エピローグ
やはり自前の教え子が必要だ。商店街で施術をしていたジェーンとジュリアンへ、徹底して教える。王女様の美容コーナーも賑やかになったようだ。オリエのファンは多かったらしく、予約待ちらしい。
「技術習得の証も必要やでー。専修学校やなー」
ハルナが、エリカとソフィーに利用されるなら、と提案した。
「そうじゃな。イチタロが派遣の世話をしているが、施術者を派遣する形でも良いであるな」
「教えるのは大変みたいだしね。一人で教える学校なんて大袈裟だよ」
地道に教えていくしかない。それにハルナが考えもあるようだ。
「私は暇やでー。どうかー、三人で教えれば、はかどるやろー」
「なるほどね。えっ、三人」
(ハルナ様が手伝えば心強いけど。というと)
思い浮かぶ、あと一人。それに応じるようにキャリロン王女がうなずき話す。
「そうじゃ。きれいな肌のために、私も施術に興味を持ったのじゃ」
「もったいない。それに、ゲストが遠慮なさいませんか?」
「それじゃが。ソファーのように制服を着ければ、同じ施術者であろう。どうせ迎賓館にいても退屈じゃ」
「そうでございますね」
王城でもハルナへ声をかけたのは、退屈しのぎもあっただろう。
(庶民とも親しくしたいとおっしゃってたし。ご自分で施術するのも、綺麗な肌をもとめる終着点かも)
「施術もなー。王女様は大丈夫か―」
「最初はみよみまねじゃが。アカリーヌが教えるじゃろー」
「やってみせるだけでございますが。ハルナ様が説明なさると思います」
(これは丸投げでいいよね。施術では私より長いし)
「それよりなー。かわいいユニフォームだと楽しいでー」
「そうじゃな。それも、女の憧れであるな」
「パフォーマンスってやつですね」
(ユニフォームだと、貴族とか関係ないし、もっと庶民に近くなるよね)
そういうわけで、ベスト、に動きやすい膝上のスカートはできた。興味を持ったのがソファー。
「良い心がけでしてよ。リン波念力の修行証書は使ってあげてもよろしくてよ」
「それは、えっと。なんでしょう」
「あれ、ご存じない。施術も免状があればゲストから信頼もされるのをご存じないの」
「さようですか。ありがとうございます」
(なんだかんだ言って、アドバイスのつもりね)
リン波念力を教え子が使うのも知っているはず。ここは大きな流れに乗った方が良いと考えたのだろう。まさに囲んで総取りの形になる。エリカも先手を取りたいようだ。
「修行証書、大切です。リン波念力美容術の看板も揚げます」
「そうだね。エリカのところとは美容術も被らないし」
「あらあら、あれこれ試すのも施術でしてよ。総合美容術として粘土美容は進化しますのよ」
ソファーは柔軟に考えたようだ。店舗運営ならやり手で、教え子の指導も参考になる。
(学校みたいなことをしながら、自分でやる方法も教えていく。リン波念力の店は勝手に増えるかも)
アカリーヌは専門的なことは分かる人に任せるほうがいいと考えた。庶民へ施術して喜ぶ顔を見るのが生きがいになっていった。
了




