表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
機械仕掛けの魔法使い~テッドの舟~  作者: チク
テッドの舟の住人

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

13/43

知らない人物

     * * *


 天空岩――。


 桃畑の中に誰かがいた。

 翼のない人物。

 その人物は、魔導エレベータの周囲をぐるりと周り、中を覗き込んだり、外側をこんこん叩いてみたり。


 タツキは、最初、リューオスがいると思っていた。

 だが、リューオスにしては行動が妙だ。タツキは訝し気に近づく。


「誰?」

 タツキが声をかける。


「ああ、こんにちは。クロンカイトってんだけど。――ここに住んでる子?」

「そうだけど」


 タツキは緊張した。

 天空岩に知らない顔はいないはずなのだ。

 そのタツキが知らない人物が、今、目の前にいる。


「そう、警戒しないで。怪しい者じゃないから」

 クロンカイトは両手を上げて見せる。

 よく降参する時のジェスチャーだが、タツキにはその意味はわからないだろう。


 タツキはクロンカイトの後ろに回り、背中を見た。

 翼はない。

「坊やの名前、教えてほしいな」

 クロンカイトは極力、愛想よく振舞った。


「坊やじゃない。タツキだ」

 タツキは飛びながら、クロンカイトの周りを回る。

「翼がないけど、竜人なの? どっから来たの?」


「俺は人間だよ」



 タツキの脳裏に地上にいた時、出会った人のよさそうな男が思い浮かぶ。

 赤毛の気のよさそうな男…… 名前はなんだったか。 

「ゲートでやってきたの?」


「いや、テッドの舟に乗ってやってきた」


「それって地上に行ったんじゃないの?」

「天空岩にドッキングしてるよ。しばらくは滞在する予定だから仲良くし……」


「見たい!」

 さっきまでの警戒心は嘘のように、タツキの目は好奇心でキラキラしていた。


「ああ、じゃあ、一緒に行こうか?」

 クロンカイトの言葉にタツキは強く頷くのだった。

 




     *


「ありゃ?」

 クロンカイトとタツキは鉄柵の前にいた。

 その向こうに、テッドの舟が天空岩と隣接するように停泊していた。



「この柵はなんだ?」

 クロンカイトは予想外と言わんばかり。


 そんなクロンカイトに、タツキは疑いの目を向けた。

「あの舟から来たんなら当然この柵を超えて来たんだよね」


「いや、魔導エレベータで来た。坊……タツキは翼があるからあのエレベータ乗れないから案内したのに、肝心の俺が通れないのか」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ