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 KⅠNGの右目~死んだらゲームのラスボスの側近キャラになっていた~  作者: 黒勇
 第1章 未来は変わるが、過去の事象は変わらない
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 第九話 祝福せよ。我等の支配者が舞い降りた


 やっとこさ、書けたでゴザル。さーて、次話投稿。次話投稿、と。


 ん?前回の投稿日がぁ―――




 5月、と。

 …お待たせしましたァ! いつもどおり遅れてスンマセンした!


 では、本編。


 私がこの世界に生まれ落ちた時。最初にしたのは産声をあげることでも、母の乳を飲み体を満たすことでもなかった。ーーー誕生−確認完了


 生まれ出でたその時から、私の瞳は世界を見下ろしていた。ーーー魔眼行使


 瞳は世界を私の脳髄に映し出す。ーーー情報解析


 私の頭蓋はそこから未来を思考した。ーーー想定刻印−総数665種−全起動確認


 そして、生誕前から組み込まれた刻印に従い私は頭骨の中に世界を産んだ。ーーー術式起動−推測−現実世界の構成を解析−構成を完了


 そこに私はもう一人の私を頭の中に創り出した。ーーー命令コマンド刻印の起動確認−術式名【魂魄分離コンパクブンリ】起動


 私の性別が男だったという仮定で。ーーー『可能性パラレルワールド仮定論かていろん』を行使−成功を確認



 この時、唯一つのみだった世界は2つに別れ落ちた。

 ーーー世界現象「神如き所業(国産み)」−成功を確認

 ーーー神格接触−伝言受信−「君は(●●)になった。おめでとうわれらが赤子よ。われわれはそれを祝―――

 ーーー神格の排除を試行―成功を確認−【権能剥離ケンノウハクリ】を起動−山凪 夢彦基準より対象を低位神格と認定−低位神格の権能を接収成功−権能名【欺瞞に溺れろ(誤魔化されるのが悪い)



 ーーー行使の成功を確認−目標達成までのタイムリミットは内部時間より計○○△▽京時間です



ー♣ Happy ♣ー




 

 私は私を繰り返す。


 私は誕生した時から無数の私の存在を知っていた。

 知識が虚空から私に注がれる。幸いなことか不幸なことかは解らないが、私の頭蓋はその無限にも等しい情報を処理することができた。

 一番最初の私はそれを無邪気に喜び。その知識を自分の物にした。

 この世界に満ち溢れた未知が一つ一つ、一瞬にして既知へと塗り替わって行く感覚は言葉に表せないが何よりの喜びを与えてくれた。

 

 そうして世界がに未知が無くなった時。私の世界は全て既知で色褪せていた。

 

 私はすべてを知っていた。

 私は誰よりも強かった。

 私は誰よりも長けていた。

 私は、私は、私は、と。私の可能性は全てをしらみ潰して自分の完全性を示してくる。



 それらの無数の私は私の心を退屈で埋めていった。

 『天才だ』

 当然である。


 『素晴らしい』

 当然である。


 『これ以上は存在しない』

 当然である。


 どのような称賛も美辞麗句も私の心を動かさない。

 どのような成功も私に感動を与えてくれない。

 何もかも想定通りのこの人生に意味などあるのだろうか? あるはずがない。


 それらを見て行動した結果の私も同じ結末を辿った。

 ああ、勿論私もだ。


 

 非才であればどれほど良かっただろう。もし、この心が少しでも弱ければ簡単に諦め、この命を捨てれただろうか。

 

 無理だった。

 どこを見ても、どんな未来でも、どんな状況でも、私に匹敵するものはただ一人として存在せず。唯一の希望さえも私を正面から殺せない。

 そして、全ての私は退屈を覚えることにすら飽いていた。

 ……もし、あれを見つけるのが少しばかり遅ければ私が命を捨てる可能性の最初となったかもしれない。


 増え続ける私という私は誰一人発狂することも、それから逃避することもなく指数関数的に増大していく。

 そして、すべからく皆同じ末路を辿るのだ。


 どのような道を歩もうと。どんな手段を模索しようとも。どのように自分を変質させようとも。

 何をしても私は頂点に立っていた。

 変わらぬ。変わることもできず、全ての刺激は摩耗し、変化はなくただそこに『不変の王』としての在り方を押さえつけられる日々の末路が脳に映し出されて行く。

 



 それは正しく運命であった。

 



 決して変えることのできないその結果は私に絶望を与えた。

 もし、この結末を知らなければ。もし、自分が愚かであれば。もし、並行の自分を知らなければ。


 その確率もすでに試した。

 

 知らなければ私はそこに『成長する災禍(ノンラスト)』として至った。

 愚かであれば私はそこに『無知の王冠(イノセントクラウン)』として至った。

 並行を知らなければ私はそこに『極点の玉帝(オンリーワン)』として至った。


 結論に至るまでの過程に意味などないのだ。

 私が私である限り、私がこの世界で生きる限り、既に決定された未来の『私』になってしまう。


 よって、当然の如く私の心が宿したのは自壊の感情である。


 私が『私』とならないためには第三者からもたらされる滅びが必要なのだ。


 ああ、どうか、誰か! 誰でも良い、誰でも良いからどうか!私を殺してくれ!私を正面から組み敷いて全ての抵抗を奪ってくれ。破壊してくれ、滅ぼしてくれ!

 そうして、無数の私と私は願い、思い、希求し、渇望した。



 ―――希望は広がり続けた可能性にに存在した。



 私に存在する無限にも等しい数々の可能性の星の中で、唯一他とは違う鈍い輝きが(極星)を貫いてみせた。



 『死に晒せ。■達よ。貴方達は■であり、私を導き照らしてみせた。私はそれに変わらぬ忠誠と尊敬を抱いた。

 ―――だが、■よ。貴方は私を裏切っていた』


 言葉が聞こえた。悲しみを押し殺したような掠れた声が耳に届く。


 その時。()は死にかけていた。

 目の前の男に殺されかけていた。



 見開いた殺意を迸らせる紅い両眼。

 返り血で染まった黒い外装。

 腕を這うように巻き付いた龍の鱗跡。

 月かと見間違うような銀色の髪。



 その男に()は両手両足を切り取られ、心臓を貫かれていた。

 完璧な。勝算の余地もなく、全てを出し切った上での完全な敗北だった。

 自分の出した手は全て一刀のもとに切り捨てられ、部下も全て斬り殺され、保険も全て破壊された。


 

 『故に。故に、故にッ! 死んでくれッ!■よ! 殺させてくれ!■よ! 嘆いてくれッ!■ッ!

 ――――貴方は何故ッ!彼奴等を殺したんだァ!』



 その質問に()は最後まで何も答えず、彼は血を頬に滴らせながら僕の首を切り捨てた。


 その『僕』と関わりがあった僕達はその者に対処したが、全てが失敗した。それは、今までの私達は遭遇したことのない未知の現象だった。

 

 1つの可能性で()に勝ったものが居たところで他の可能性の()に負け、可能性は広がる。

 

 そうやって、私達の世界は出来ているはずだった。


 だが、まるでそうなるのが運命であるように僕達はその者に負け続けた。


 どのような可能性も彼には敵わず、轢き潰される。



 そうして、『僕』の可能性は全て消えた。



 私はそれに恐怖を感じた。

 私はそれに期待を覚えた

 私はそれに好機を見出した。

 私はそれに称賛を送った。

 私は、私は、私は――――


 無数の私達はそれへの感想をそれぞれ思う。




 それに私は―――





ー♣ Birthday ♣ー





 私は目を開いた。ーーー想定人格統合完了


 目的を果たす前に目を開けた。ーーー魔眼起動−現在世界の情報統合−現在値79%


 私に埋め込まれた命令は思考を続けよ、と信号を送り続けているが、それを魔法で排除する。ーーー排除魔法を行使−対象-命令刻印−排除成功


 私の中から『僕』は消えた。ーーー分割人格−統合名−アダムの消滅を確認


 けれど、それに悲しみを覚えはしない。ーーー過程目標−世界征服−フローチャート作成−現在値47%




 「ヒィィ、アヒぃイイ、イヒ、イヒイヒャヒャヒャヒャ!!!」




 ―――煩わし(五月蝿)い。ーーー母体の叫声にズレが存在−想定の修正を確認−完了

 いくら薬物で正気を失わさせられているとしても、自分の腹を痛めて産んだ子供への配慮は無いのだろうか? 無いのだろう。

 まあ、自分の好いた男との子でも無いからね。それぐらい(堪えられない感情)は受け入れようとも。



 私を産んだ母体は私を見た途端に先程よりも更に狂ったかのように笑ている。傍から見れば狂っているように思われるが、事実狂っているのだろう。

 その心情を覗き込むことは容易だが、そんなことをしなくても見ただけで分かる程の焦燥具合には狂化しているのだから、覗いた時点でこちら側が少し汚染されるだけだ。


 綺麗だったであろう長い金髪は乱れ、肌はひび割れ、爪は全て自殺を図らないように引き抜かれ布が巻かれている。顔には藍色の魔術的文様が縫われた魔眼喰らいの眼帯を着け、生まれたばかりの自らの子供に何の躊躇もせず手足をばたつかせその衝撃でベッドを軋ませている。



 想像の中で何度も想定した光景ではあるが、実際に耳で感じるとなるとやはり五月蝿い。

 だが、これもあの【女】が目の前の彼女を私の母体にするために必要な処理だったと言えばそうなのかもしれない。

 狂っていなければ、常人に近い精神であの処置を乗り越えられやしないのだから。



 目の前の母体が受けたことを現在の状態から推測すると、この私でも少し背筋が凍る。



 「…ほう。生誕直後から産声を挙げず、ましてやそれによって生じる呼吸困難の症状も見当たらない。更に、昇生刻印、回帰刻印その他魔術行使も起動も確認できる、と。

 なるほど。フ、フフフ。素晴らしい!……実験は成功のようだ!しかも、ちゃんと母体の魔眼を受け継いでいるゥようだァね!」


 このベッドしか無い空虚な密室に唯一存在する扉の外から話しながら誰かがドアノブを回す。そして、その語り口調のまま足音を1つ カツンと鳴らして入ってくる。

 その声と内容。音の反響から体格を想定して誰がこの部屋に入ってきたのか良く分かった。其の人間こそ、私を作り出すそれまでの外道のような処置と発想を考案した女だ。


 情報からよく識っていても、この女の情報がこの眼に入る事自体が不愉快だ。


「知識はあるゥんだろゥ? けれど、敢えて自己紹介と行こう。僕の名は『王配』秘密結社『王国』及び五代国家の一つ王国を統べる…」


 黒い髪を長く腰まで流し、同じく黒いスーツに白衣を被せ頭に小さな王冠を載せた姿をした。妙な雰囲気を漂わせる長身の女はそう言いながら私に話しかける。

 まるでちぐはぐなパッチワークのような服装をした女は髪と同じ色をした黒い―――けれど、その奥底は底なし沼のような―――瞳を限界まで開いてこちらを覗いてくる。



 私はこの【女】を知っている。何億にも及ぶ可能性の中でも私が見てきたと言っても過言ではない顔と声だ。

 目を合わせてくるな。不愉快だ。 女の目が視界の全てを占領するかのような感覚は私の心に鬱屈とした怒りを重ねてくる。



 「―――ただ一人の 『王』 だ」



 なるほど。この光景も見覚えしか無い。何度も夢見の中で見た。何度も繰り返したあの日の再現。


 「そして、生まれてきた君に名を与えよう!」


 私はこれに()いている。知り尽くした物を強制的に何度も見させられるなど苦行でしか無い。それを思考の隅で自分を誤魔化す(すべ)も飽き尽くした。


 「君はこの世界の皆が望む平穏への最短手段! その雛であり悲願そのものだ!」


 何度も連続で見た映画を片方の耳からもう片方にそのまま流すのと同じように、私は言葉を横に流す。残念なことに、流したところで忘れられる程度の脳髄(のうずい)をしていない。


 「よって、君の名は………そう、『栄光の雛プリンセス』だ! 我等の未来に栄光を与えてくれる雛!我等の未来そのもの!」


 その場で王配は両腕を開く。その狂気じみた瞳から垂れ流した狂気で頬を伝わせながら口角が避けるのではないかと思うほどの笑顔で笑う。

 そのまま、口が裂けて死んでしまえば良い。−【呪術・焼死熱望(焼け死んでしまえよい)】−代償・全身の血液4割消失−再生刻印起動−全身の血液量が正常に戻りました


 「私達は君の生誕を祝福し」


 口角が裂けて唇に血が伝う。目の前の存在に殺されかける程の呪術を喰らったというのに、何の批難も注意も無いし、声に震えも迷いも感じさせない。ただ、淡々と自分の言葉を話し続けている。


 試しに血液を代償とし、対象を塵すら残さず燃やし尽くす呪術を使ってみたが、簡単に抵抗(レジスト)され、口が裂かせることしか出来なかった。

 やはり、今のままではこいつを殺せはしないか。



 「君等の餌となることを許容しよう」



 私はその想定され尽くした言葉に退屈(ため息)した。

 ―――きっと、お前はずっと諦め続けるのだろうな。


 私はこの日。この場所で世界に生まれ落ちたのだ。



 ーーー想定終了−最終目標-個体名 ジーク・リ・ファブニルの完成(・・)



 …そうだった。

 そうだったッ! ああ、何故目の前のどうでも良い存在に注目して私が目覚めた理由を忘れてしまっていたのだろうか!


 退屈なんてものは今ままでの場所に捨て置いた。


 この世界には、彼がいる。私が会いたかった彼が。私が哀れんだ彼が。私が味わいたかった彼が。私が楽しみたかった彼が。私が恐怖した彼が。私が欲情した彼が。私が憤怒した彼が! 私が慕った彼が! 私が思った彼が! 私が義憤した彼が! 私が訝しんだ彼が! 私が胸踊らせた彼が! 私が悲しんだ彼が! 私が憧れた彼が! 私が落胆した彼が! 私が同情した彼が! 私が苦笑した彼が! 私が尊敬した彼が! 私が戦慄した彼が!




 ………――そして、何よりも!僕を殺した彼がいるッ……♡



 待っていてくれよ? ()はすぐに君を手に入れてやる。逃してやるものかよ…!




 ーーー魔眼行使−目標を発見








   

   

  見えた。辺境の地で、一人。剣を振るう君が。

  ()と比べるのも悪いほどの矮小な魔力を震わせる君が。

  過去の自分の選択を後悔し自戒する君が。

  

  



  そして、決して、後悔しないために。心を震わせ、自分の大切なものを絶対に守るのだと。守りきって見せると。覚悟を決める君の姿。  










 ―――紅い。 血のように赤い両眼が、こちらを見抜いた気がした。












 あ………♡ 




ー♣ Princes ♣ー



 現在日付 帝国歴325年15月7日月の日



  誕生を祝福(Happy )しようか(birthday)!


私達の(Our )滅び(Princess)( of)姫よ( Perdition)


 願わくば(Hopefully)(The )等に(Princess)救い( Who)(Sleeps)眠りを( Us)




 ・刻印

 身体に刻むことで永続的に対応する効果を刻印者に与える事ができる悪魔に対応するために作られた技術。許容量を超えてしまえば生命維持のための魔力さえ供給され生命を枯渇させてしまう恐れがある。


 ならばこれを意識なき存在に命令として行動を組み込んだらどうなるのだろうか。例えば、スライムに魔法を使わせてみたり。

 ―――成功だ。


 ・魔眼

 生まれつき特定の人間が備え持つ魔術媒体の一種。その能力に関してはピンキリであり、少し遠くが見えるようになる能力もあれば視界の全てを原子レベルに分解する程の力を持つこともある。取得方法は突然変異や、部族。魔眼所有者からの譲渡などの他、所有者から魔道具を用いて奪い取る方法がある。


 本編での魔眼喰らいもその魔道具の一つで、移した時の魔眼の損傷度が無くなる代わりに所有者に激痛と熱で眼球を焼かれる痛みと失明を与えるため、国際法で所有と使用を禁じられている魔道具の1つである。


 私の助手に千里眼の魔眼を持った女がいた。なんでも魔術的に空間が干渉されていなければ、この世界の何処でも見通せるらしい。後は、膨大の魔力さえあれば全てを見通す大魔女になっていただろう。まあ、其の話をした瞬間に拘束したから其の未来は閉ざされたわけだが…。

 さて、行き詰まっていた世界の測定法だが。これの魔眼を使えば作成可能だ。後は、魔眼の移植法だが。ちょうど、これが研究していた物があったな。



 ・可能性仮定論

 例えば、二つの道があったとして。君は右の道に進みその後の人生を歩んだとしよう。だが、左の道に進んだとしたら君はどんな人生を送るのだろうか。例えば、君が目が見えなかったら。例えば、君の性別が今の物と違っていたら。例えば、今朝に食べた朝食が目玉焼きじゃなくてシチューだったら。

 この世界には無数の選択と結果が混在し、それらを我々は選び取りながら暮らしている。ならば、それら全ての可能性を想定出来たらどうなるのか?

 きっと、ソレが出来るならその者は悪魔にも神にもなれるだろう。

 

 さて、ここにソレが出来るだけの処理速度を持った実験体がある。ふむ…。処理速度も魔眼も魔力も申し分無かったが、精神が持たなかったのか。想定して、124回の想定で廃人になり破滅魔法で自害した。折角の魔眼が無くなってしまったが、余分に生体データを取っていて良かった。アレ自体はまだ生きてるのだからいくらでも培養可能だ。


 ・山凪 夢彦基準

 この基準では神の階位を上級、中級、下級で定義することが出来る。この基準で神は力の差異は無く基本的にこの世界への影響度で階位が決められる。上級に行くほど人間界とは離れていき、影響力は少なくなる。そして、其の最下層が現人神である。

 山凪 夢彦はこの世界にいた異端者の名前である。人々はこの基準を誰もが知っているがこの名前を口に出すことは出来ない。

 だが、知っている。誰もが知っている。だが、誰も其の存在を証明できない。


 そして、原則的に影響力が強いほうが弱い方を取り込む。


 ・『僕』=アダム

 どんな僕よりも強かったが、誰よりも死にたかった。

 僕の中で初めて、『希望』の存在に気づいた。


 口は裂けた。


 ・『私』=イブ

 殺される僕を見て羨ましがった私もいれば、それに恐怖する私もいた。

 色々な感情が混ざりあった結果。消滅する恐怖と、自分という存在を消滅させれる唯一の希望と言うことには全ての可能性が同意し、目標を達成したと決め。

 情報を本体に還元した。


 ・リリス

 片割れは消えた。

 心は片割れを殺した男に奪われた。

 不義の象徵の名を貰ったその女は元の片割れの仮面を被る。


 ・心を奪った殺人鬼

 死ね。()ね。消えろ。


 ・王配

 心が壊された可愛そうではある女。外道だし、最低だし、行動原理と実験は狂っているが。誰よりも誰かのために心を折った人間。


 手のひらが大きければ、百の人よりも千の人を救える手なら。彼らを救えたのだろうか。教えてくれよ。私の《王様》。


 ・【呪術・焼死熱望】焼け死んでしまえよい

 犠牲・相手に望む損傷分の血液X割。

 効果・対象者の肉体を代償にした血液分炭化させる。


 【呪術経典・焼死熱望】

 私は望みました。貴方の幸福を。

 私は望みました。貴方の平穏を。

 私は望みました。貴方の伴侶を。


 貴方の望む通り、貴方の願いの通りに。ああ、けれど何故。貴方は私の幸福を願ってくれないのでしょう? 私は望んだのに。貴方の幸福を。貴方の平穏を。貴方の伴侶を。なのに、何故私に望んでばかりで、貴方は私に何もしてくれないの?ねぇ、どうして?何で?何故私の方を向いてくれないの?

 何故、貴方は私の思いを知ってくれないの?私は貴方の思いがわかるのに。

 ならば、私も望みましょう。私を見てくれないのなら。私を救ってくれないのなら。


 私は燃やしました。貴方の幸福を。

 私は燃やしました。貴方の平穏を。

 私は燃やしました。貴方の伴侶と………その肚の子を。


 ああ、やっと。やっと私を見てくれた。


 ならそのまま一緒に絶えましょう。私の返り血と共に黒くなる身体が私の愛でしょう。ならば、私の愛は貴方の全てを包み込む。嗚呼、これこそが私の愛。きっと、これは永遠に続く。


 私の愛そのものだ。


 ・帝国歴325年15月7日月の日

 何処かの、『彼』がくしゃみをひとつした。






 駄文。


 プーリンが出なかった腹いせに書いたらめちゃくちゃ書けたので投稿しました。

 逆に、プーリンが出ていたら三ヶ月投稿されてませんが上の方に出ていたかもしれません。

 …では、プーリンが出れば気分がアゲアゲになってもう一話ぐらいはラクラク楽勝に成るのでは無いのか?


 今の私の手には次のために置いていた50連分の石と札がある! 俺のバトルフェイスはまだ終わって居ないのかもしれない。それなら、行くぞ! さらばだ諸君! 私はプーリンを手に入れ君たちとは別次元のステージに立ってやる! 行くぞォ!




 ―――水着ガレスが無事宝具レベル5になりました。




 じゃあぁ、ま、また次の、次の! 話で!


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