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毎日母に会わなければならないのが、苦痛になってしまった。
(またフー・ルーがいる)
その日、居間に入ったアルフは、また小男の医師を見てうんざりしたが、母の機嫌は良さそうなのでほっとした。
少女のように頬を染め、うきうきと何かを待っているようだ。
「こちらへお座り、アルフ。
シロップはどうじゃ?
今日は暑い、特別に氷を入れてとらそう。
ネネ!」
アルフは振り向いた。
銀の鉢を捧げ持って入って来た少女に向けようとした笑顔が、そのまま凍り付いた。
「ネネ・・・」
幽鬼のような痩せ方。
異様に黄色みを帯びた肌。
鉢を捧げているのも辛そうで、息が荒い。
第二妃は無頓着に鉢を受け取り、卓に乗ったアルフのシロップと、自分の大きな瑠璃の杯に、貴重な氷室の氷の大きなかけらを惜しげもなく入れた。
そこで初めて、少女の状態に気づいたように、甘い声で言う。
「どうした?気分が悪いのか?
汗びっしょりではないか。
冷たいものを飲むと良い」
杯を持ち上げ、大きく一口飲むと、ネネに差し出した。
「さあ、飲んでみやれ」




