報酬と陰謀
「はい、10ですね、それではこちらが報酬となります」
俺はギルド職員に冒険者カードを見せて倒した花粉の数を確認してもらっていた。
どうやら冒険者カードには倒したどんな敵を倒したのかを記録する機能があり敵を倒した日時を確認できるらしい、それでその機能を利用して今日何体の花粉を倒したのかを確認してもらいその倒した数に比例した報酬を与えるとの事であった。
さっきの花粉討伐で2もレベルが上がったからこれはものすごいお得な討伐だったな
俺の戻ろう発言の後スピカのフラッシュを喰らいめちゃくちゃにされた顔を除けばだが…
アケナさんも最初の方は全然止めてくれないしそれどころか俺が動けないように束縛魔法みたいので動きを止めてきてたし…
最後は俺が血を吐いた所でアケナさんが止めてくれたけど
あれから30分は動けなかった
「ねぇ、ねぇ、春夜ー、1万キラも貰っちゃった、アケナさんは1万2500キラくらい貰えたのに勿体ないね」
スピカの報酬はやっぱ俺の倍の報酬なんだな
アケナさんは俺と一緒にギルドには戻らず「行かなきゃ行けない所があるからじゃあね」とか言ってどこかへ行ってしまった。報酬だけでも貰えば良かったのに
ん?あれはさっき花粉症になっちゃった残念な人では?俺はその人の所まで話に向かった
「さっき花粉症になっちゃった人ですよね?」
「ん?え?その顔は一体…?」
「いや、気にしないで」
「いや、気にしないって事は出来ないけど、思い出した、さっき同じパーティだった人か」
「えっと…春夜です」
「あぁ、俺はハマルだよろしくな」
ハマルが名乗り終えたタイミングと同時に
「えっ、ハマル?あー、本当だー!」
反応してきたのはスピカだった
「え、光風の知り合いなの?」
「知り合いっていうか、同級生よ、いやぁーさっきまで同じパーティだったのに全く気付かなかった、影薄いからかな?」
酷い言い様だな、なんかハマル顔暗くなったように見えるし完全に心えぐられてるな
「でさ、光風1つ聞くけど…どっちの時の同級生?」
スピカは留年しているからこのハマルって人が同い年なのか一個下なのかが分からない
「春夜と同じ方の同級生よ、全く、失礼過ぎるわ」
「ん、シュンヤって俺と同い年なのか?でも小学校の時とか中学の時に見た事ねぇーんだけど?」
「あっ、」
スピカが「あっ」と声を漏らした、これヤバくね、どうやって言い訳するつもりだ
「いや、春夜って元々住んでる国が違くてぇー、それでつい最近この国に来たのよぉー」
まぁ、嘘はつかずに上手く誤魔化したな
「えっ、他の国の人なの?じゃあなんで光風と知り合いに?」
「いやさぁー、アリエス?そう、アリエスの従兄弟でさぁー、それで最近友達にぃー?なったのよぉー」
なんかスピカすごく焦ってるな、完全に嘘付いてるしそれに動揺し過ぎて喋り方おかしくなってる
「で?そのアエリスは?」
まだ質問するのかよ、なんかスピカ今にもキレそうなんだけど
「あぁー、もぅ、アエリスは花粉症なの!だからここにいないの!分かったから今すぐ私の前から消えなさい!私の魔法でぶっとばされないうちにね」
あぁ、スピカ完全に限界だ、さっきの演技が完全に混ざってやがる
「あぁ、消えるよ、お前の魔法を喰らったらひとたまりもないからな」
そういうとハマルはギルドを出て行った
「まったく、自分の魔法で脅すのやめようぜ…」
「それは分かってるんだけど…ね、つい癖で…」
癖ってどんなんだよ、でも自分でも悪い癖だとは思ってるようだな
「それじゃあ、アリエスのとこに向かうか」
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ガサガサ…
「何者だ!?」
その物音に反応した村長は物音がした後ろを振り返る
「どう?カペラそっちは上手くいった?」
「アケルナルか、驚かせるな」
村長はそう言いながら仮面を剥いだ
「はぁー、やっぱりこっちの姿の方が落ち着くな」
「んーやっぱり私はさっきの人の方がいいわ、なんかそっちの姿は異世界でいうカメレオンみたい」
アケルナルの言ったようにカペラと呼ばれる者はアケルナルやこちらの世界とは別の世界のカメレオンのような姿をしている
「はぁー、全く俺はそんなの知らねって」
「まぁ、あなたは人間じゃないから向こうの世界に行ってないから実物を見てないものね」
「で、作戦は上手くいったのかしら?」
「いや、それが失敗した…」
アケルナルはその時とても驚いた顔をしていた、それはカペラの実力を知ったの事であり一体何があったのかと多少の恐怖を感じたからであった
「どういうこと…」
「それがだか、俺の洗脳は途中までは上手くいっていたのだが今日の花粉が散らばったタイミングと同じくらいの時に誰かにものすごい範囲の洗脳の解除魔法を使われて…それで全員の洗脳が解除されちゃった」
「え、あなたの洗脳を解除できる程の人がこの町にいたの?」
その時アケルナルは思った
―――そうなぜ自分は気づくことが出来なかったかについてである
そのような人物がいたのにも関わらずに自分が気づかなかったこととその上魔法が使われたなら気配を感じるはずなのにそのような感じも一切しなかったからである
「そいつかなりの強者ね」
「あぁ、俺の魔法を一斉に多くの者に使っていたからかなり精度は落ちていたももの俺は全力を尽くしていたのにそれがたった一度の解除魔法で全てを解除されてしまったからな、恐らく今日俺のところに人気票は入らないし洗脳を解除した奴が誰かに報告してしまったら厄介だから俺は城に戻る」
「でも、いいの?それじゃあ作戦の失敗がバレてあなた魔王様に殺されちゃうんじゃないの?」
「あぁ、そういえば前にも魔王様は作戦に失敗した奴を殺したっけ…くそ、俺は魔王に殺されてしまうのか…」
アケルナルには最後にカペラが小さく呟いた言葉が聞こえていた。
しかしアケルナルの目にはカペラは魔王に殺される事よりも、もっと生きて魔法を解除した者を倒したいと復讐をしたいと心の底から思うような残酷な顔をしてるように見えた




