古本に埋もれた歴史
せっかくなので初投稿です。
元の世界に神はいたか?
少なくとも俺は見たことがない。
飯山も田辺も神を見たことはないだろう。
神なんかはきっといない。
いたとしてもとっくの昔にいなくなってしまった。
この世界は?
この世界の神とは?
俺は宗教関連の本を読んで衝撃的事実を知った…
「わぁお。マジで神いるの?」
いやいやまだわからない…
虚像を現実に起きたように描くのは宗教関連の書物では当たり前のこと。
適当な出来事を神の仕業にしている可能性も高い…
「神族…ファアア。つよそう。」
うーんどうも俺の頭では限界だ。
だってそうだろ?
エルフも魔法使いもいるんだったら神様だっているかもしれない…
そういえば神父さんが騎士団はなにか…夜の国の神?と戦ってるって言ったな…
それに…裏切り者…
「宗教関連には首を突っ込まない方が賢明だな。
騎士団を調べるか…夜の国の神と戦ってるみたいだし…」
そうとわかれば行動あるのみ!
さっそくフリッツに話を…
「うん? 『魔の神と夜の神と天の神』?」
何やら面白そうな本だったので俺は読んでみることにした。
おおまかな内容は俺でも理解できる。
世界の神の種類…もとはひとつだったらしい。
いろいろな意見の対立、人間の扱い、それらはじょじょに大きな差になっていった。
ついには大きな戦争になる。
そして魔神族は討ちとられ滅びたこと…
なんとまぁ、そんな歴史があったのね。
あんま関係ないかもしれないが覚えておこう。
俺は書物庫を後にしようとした…
その時、本棚の影から人が飛び出してきた。
魔法使いの三角帽…見たことのある帽子。
「マーレ?」
「あっ!」
本棚の影から現れた女の人とぶつかった。
俺の顎に彼女の持っていた杖の先がめり込む…
「ぐふっ!」
「きゃ!」
そのまま俺は彼女に押し倒された。
柔らかい感触がする…
なんだこの顔にあたる幸せな感触は…痛みが引いていく…
そして…なんか臭いがする。すごく焦げ臭い…
「うわぁ!!ごめんなさい!」
俺の上に乗っていた女の人は跳ねるように体を起こした。
そしてぶちまけた本をあわててかき集めて抱える。
「大丈夫ですか?」
「大丈夫。」
俺は声をかけてくれた彼女をはじめてしっかり見た。
ボサボサの長い黒髪が魔女の帽子からぴょんぴょんと跳ね出ている。
丸いメガネをかけていてすごく知的に見えるが、そのメガネは縁が欠けている。
そしてなによりローブの上からでもわかるふくよかな胸…
うん!マーレじゃねぇな!!
「ごめんなさい!なんか屈強な体つきの男の方にすごい睨まれて慌てて逃げてきたので…
不注意でした…」
屈強な男…睨む…
モリアードじゃね?マジかよ。女もにらむのか。
「あ、あの?マーレって、さっき言いました?」
「あ、おう。知り合いだよ。」
それを聞き彼女の顔が明るくなった。
あーまたなんか関わっちまったな…
でも、俺はあの感触が忘れられないでいた・・・
初投稿でした。
やっぱ眼鏡の魔法使いが、欲しいんや!