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引き籠りでFPSゲーマーの俺が異世界転移してアサルトライフルで無双したZE!  作者: ♰闇からいでし災厄♰
第二章 戦車分隊、異世界へ
34/180

トラウマは忘れた頃に帰ってくる

初心に帰って初投稿です。



「いや、無理ですね…専門外です。」


「そうすか…」


王都。多くの人が集まるこの地方最大の都市。

街を見回る騎士団。剣や盾を扱う道具屋。

賑わう人々。高くそびえる宮殿。


そんな王都で、俺は犬を。犬田辺を連れて歩いていた。


「ハハァ…」



王都についた俺たちは、各々まずはやるべき事をやることにした。


山田さんは王都内に戦車を停められないか交渉に向かった。


残された俺たちは田辺犬を元に戻す方法を探すことにした。


本当はこんな面倒なこと、飯山に押し付けたかった。しかし奴はエルフ達と別れてから魂が抜けたようにぼけーっとしている。


かと思えば突然泣き出して俺になぜ里を離れたのかと問い詰める。正直気持ち悪い。


奴は使い物にならないので戦車においてきた。


俺は必然的にボロ雑巾のような犬。田辺犬を元に戻すために病院を回ることに。


「犬にされた田辺…。これ何科に行くのが正解なんだよ。」


王都に着くまでの高揚感は何処へやら、俺のテンションはガタ落ちだった。


「くっさ!お前…くっさ!」


抱き抱えるとわかるが、田辺犬はめちゃくちゃ臭い。途中で洗ってやれば良かったな。


「痛い。痛い。痛い!」


田辺犬が容赦なく噛み付く。こいつは悪口を言われるとすぐ俺に噛み付いてくる。


確信した。こいつは俺の言葉を理解している。間違いなく田辺だ。


「アホ田辺が、お前戻ったとき覚えてろよ!」


俺は悪態をつきながら、田辺犬と街を回る。




どん。


角を曲がろうとした時、俺は突然現れた屈強な男とぶつかる。身なりを見るにどうやら騎士のようだ。


「おいごら!」


あー…最悪だ。今日はとことん運が悪い。

こんな柄の悪そうな奴にぶつかるなんて。


「騎士である俺にぶつかるとは。覚悟はできてんのか?あっ?」


「やめろ、やめろ!申し訳ありません。お怪我はありませんか?」


にらみ合う俺たちの間に割って入ったのは金髪碧眼の、いかにも軽そうな男。


「ったく…。本当に申し訳ありませんでした。騎士団の者が迷惑をおかけしてしまい…。」


男が頭を下げる。この男、見た目に反して礼儀正しい。好感が持てる。


「おい、見ろ!犬だ!犬がいるぞ!」


なんだなんだ…次から次へと。

田辺犬の方を見ると、奴は数人の騎士達に囲まれていた。


「犬だ。犬だぞ。なぁ!お前どこから来たんだ?」


ひときわはしゃいでいる一人の女騎士。すごく美人だ…。

彼女は田辺犬を抱き上げ目を輝かせていた。


「あー、やめたほうがいいっすよ。そいつめっちゃクサイんで。」


田辺犬が彼女の手を離れ、俺に突っ込んでくる。


「痛い!痛い!」




「ジャスミン。ジャスミン=アルデントだ。よろしく頼む。」


「フリッツ=グレイクルスと申します。以後お見知りおきを。」


美人と優男と犬と騎士団を連れ、俺たちは戦車に向かう。なんでも彼らは王様に異国の者の手伝いをするよう命じられたらしい。


さすが山田さん。異国での交渉もお手の物だ。


「ここで出会えたのは運が良かったな。さて、その戦車?とやらはどこにある?」


「もうすぐっすね、あ、あれです。あの鉄の塊みたいな。」


戦車に戻ると山田さんと、相変わらず生気のない飯山がいた。


「あ、権丈院くんおかえりー。お疲れ様。」


「山田さん、やりますねぇ!異国での初交渉。お疲れ様です。」


「うまくいったよー。この国の人たち、皆親切だね。」


そとにいる騎士達がざわめいている。


それもそうか。こんな兵器、この世界の人々にとっては珍しくて仕方がないだろう。


「すごいな…。」「どんな技術だ。」

「何でできているんだ…これ。」


騎士達が騒ぎ立てる中、ジャスミンとフリッツは別のことを考えていた。


「フリッツ…これ。」


「似てますね…あいつの持っていた異世界の武器に…。彼らはもしかして。」



角でぶつかった騎士はモリアード・ヤーマダって名前です。


瀕死の重傷を乗り越え、復帰しました。

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