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魔法兵狂騒曲 その1

ただ中二病を吐き出したかっただけの投稿

 大日本帝国において魔法兵という兵科が登場した時、その混乱は陸海軍に留まらない悲喜劇を発生させた。

 理由は簡単。

 あまりにも汎用性が高いことだった。


 武器を持たずに間接攻撃が打てる。

 人間以上の身体能力で攻撃が行える。

 水中から空中までその行動範囲の尋常ではない広さ。

 どれをとっても、何処に押し込めても問題が発生することが分かっていたからだった。

 だが、世界は世界大戦の真っ只中。

 異世界植民地竜州を維持するためにも、現地志願兵の使用は待ったなしな状況になっていたのである。

 で、この厄介極まりない状況を帝国は以下のように解決しようとしたのである。


 まず、竜神とその眷属達が太平洋宣言以降帝国内国家扱いになった事で、満州国方式を取ろうと考えた。

 竜神は神ゆえに国家元首にせず、その下の眷属たる長耳族と黒長耳族を元首とする国家樹立を考えたのである。

 竜神によって与えられた地の隣にある大森林地帯。通称緑州はこの方針によって緑州竜国として書類上独立することになった。

 この緑州独立の滑稽極まりない点は、その緑州がある異世界人類と竜および竜の眷属達が決定的なまでに敵対しており、そのような国をまったく認めようとはしなかった事にある。

 だが、地球にある大日本帝国は、南洋竜国の建国に合わせて欧米列強にハッタリをかます為だけにこの方針を押し通した。

 これが巡り巡って国名変更に繋がるとは誰も考えなかったのである。

 大日本帝国は後に『日本帝国および諸竜国連合』通称『日本連邦』と名乗ることになるのだが、その始まりはハッタリによって始まったのだった。


 こうして、緑州竜国軍が設立し、その下に魔法兵を入れることにしたのたが、その実態は現地軍事行動だけでなく行政面にも介入している竜州軍の一部隊でしかなかった。

 緑州竜国軍の兵力は、二個師団規模で、現地召集の兵士などを組織し臨時の連隊として現地民を受け入れる所から始めたのである。


 緑州竜国軍 第一師団


  長耳族第一連隊

  黒長耳族第二連隊

  獣耳族第一連隊

  獣耳族第二連隊


 緑州竜国軍 第二師団


  緑州歩兵第一連隊

  緑州歩兵第二連隊



 長耳族連隊、つまりエルフだが、彼女たちは森から離れるとその強大な力を失うという特性を持つ。

 緑州の中心たる世界樹の警護もある事から、実質的に動かすことができないので、近衛連隊扱いとして国境警備等に活躍してもらう事にした。

 黒長耳族連隊、つまりダークエルフだが、エルフのような制約がないので、実質的な魔法兵連隊の中核を担うことになった。

 魔法兵の研究はこの黒長耳族第一連隊から始められたのである。

 獣耳族連隊、ワーウルフ等をはじめとする獣人たちなのだが、もとの動物の特性を受け継いてでいるので、魔法より肉体攻撃に特化している種族が多い。

 その身体能力と、エルフには劣るが魔法使用ができるという特性を近代戦に馴染ませる教導連隊としての役割を期待されていた。

 第一師団はその種族的特性から全て女性で構成されているのに対して、第二師団の歩兵連隊は日本人男子によって構成されることになる。

 別名、緑州の女に誑かされた勝ち組とも言う。

 後に、竜州開拓において傭兵としてやって来ることになった異世界の冒険者達の為に歩兵第三連隊が創設される事になるが、それは後の話である。


 こうして、器は作られた。

 その上で、魔法兵という兵の使い方に議論が進んでゆく。

 まず、議論上に上がったのが、勇者と呼ばれるような高位魔術師連中を何処に入れるかである。

 今は、黒長耳族や長耳族、獣耳族程度しか居ないが、竜州植民が勧めば2000万の帝国臣民がかの地にて生活することになる。

 その時に、彼女たちを娶ったハーフに魔法適正が出る可能性を考えると、魔法兵の議論は避けては通れなかったのである。

 陸軍も海軍も一人でも多く取ろうと暗闘を繰り広げた結果、後のクーデター未遂によって政治的影響力を失墜。

 統帥権問題が首相就任時に復活させた太政大臣位を首相に贈るという鬼手と、同じく復活させた兵部省によって解消された事で兵部省直轄部隊として一括管理される事になった。

 これによって、核魔竜冷戦時における実質的な日本の戦術核部隊として諸外国に認識されるようになったのである。

高レベル魔術師の例 某管理局の白い悪魔 某国家錬金術師


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