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旅の終わり


「……ロアル今までありがとう、とうとう約束の数週間が過ぎたわ」


 いやまだ数日しか経ってないですけど。


「急に何ですか。今日も未熟な見習い召喚士を止めに行きましょう」


「……それにしてもこれまでいろんなことがあったわね」


 あれ?なんか嫌な予感が。


「ロアルが初めて力を覚醒させてレッドドラゴンを召喚したり」


 それバグで見れてないイベントじゃない?


「伝説の鳥フェニックスを間近で見たり……」


 そんな記憶ないけど。


「封印されていた伝説のつるぎを装備してみたり」


 それは記憶違いですね。


「闘技場であの女召喚士をボコボコにしたり……」


 それは熱かったですよねと言いたいけれど……出来レースですよ。



「それに……」


「それに?」


「……私に勝ってしまうだなんて、やっぱり私が見込んだ少年だったようね」


 まああれは勝てる試合にされてたっぽいし。

 でも例え分かっていても、熱い戦いだったけどね。



「……ロアル、私たちはまだ旅を続けるけど……。

どうする……?私たちともう少し旅をする?」


 これもう完全に終わりの雰囲気じゃん。


「そうだね、もう少しぐらいはしたいかな?」


「……そうね。まあそんな気持ちもあるだろうけれど、

当初の約束も守らなければね」


「もう少し延長する約束をすればいいんじゃ?」


「……そうね。まあそんな気持ちもあるだろうけれど、

当初の約束も守らなければね」


 これまた強制ループじゃん。


「じゃあ勝手についていくね」


「……そうね。まあそんな気持ちもあるだろうけれど、

当初の約束も守らなければね」

 ほら。


「じゃあいったん解散してから、もう一度ついていくよ」


「……そうね。ロアルならそういうと思った」


 全力でスルーされたか?もう慣れたが?


「もう自分だけの足で飛び立つ日が来たのね」


 うまく話を締めようとしてる。


「じゃあ……これを餞別としてあなたに託すわ」

 え?


「いやあ、悪いですよ」

 なんだろう?


「……このモフモフのペンギンの子よ」

 ルビアの後ろから、モフモフのペンギンは顔を出した。


 贈り物それかよ。


「この子はとても高い潜在能力を持つ召喚獣よ」


「そうなの?」

 最初以来全然出てこないから、もはや存在を忘れてたけど。


「だから……私たちの思い出代わりに大切に育ててあげてね」

 そういやアイラちゃんはどうした?


「……まあ、できるかぎり」


「……じゃあね。また会えるといいわね。では私は例の魔法で」


「あの、ちょっと待って……」


「さん、はい」


 ルビアは呪文を唱え、ジャンプすると消え去っていった。


 ルビアさん……。

 強引に行っちゃったな。まだ聞きたいことがあったのに。

 でもそのワープの仕方やっぱ変じゃない?


 ルビアとアイラはパーティから完全に離脱した。


 どうやら本当にこれでルビアさんたちとの旅は終わりのようだな……。



「あー……。これからどうしよ……。また一人旅でも始めるか……?」


「あのー」

 モフモフのペンギンは急に話し出した。


「ん?なにきみ?何か俺に言いたいことでもあるの?」


「あの、わたし……三大上級召喚術の一人の氷の魔女なんですけど」


「ふーん…………。あ、なるほど……?」


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