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プロローグ ~現代までのヴァンパイア族史~

 古くから人間は、ありとあらゆる話に尾ひれを付けたがってきた。それがいわゆる「デマ」として広がっていき、社会問題に発展することもしばしばである。特に情報伝達網が進歩した近現代においては、国内外問わず、より重大なものになる事も少なくない。


 勿論、近現代以前もそういった「デマ」は広められた。


 例えば、「ヴァンパイアは基本的に夜になると人間を襲い、好物の血を吸う」「ヴァンパイアは日光を浴びると灰になる」……。このような話を聞いたことはあるだろうか。これらの話はヴァンパイア族が日本に渡ってきたとされる安土桃山時代には信じられていたものの、江戸時代前期までには既にデマ認定されており、その時のお偉いさんは犬や猫、さらにヴァンパイアさえも十二分に愛護せよという法令を出した出来事はあまりにも有名な話である。


 そう、ヴァンパイア族は基本的には人畜無害。確かに、人間の血を好むといった話こそヴァンパイア族の性質上、彼らのほとんどに当てはまる話だが、だからといって人間を襲ったりする者は、ヴァンパイアに対する法整備がしっかりと成された明治時代以降はほとんどいない。むしろ最近は、衛生上の理由からそのような事をしたがるヴァンパイアはほとんどいないとか。


 にんにくや十字架に関しては、人間が家に出る黒くてすばしっこい例の虫のような扱いらしい。要は命の危険、とまではいかないが先祖代々恐怖心や苦手意識を植え付けられている、みたいな感じだとか。まあ、例の虫を嫌うヴァンパイアは少なくないが。


 とまあ、ここまで人間の長い歴史が証明してきたヴァンパイア族の「本当の」知識について語ってきたものの、当のヴァンパイア族はそこら辺にたくさんいる訳でもなく、今となってはだいぶ希少な人種となっている。


 純正なヴァンパイア、もしくはヴァンパイア族の血が入った者は全国で八百人程度。ちなみに、小比類巻という苗字の人は全国で千人程度いるらしい。TVでもあまり見たことが無い小比類巻さんよりも数が少ない人種なのだ。


 それでも、普通の人間とは種別が違うんだから簡単に見つかるのではないか? と思うだろう。確かに、人間とヴァンパイアで服装の文化が違っていた昔の日本ならそれは有り得たかもしれない。しかし、現代社会においては、ヴァンパイア族は普通の人間と変わらぬ生活をしており、かつては禁忌ともされていた人間とのハーフも増えてきている(総務省調べ)。故に、そう簡単に見つけようと思っても意外と見つからない、気付かないものなのだ。


 そう、たとえ、私たちのすぐそばにいたとしても……。

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