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機械仕掛けの魔法使い~テッドの舟~  作者: チク
テッドの舟の住人

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15/43

内緒の話

 そんなブルだったが、何か思い出したように指をパチンと鳴らした。

「天空岩って池があったよな?」


「うん、あったよ。でもあれから数年経ってるし地形が変わってる可能性も……」

「出掛けてくる!」

 ブルは何やら荷物を持って出掛けて行った。




     * * *


 タツキは初めて見るテッドの舟の中の様子に興味津々だった。クロンカイトに何か聞かれながら歩いていたが、結構上の空だった。


 そんなタツキはばったりリューオスとヤイノに出会う。

「あ、あれ?」


「あ、来たんだ」

 とはヤイノの言葉。


「知り合い?」

 クロンカイトがタツキに尋ねる。


「アニキ」

「へえ、初めまして。俺はクロンカイト」

 クロンカイトが名乗ったのを合図に、四人はそれぞれ名乗る。


 名乗って早々、空は夕方のため、四人はそれぞれ帰路についた。



 その帰り道――

「ねえ、タツキ、翼が取れてたって本当?」

 ヤイノの突然の質問に、タツキは困った。


 リューオスから聞いたのだろう。

 そういえば口止めしていなかった。

「あ……あぁ、まあ、うん。でも結果的には治ってるんだし」


 ヤイノは飛んで、タツキの後ろに回り、翼を見た。

 見た感じは怪我をしてる風でも、取れてたような感じもなかった。

「今はきれいに治ったよ。――父さんと母さんには内緒な」


「どうして?」

 ヤイノは深刻な顔だ。

 真面目な兄としては、親に内緒事を作るのは後ろめたさがあるようだ。


「うん? 心配かけたくないし…… リューオスもね、このことは内緒にして」


「わかった」

 リューオスは考えなしに口を滑らせたことを反省していた。





 ここでヤイノに別の考えが浮かぶ。

 弟は本当に翼が取れてしまったのだろうか?

 背中の翼に触ってみた。見た目にも触った感じにも取れてしまった感じがしない。


「なんだよ。くすぐったいよ」

 タツキは飛んで、さっとヤイノから離れた。

 その素早さにヤイノは驚いた。


「なあ、その翼、大きくなってない?」


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