表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
狐の皇子  作者: 葉月秋子


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/26

第二章 2-1


「準備はよろしいですかな、アルフ様」


 アルフはちょっと緊張して答える。


「いつでも」


「では、お始め下さい」


 教師と向き合った少年は、ほっそりと形の良い指を組み、呪を唱え始める。

 その指先から金色の炎が吹き上がった。

 炎は龍の形をとって少年の頭上高く舞い上がり、拡がると、炎の滝となって降り注ぎ、床に接触する寸前に再び舞い上がる。


 見事な炎の乱舞だ。


 教師がうなずくと、少年は両手を広げた。

 呪を唱える声が高まる。

 数頭に分裂した炎の龍が、四方から少年を包み込み絡みつく、と見る間に、指先に吸い込まれ、消えた。


「さすがは王家の血、お見事でございます」


 褒められた少年はにっこりと笑った。

 呪術の授業は大好きだ。


 魅力的な少年の笑顔に、厳格な白髪の教師もつい、つられて微笑んだ。

 あわてて顔を引き締める。


(ゴホン、やはり、兄王子と離して、個人授業にしたのが正解だったな)


 兄と一緒にすると、この王子は気負ってしまって、持てる力の半分も出せないのだ。



「では、十五分の精神統一の後、気の集中の練習を」

 少年は顔をしかめる。


「そろそろ遊魂の術を試してもいい頃だとは思わないか?」


「成人の儀は十五歳でございますから、まだまだ時間はございますよ」


「私は早く自分の守護獣の形を知りたいんだ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ