20.学校初日2
第13独立騎士団の真相がわかります。
また、15.なぜか、メイドさんになりました の話で貴族は貴族学校へ行かないといけない設定を追記しました。
ノリと勢いで書いてるせいで、整合性がおかしなところがありますが、生暖かい目で見ていただけるとありがたいです。
2限目は授業がなかったため、ノエール様と学校内をうろちょろして時間をつぶし、食堂で早めにお昼を食べました。
午後は騎士課の授業です。
学校指定の訓練着があるので、それに着替えます。
装飾のない騎士服という感じ。
女性もパンツスタイルなので、動きやすいのですよねこれ。
ノエール様も私との訓練の時に着ていたぐらいです。
ノエール様と演習場へ向かうと、そこは男子まみれ。
女子生徒は私とノエール様、あと一人ぐらいしかいない。
「こんにちは、私はラティア・パントール子爵令嬢だ」
「初めまして、ノエール・ブロッサムです」
「エリーカ・フローレンスです。よろしくお願いします」
一応、きっちり挨拶しておく。
女の子の友達は作っとかないと。
しかし、女性騎士は人材不足だと聞くけど、大丈夫かね?
今はお姫様がいないから、王妃様の護衛でしか女性騎士の需要はないと聞くが、心配である。
ノエール様はきっちり剣を学ぶつもりで来ているみたいだけど、私にその気はないし、何ならモンスター役だってかまわないぐらいである。
教師からしたら、取得するなよって話だよねこんな生徒。
「さて、今日から新しく騎士課に入った生徒もいるので、一度みんなに模擬戦をやってもらおうと思う」
騎士課の先生は騎士団所属の大隊長のようだ。
腕章と胸の階級章でわかる。
「それと、珍しく女性がいるようだが、大丈夫か君達…エリーカ伍長、なぜそこにいる」
「騎士課の授業をとったのですが」
「是非ほかの授業に変えてくれ、君に教えることは何もない」
「えー」
「えー、じゃない。生徒を殺す気か!?」
「手加減はしますよ!」
こんなやり取りを先生役の大隊長と話していると、周りの男子たちがざわめき始める。
「先生、彼女はそれほどの実力なんですか?」
「ぜひ手合わせしてみたい」
ほう、手合わせ希望者もいるようだ。
私もやりたい。
「ところで、ノエール様については何もないんですか?」
「ノエール嬢については、事前に話を聞いている。剣の使い方を習いたいそうだ。だがエリーカ、君はだめだ」
「むー!せめて今手合わせしたいといった生徒と模擬戦ぐらい、いいじゃないですか」
そういうと、周りの男子たちが乗ってきてくれた。
「そうです、どれだけ腕が立つのかわかりませんが、女子のしかもこんな小さい子が俺らより強いなど」
「それほどの実力の者には見えません!」
そうだ、そうだ、いってやれ。
後で君たちのプライドを叩き折ってあげるから!
「はぁ、エリーカ伍長、1度だけだぞ。けがをさせるなよ?」
「大丈夫ですよ、腕の一本や二本、私とノエール様が治せますから」
「まて、やめろ!絶対本気を出すなよ」
「はーい」
私は軽く返事を返す。
「わかってるのかなぁ彼女…とりあえず、彼女と手合わせしたい奴は並べ」
女の子に手を挙げることに抵抗があるようで、一部の男子は立候補を控えたらしい。
当然カナン様も参加せず、ノエール様の横で何か話している。
「あ、まとめて来てもらっていいですよ」
「集団戦の演習にはなるか…お前たち、まとめて攻撃していいぞ、制限なしだ殺す気で行け」
「いいんですか先生」
「あぁ全く問題ない。むしろお前ら、死ぬんじゃないぞ」
私は演習場の中心に行き、さまざまなバフをかける。
さっきの先生の言い方だと、魔法も飛んできそうなので、久々に魔法障壁も使うか。
リフレクション系だと相手が死んじゃう危険もあるし防ぐだけにする。
「みなさーん!いいですよー」
ぐるりと男子に取り囲まれている。
みんな騎士を目指しているだけあってガタイがいい。
タダですら私は小さいので、大人と子供の戦いみたい。
「では、はじめ!」
先生の号令がかかる。
私は、一番集中力が弱そうなポイントに向けて、ダッシュをかける。
「は!?」
迫られた男子は慌てて剣で防御姿勢をとるが甘い。
私はもう一歩踏み込んで、その剣の腹を蹴り飛ばす。
ドゴッ
彼が構えていた剣は歪んで地面に転がり、本人は演習場の壁に背中から激突していた。
一瞬、周りの動きが止まる。
驚いて動揺したのだろうか、本当の戦場なら命とりだぞ。
次に向かってきた男子の後ろからは、炎系の魔法が迫りつつあった。
私は目の前の彼を引っ掴んで投げ飛ばし、魔法障壁でその魔法を受けきると、再度張りなおす。
結構強力な魔法を使いやがって。
単発魔法だが、上級火属性魔法だった。
殺す気で行けと言われているけど、味方を巻き込めとは言われていないだろうがよ。
その後も私は、アホな魔法の使い方に対して生徒を守りつつ、千切っては投げを繰り返し、気が付いた時には全員が地面に這いつくばっていた。
「そこまで!」
「先生ーこれじゃだめですよ。集団戦で味方ごと吹っ飛ばすやつがいるようじゃ、戦線維持できないですよ」
「全くその通りだな、全員鍛えなおしだ」
と、いっても今の先生の言葉が聞こえた参加者は居ただろうか?
「エリーカ伍長、此奴ら治せるよな?」
「ほとんどは気絶してるだけでしょうから、大丈夫ですよ」
私は、回復魔法のリペラーを乱発する。
残念ながら、範囲魔法の回復魔法はないのだ。
「お前らが相手にしたのは、第十三独立騎士団のエリーカ伍長だ。ドラゴンスレイヤーの称号を持ち、下手なドラゴンよりよっぽど強い相手だ。騎士団では対魔物訓練の仮想敵役の仕事をメインでしている」
そう、変な名前の騎士団に一人だけ配属されている私は、騎士団の訓練で仮想敵役をしている。
別に騎士団として国のために戦っているわけではないのだ。
そちらの仕事は冒険者として、国の役に立っている。
というか、魔物のアグレッサーをやる光の戦士って、どうなんだよって思う。
「また、でたらめに強くなったね彼女」
「戦闘に関してはエリーカに常識は通じません」
ブロッサム兄妹がなんか言っているが聞こえないふり。
「エリーカ伍長、君はこの授業とるの禁止。単位が欲しいならやる。その代わりたまにバイトを頼むから、その時は敵役を頼む」
「はーい、わかりました」
先生の判断に逆らってもあれなので、素直に従うことにした。
卒業単位はいらないから、ほかの授業を探すことにしよう。
私が卒業するためには、あと15単位必要で、5単位もらえる選択科目を3個は受けないといけない。
ちゃんと授業に出ないで単位をもらうのは心無いので、ちゃんと別の授業をとることにしよう。
エリーカ、何の選択授業撮るんでしょうか?




