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異世界転生したけどスキルも職業もなくて無職追放されたので草むしり係やってます  作者: Y.K
第8部 無職英雄と記憶の国編

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リサイクルの兆し! 無職、呪いの残滓を利用する?

王都に差し込む朝の光は清らかで、人々の顔にも笑顔が戻っていた。

昨夜の騒動がまるで幻だったかのように、市場は再び活気を取り戻している。


「やれやれ……街一つ分の掃除は、流石に疲れるな」

俺は広場の噴水の縁に腰を下ろし、鍬を背中に立てかけた。


リオンが隣で水を飲み干し、にやりと笑う。

「だが、やっぱりお前はすげぇよ。掃除で街を救うなんて、誰が信じる?」


「俺だって信じてねぇよ……無職のやることじゃねぇだろ」

そう答えながら、噴水の水面を覗き込んだ。


そのとき――水の底に、黒い光が一瞬だけ揺らめいた。


「……今の、見たか?」

俺が身を乗り出すと、セレーネがすぐに魔法を展開した。


「……呪いの残滓です。掃き溜めで処分しきれなかった欠片が……水脈に紛れています」


「はぁ!? じゃあ街の地下にまだ……?」

リオンが思わず立ち上がる。


だが、セレーネは首を振った。

「不思議なことに、この残滓……浄化されかけて、安定しているのです。

 まるで、害ではなく“別の形”に変わろうとしているような……」


俺は鍬を握り、思わず苦笑した。

「……掃除の次はリサイクルかよ。

 無職の仕事、どこまで増えるんだ?」


黒い残滓は光に揺らめき、まるで新しい可能性を示すように瞬いていた。


「危険です、ユウマ殿!」

セレーネが慌てて俺の手を引こうとしたが、俺は首を振った。


「大丈夫だ。俺は無職だ。危険な仕事は俺の担当だろ?」

軽口を叩きながら、鍬を水面にそっと差し入れた。


瞬間――黒い残滓が鍬に絡みつき、じゅうっと音を立てて溶け込んだ。

「うおっ!? 勝手に吸い込まれて……!」


鍬の表面に黒と白の紋様が浮かび上がる。

まるで呪いと浄化が混ざり合い、新しい模様を刻んでいるかのようだ。


「……これは……」

セレーネが目を見開く。

「呪いを“再利用”して……鍬の一部に変換している……?」


リオンが半ば呆れた声で言った。

「おいおい、呪いまで掃除道具にしちまうのかよ……」


俺は鍬を軽く振ってみた。

すると、黒と白の粒子が舞い散り、石畳のひび割れを一時的に修復していく。


「……ははっ、マジかよ。これ、“害”じゃなくて“資源”扱いできんのか?」


セレーネが小さく頷く。

「“リサイクル”……浄化されかけた呪いを、新しい形に組み替える力……。

 ユウマ殿、これはあなたの忘却と掃除の理が進化したのです」


俺は苦笑しながら鍬を肩に担いだ。

「無職なのに……どんどんエコ事業拡大中ってか」


だが胸の奥で、確かに新しい力が芽生えた感触があった。

――【リサイクル】。

これが、次の掃除の形らしい。


「……来るぞ!」

リオンが剣を構える。


市場の裏路地から、昨夜の残滓に惹かれたのか、再び影が蠢き出てきた。

人の形をしてはいるが、顔は虚ろで、黒い霧をまとった異形だ。


「またか……こいつら、ほんと掃除しても掃除しても湧いてくんな」

俺は鍬を握り直し、黒と白の紋様を意識する。


影が飛びかかってくる。

俺は鍬を振り抜いた。


「――リサイクル・スイープ!」


鍬から黒白の粒子が舞い散り、影の体を包み込んだ。

驚いたことに、影は苦しむように霧を吐き出し、次の瞬間、石畳の亀裂に吸い込まれて固定されていった。


「……封じ込めた!?」

リオンが目を見開く。


セレーネが結界を重ねる。

「呪いの残滓を“素材”に変え、それを利用して影を縫い止めているのです……!」


影は必死にもがいたが、石畳の中から黒白の鎖が伸び、完全に動きを封じていた。

まるで、街そのものが影を押さえ込んでいるかのように。


俺は息をつき、鍬を肩に担ぐ。

「……掃除したゴミで敵を封じるとか、俺も環境に優しいな」


リオンが半ば呆れ顔で笑った。

「まさか“エコ無職”になるとはな……」


だが、影を縛り付ける黒白の鎖は不気味に脈動していた。

これはただの勝利ではなく――新たな火種でもあるのかもしれない。


「……来るぞ!」

リオンが剣を構える。


市場の裏路地から、昨夜の残滓に惹かれたのか、再び影が蠢き出てきた。

人の形をしてはいるが、顔は虚ろで、黒い霧をまとった異形だ。


「またか……こいつら、ほんと掃除しても掃除しても湧いてくんな」

俺は鍬を握り直し、黒と白の紋様を意識する。


影が飛びかかってくる。

俺は鍬を振り抜いた。


「――リサイクル・スイープ!」


鍬から黒白の粒子が舞い散り、影の体を包み込んだ。

驚いたことに、影は苦しむように霧を吐き出し、次の瞬間、石畳の亀裂に吸い込まれて固定されていった。


「……封じ込めた!?」

リオンが目を見開く。


セレーネが結界を重ねる。

「呪いの残滓を“素材”に変え、それを利用して影を縫い止めているのです……!」


影は必死にもがいたが、石畳の中から黒白の鎖が伸び、完全に動きを封じていた。

まるで、街そのものが影を押さえ込んでいるかのように。


俺は息をつき、鍬を肩に担ぐ。

「……掃除したゴミで敵を封じるとか、俺も環境に優しいな」


リオンが半ば呆れ顔で笑った。

「まさか“エコ無職”になるとはな……」


だが、影を縛り付ける黒白の鎖は不気味に脈動していた。

これはただの勝利ではなく――新たな火種でもあるのかもしれない。

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