閑話2-補足で蛇足な感じの小話
「だから、俺が一緒に行くのは、アンジーの真実を知るためなのっ!」
「だから、ちゃんと説明しただろう!?僕の真実は、他の世界から来たって――でもって、竜に会う為に旅を続けるんだって!」
「そんなの全部の秘密じゃねぇじゃんか!」
ガルドの村に向かっている間、ずっとこんな言い争いが続いていたりする。
ファースは、呆れたように僕らの口喧嘩を横目に見ては溜め息をついているのだけれど、口を挟むつもりはないらしい。
「アンジーは、どうして、この世界に来たのかって事とかを知りにいくんだろう!?俺は、そこが知りたいんだってばっ!」
「だからっ!そんな事はガルドに関係ないでしょう!」
「関係あるないじゃないのっ!俺が知りたいんだっ!」
不毛というか何ていうか――何度言っても判ろうとしないこのガルドは、絶対に旅を続けるつもりでいるらしい……。
しかも、その理由は竜王に会って、僕の本当の真実ってものを知り、尚且つ竜にも会わせてもらい、でもって自分達の居場所も作ってもらいたいとか、そんな感じだ。
いや、本当にそれだけではないのかも知れないけれど、結局のところ、一番大きい理由は好奇心だ……。
この男にとって、それが一番の原動力なのだから、本当に呆れてしまう。
それなのに、ファースはファースで……。
『私も一緒に旅をさせてもらうつもりだ……アンジー、お前のお陰で随分と心を癒してもらった……それなのに、何も返せないでは話にならない』
と、ガルドの村へ行く途中に言い出してくれたのだ。
それを聞いたガルドは、俄然やる気を出して、僕と同行すると言い出した。
何よりも……。
「大体、俺はお前の母さんとの約束もあるんだっっっ!」
これだ……。
一番の決め手で使ってくるのは、母との約束という言葉。
ガルドの村で母に言われた『アンジーをお願い』と言う言葉は、彼にとって『アンジーを守る』に変わっているのだ。
まあ、確かにそういう言葉をも含めていたのかも知れないけれど――確かに嬉しい気持ちもあるのだけれど、だからって彼をこれ以上巻き込む訳にはいかない。
大体……ただ、隣りの大陸へ渡るだけじゃないのだから……。
「とーーーにーーーかーーーくーーーっ!俺はアンジーについていくからな!」
の一点張りなガルドには、僕の言葉なんか通用しないのだと思い知らされる。
今後、どんだけの長い旅になるかも判らなければ、どんだけ危険になるかも判らないというのに……。
本当に、どうしたら良いものなのか……。
と、頭を悩ませていれば、ファースが無表情のまま言い放ってくれた。
「どうせ聞きゃしないのだから、連れて行けば良い。それに――あいつの力は使える」
「………」
思いっきり脱力した、僕の気持ちは、一体、誰が救ってくれるんだろう……。
嗚呼、何か、あんなに頼れるなんか思った自分が情けないや……。
そう思いながらの旅は、決して楽じゃない――と、胃を痛めていた僕なのだった。
ここから閑話が続きます。
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