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エルフの成れの果て!  作者: けいけき


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プロローグ


果てしなき蒼に満ちる空天。

純粋に光り輝く太陽が王国を照らしていた。


王国の名はルナフィリア王国。

ルナフィリア一族という大貴族が統治している国である。

経済も発展しており、環境が良く自然豊かで、冒険者や旅人にも有名な所だ。


そして武器屋や食店など商店を広く店舗している

大通り……そこに端で紙芝居をしているおじさんがいました---


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


---100年前…魔王率いる魔物の軍勢が世界を揺らし、破滅へと追い込んでいました。

必死に抵抗するも、徐々に押されていく我ら人間軍。

もうダメかと皆が思い詰めている中、ある1人の人間がポン!と閃いたのです!


「転移魔法で他の世界から救援を呼ぼう!」


しかし、転移魔法はそう容易いものではありません。

詠唱は長く、非常に難解…そして転移魔法の厄介な設定…。


それは"等価交換"であること!


つまり、それに値する物を差し上げなければならない。

しかも成功率はかなり低く、最悪物が転移してくる場合もある。

そのため、人間軍は大量の物資や財宝、生贄を転移魔法の等価物として捧げ、神に祈り、来る日を待ち望んでいました。


丸3日過ぎた頃…ついに転移魔法の詠唱が終わり、転移が始まる。

魔法陣の中に居た等価物は眩い光に包まれ、パッ!と消えて居なくなり、真ん中にある1人の青年がポツンと立っていた。

黒髪のなんの変哲もなさそうな青年。

誰もが失敗したと顔を青ざめて、落胆していた。


その時…!

青年から膨大なる魔力が湧き上がり、皆の衆は顔を上げ、その場は歓声に包まれました。


その後は……もうみんなわかるよね?


すぐに黒髪の青年は、ギルドでパーティーを組んで

ビシバシと魔王軍を葬り去り、形勢は大逆転。

人々は「勇者」と讃え、心から喜びに満ちていた。


そしてついに魔王との対決!かと思いきや…。

決戦前の日…なんと勇者が人間軍を裏切り、貴族のトップである王を暗殺!

人々は怒り狂い、反逆とみなし、パーティーもろとも捕らえられ、全員処刑されましたとさ…!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「おしまい!」



絵をめくる手が止まった。

盛大な拍手かと思いきや、シーンと静寂が続く。

観客は子供しかいないのに、沈黙が続く。


すると、子供達がはぁーとため息を吐いて不服そうに言葉を発した。


「なんで…!バットエンドを子供に見せるんだよー!」

「おじさんセンス悪ぅ…」

「斜め上を攻めてくるなー!!」


罵倒が飛び交う中、おじさんは頭を抱え、すぐに撤退しようとする。

しかし行手を阻むように子供達が囲んだ。

まだ話はついていないようだ。

すると、1人の少年が手を上げ、おじさんに質問をする。


「魔王を倒す勇者は、もういないの…?」


おじさんは、その質問を待ってましたと言わんばかりにニコッと笑い、その少年の目の前でしゃがみ込む。


「それは…君かもしれないよ?」


パァぁ!と目を輝かせた少年は、嬉しくなり飛び跳ねる。

それを見て微笑むおじさんと呆れたように去る周囲の子供達。


「随分とデタラメを言うお話だね〜」


そして…ゆっくりと近づく怪しい黒色フードを被った人物。

わざとおじさんと少年の間に割り込み、邪魔をする。

どうやら真実を語ろうとするみたいだ。

慌てて少年に去るように、注意を促す。

だが、もう遅かった。


「全員処刑されたってのは違うよ。

1人だけ、、免れた者がいる……」


ゴクリ…。

少年の瞳は、黒色フードの人物に釘付けだ。

またもや頭を抱え、やれやれと言うようにため息を吐く。

すると、黒色フードの人物は被っていたフードを外し、素顔を現した!


「それが…!この私!超究極美少女…"リンネ"」


綺麗な青くて長い髪。

自分の身長より、大きい杖を握っている。

とても高価な物だと分かるほど美しい魔法の杖だ。

そして先端がとんがっている長い耳が見えた。


クスクスと笑いながら歩く通行人。

ざわざわと声が広がっていく。


すぐにおじさんは、シッシッと言って邪魔者扱いして消えるように求む。

だが、リンネは帰らない。

なんなら、おじさんのバックを漁って金を獲ろうとしている。


「テメェ!いい加減にしろ!このバカエルフ!」


そう……リンネはエルフであり、勇者の元仲間だった。

だが、その愚行は数知れず……

処刑があった後…周囲の目に耐えられず、地下街に逃げ、ギャンブルとお酒にハマりすっかり地下街の人間へと染め上がってしまう。


あの利口で美しいエルフはもうとっくに、人々から

見下され、完全に舐められていた。


「さっさと地下街に戻れ!このババアが!」


「はぁー!?おっさんは黙ってろ!ていうか、持ち金少なっ!」


完全なる逆ギレ。


「何勝手に、財布の中身漁ってんだ!!」


すぐに金を取り返し、その場を離れた。

悲しそうに、ポツンと取り残される。


残念ながら、、100年経ってもまだ勇者パーティーを恨む者はいて、リンネによる差別は止まらない。

道を歩けば、距離を取られ、睨まれる。

ギルドへの出入り禁止。

家は燃やされ、帰る家もない。


……いや地下街があった。


地下街こそが、リンネの故郷。

生まれた時から、ひとりぼっちだったリンネの孤独を癒すのは"仲間"!だった。

しかし、それは消え去り、今を癒してくれるのは"ギャンブル"と"酒"!


付いたあだ名は…"エルフの成れの果て"


これはそんなリンネの冒険のお話である--





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