DG6 101 王宮前にての小事
ピョリス首都 王宮前 正門
サトシ「んじゃ行くぞー。強化呪多連。加速呪多連。防魔呪多連」
リン「さすが。正面すぎる」
サトシ「変なところから入ったら警戒されるだろ。入るなら正面からだ」
レキア「私が話をつけてきます」
サトシ「そうか頼む。お手並み拝見だな。見える距離にいるから安心してくれ」
リサ「大丈夫でしょうか?」
サトシ「おいおい全然信用なしかよ。結構話も上手いと思うんだけどな」
リサ「レキアがはかりごとはしているところを見たことがありませんから」
サトシ「策士じゃないからな。でも交渉ならできるだろ。相手は商人じゃなくて衛兵だ。融通は利かないだろうが素直に力を見せた方が話が進む」
リン「強引に押し切るパターン」
シグレ「強行突破になるわけですね」
サトシ「誰も信用していないのな(笑」
サトシ「お。5000級が2人近付いて来るな。いやもう1人も動いてるか。魔力感知されれば話が進むだろうな」
リン「1人じゃ役不足」
サトシ「そうだな。5人固まってれば威圧ぐらいできそうだ。話に加わろう」
レキア「城内の将軍を呼ぶことには成功しました。ここからです」
サトシ「ああ。それに気付いて近くに来た」
リサ「どういう魔法を使ったの?」
レキア「ただのワイロよ。この場に衛兵たちに有り金の大半を、呼んできた連絡役に残り全部を」
リサ「シンプルだけど効果ばっちりだったのね」
レキア「そんなに豊かな国じゃないし、行けると思ったから」
シグレ「そんなに持ち歩いていたの?」
レキア「ギリギリって感じだった。かなり交渉したかな」
リン「計画的犯行」
リサ「それを言うなら用意周到でしょ」
リン「それ」
副将1「何事か」
サトシ「将は何があったか知らないケースか。別にいいけど(笑」
レキア「故あって東国から流れてきた将5名。雇って頂きたく参じました。実力を測ったうえで王に直訴願いたい」
副将1「なるほど。その槍を見ればでまかせではないとすぐにわかる。しばし待て」
サトシ「さすがに戦い慣れした5000級だけあるな。初期クオン軍の4人より強いんだし、当然といえば当然か」
副将2「確かに十分な魔力を感じる。だが念のためもある、実力調査は明日改めてということでいいかな」
レキア「わかりました。明日また同じ時刻にここに参りましょう。それでよろしいですね」
副将1「出口まで私が案内しよう。少し話も聞きたい」
サトシ「歓迎だ」
副将1「君がリーダーか。それにしても全員若いな」
サトシ「若さと強さは比例しないさ。俺の強さは国王と同等程度。この4人もアンタと同じぐらいの強さだ」
副将1「君は魔将なのか?戦わずに正確な強さを測ることはできないだろう」
サトシ「高精度の感知魔法を持っていてね。それに強化呪を使ったり、いい武器を持ったり、凄い技があっても限界があるもんだ」
副将1「私以上に強いと自負するだけあるな」
サトシ「それなりに場数を見てきたからさ。この4人は本格的な戦闘を初めてから1年程度だが、俺はもう20年近くになる」
副将1「1年でこの強さか。東国では一体どんな訓練をしている?」
サトシ「訓練はこの国と同じさ。ただレベリングって言ってさ、強いモンスターの討伐に連れて行くんだよ。国をまたいで、あっちこっちとな」
副将1「それだけで強くなるとは信じられんが、リンドウの強さにも納得するか」
サトシ「誰だいリンドウって」
副将1「王の指南役だ。あまりの強さに王の護衛役となった。元冒険者らしいが、謎の多い人物だよ」
サトシ「俺がそのリンドウって相手に互角に戦えりゃ国王も認めてくれるかね」
副将1「さすがにそれは無理だろう。この国の全将が全戦全敗をした記録があるぐらいだ。もちろん私も含めてだ。あっさりと降参させられた」
サトシ「俺も普通に戦えば勝てないと思うけどな。これでも東国じゃ軍団長に次ぐ実力があったんだ。すぐにはやられないぜ」
副将1「君が話にあったタダシか。アリスト将軍の報告は私も聞いている」
サトシ「そうそう。アリスト将軍もわりと強かったな。単体じゃ俺や軍団長にはとても敵わないレベルだが」
副将1「それも高精度の魔力感知呪によるものか。戦ってはいないだろう?」
サトシ「ああ。だが同じ実力と判断するほどの相手を1発で倒すほどの技や術は皆無だ。よっぽどクリーンヒットがあるか、試合の1本ってわけでなければ決着はつかない」
副将1「20年の戦闘経験と言ったか」
サトシ「物心つく前から戦闘に参加してたからさ。うちは戦闘に関してスパルタ教育だったもんで」
副将1「なるほど。それに付けての女好きか」
サトシ「何でも報告されてるわけか(笑」
副将1「当然だろう。君は異例のケースだ」




