の子に声をかけた。

「リョウ、秋といえば何が思いつくかい?」

「えっ……?それは、栗とか、焼き芋とか、落ち葉とかまつぼっくりとか……」

「ほぉほぉ、食べ物は何の秋じゃ?」

「食欲の秋……ですかね……?」

「その通りじゃ!じゃあ、アミ!他には何があるかのぉ?」

「スポーツの秋とか、読書の秋とか、芸術の秋とか……です」

「そうじゃそうじゃ!良い感じじゃ!じゃあ、それらをまとめると何かね?スズ」

「うーん、……秋……ですね」

「んー、まぁそうじゃが……。これは少し難しい質問だったかのぉ。いいかい、答えは……。

『恋の季節』じゃああああああ!!!!」

・ ・ ・

ぽかーーーーーん。

いや、わかるかぁぁぁ!!


「ほらほら、よく考えてごらん。食欲の秋、誰かと一緒に食事したくならないかい?スポーツの秋、体育祭があるじゃないか。読書の秋、図書館は急展開の場所でもある。芸術の秋、文化祭があるじゃないか。何より秋のイベントであるお月見は、想っている人と隣で見たくなるだろぉ?つまり、秋は恋に最良ということだ!ここの学校に秋休みがないことを残念に思う生徒もおるが、このためにも、秋休みはないんだよ。そろそろみんな気づいたかもしれないが……」

ゴクッ……。

「わしからの追加課題は、この秋に『恋をすること』じゃ!!実って欲しいが、結果は求めない。とにかく、恋をすれば良いんだ。その気持ちが自分を変えるのじゃ。なるべくみんなにして欲しいが、そう簡単にはいかないことはわかっておる。だから、強制ではない。だが、この秋は恋を勉強するといいぞ。それをいうと、わしも学生時代はこう見えて、結構モテたのだよ」

と何十年か前の恋ばなを始めた。


窓を通り越した景色を見て、小さく呟く。

恋なんかしない。

恋なんか知らない。

課題なんかやらない。


気づいたら、まともに授業することなく、午前が終わっていた。



「お腹空いたぁぁぁぁ」

「アミ、それ毎回言ってるよ」

「だめ?笑」

「だめじゃないけど、耳にタコできるかも。笑」

「「いただきます」」

私たちは久々のお弁当を、光り輝く太陽の下で食べ始めた。

「コウトリ先生の追加課題やる?」

「ううん、私はやらない」

「絶対そう言うかと思った」

「だって、興味ないんだもん。アミはやるの?」

「やるっていうか、もうしてるっていうか」

「え?アミって恋する人なの?」

「まあね」

「ちょっと意外かも」

「まぁ、もう会ってないからね、ずっと片想いだし」

「どれくらい?」

「8年くらいかな」

「めっちゃ一途。好感度高い……!」

「いや、好感度とか狙ってないから!」

「結局伝えることなく、離れ離れになって、行方もわからず……。それでも、今もずっと初恋の人が頭にいる」

「会えると良いね。もしかしたら……、もう会ってたりして!」

「そんなわけ!」

その後も私たちは久々の会話に盛り上がっていた。




最後の授業が終わった。

このあと、私は委員会のお仕事。アミは、部活だ。

「部活頑張ってね」

「うん、ありがとう。委員会いってらっしゃい」

「いってきます」

そう言って、私たちはそれぞれの目的地へと向かった。

私は図書委員で、毎週月曜、水曜、金曜の放課後が当番。それで、一緒にやっているのが、隣のクラスのトア君。

なんだけど、まだ来てないみたい。

先に本の整理でもしておこうかな。


それから27分後……。

「遅い……」

「ごめん。久々だったから忘れてて。うっかり家に帰っちゃった」

「うっかりでも、家に帰るかぁぁぁ!!ってことで、27分お先に失礼しまーす」

「だからごめんって。俺一人にすんなよ」

「私一人にしたのに?」

「……確かに」

いや、納得するんかい!


何て言いながら結局私は、そのままやり続けた。

「今日コウトリ先生の授業あった?」

「なかったけど。何かあったの?」

「それがね~……夏休みの追加課題」

「え?まじ?……ワーク5冊追加とかじゃないよな?」

「うん、違う」

「じゃあ何?」

「この秋に恋をすること」

「……恋?なんだ、面白そうじゃん」

あのぉ、言ってることと、表情が一致してないんですど……。

「ヒナノはワクワクしないの?」

「しない。だって、相手がいないし」

「ふーん」

聞いといてその反応?!

「まぁ、相手ならたくさんいるだろ?俺とか……」

「十分あなたはもうモテてるでしょ?」

「あっ、バレた?」

そう!この人、なぜか、モテるんです。!!

そんなモテ男の隣に、生まれてから14年経った今も好きな人も彼氏もいない中学2年生の私。

真逆すぎて真逆すぎて、真逆すぎてます!(?)

ちなみに、モテ男も今はフリーらしい。


ということで、私、ここに誓います。

この秋、私は恋なんかしません!

もし私が恋をしたら、

その時は、笑って許してください。

もし、私が恋をしたら、

あなたのそばから離れます。

もし、私にそれができなかったら、

あなたのものになります。


でも、私は恋なんかしません!

恋なんか、絶対絶対絶対しないんだからぁぁぁああああ!!!

こんにちは!はづきです(*´▽`*)!!

第1話お読みいただき、ありがとうございました(((o(*゜∀゜*)o)))!!!

初の連載小説です( ◍•ᴗ•◍ )!

秋を舞台にお話をかきたいなぁ、と思って考えて、降ってきたのが、○○の秋です。!

ぜーんぶ組み合わせて恋に絶好の季節だー!!

てことで、連載小説スタートです!

短編では入りきらないので、1話をサクッと読める長さの連載にします!最後までお読みいただけたらうれしいです(*˘︶˘*)!

お読みいただき、ありがとうございました!!

第2話もお読みいただけたらうれしいです(⁎>ᴗ<⁎)!

よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
夏休み明けの授業の雰囲気がとても伝わってきました。まだセミの鳴き声も聞こえる教室で、雑談まじりの先生からの突然の追加課題に、生徒たちのどよめきと悲鳴が聞こえてきそうです。 と、思ったら、まさかの「課…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。