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狐の皇子  作者: 葉月秋子


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2-9

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 毎日母に会わなければならないのが、苦痛になってしまった。


(またフー・ルーがいる)


 その日、居間に入ったアルフは、また小男の医師を見てうんざりしたが、母の機嫌は良さそうなのでほっとした。

 少女のように頬を染め、うきうきと何かを待っているようだ。


「こちらへお座り、アルフ。

 シロップはどうじゃ?

 今日は暑い、特別に氷を入れてとらそう。

 ネネ!」


 アルフは振り向いた。

 銀の鉢を捧げ持って入って来た少女に向けようとした笑顔が、そのまま凍り付いた。


「ネネ・・・」


 幽鬼のような痩せ方。

 異様に黄色みを帯びた肌。

 鉢を捧げているのも辛そうで、息が荒い。


 第二妃は無頓着に鉢を受け取り、卓に乗ったアルフのシロップと、自分の大きな瑠璃の杯に、貴重な氷室の氷の大きなかけらを惜しげもなく入れた。


 そこで初めて、少女の状態に気づいたように、甘い声で言う。


「どうした?気分が悪いのか?

 汗びっしょりではないか。

 冷たいものを飲むと良い」


 杯を持ち上げ、大きく一口飲むと、ネネに差し出した。


「さあ、飲んでみやれ」

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