4. 宣戦布告
「おはよ~」
『寝起きか?w』
「そんなところだね」
『暇ならアナザー一緒にやろうぜ』
...どうするべきか、別には貝殻はあの事件の犯人を知ってる訳でもないし...けどなぁ...。
悩んだ末に僕は、
「いいよ、やろっか」
「どこにいるの?」
友達との遊びの誘惑には勝てなかった。
『明後日、公式イベのランキングマッチあるから、今はリングにいる』
『お前も出てみたら?ランキング無しはほぼ低ランクと当たるから、もしかしたら勝てるかもよ』
「いいね、参加してみる」
「ちょうど僕もリングにいるから、10時に転移石像の前で合流で」
『おけ、じゃ』
周りの視線が此方に向く、ただ前のような嫌な視線ではない。どちらかと言えば、
「ねぇあの人ってさ」
「例の要塞みたいな人じゃ」
「またあの人出んの?終わった...」
「お前はあの人が出ようが出まいが万年低ランクだろ」
「運営さぁぁああん!ここにナンパ目的でゲームを始めて女の子にメロがってる人がぁぁああ!」
「ちょ、お前ぶっ殺す」
なんか騒がしいのもいるが、基本的に好意と敬意の視線。
その視線が向けられているのは、
「よっルカ」
...ただの凡人のはずの貝殻、もとい’’対人序列 1位,,という称号が付いたシェルというプレイヤ―だった。
「...どんだけやり込んでんだよ馬鹿」
「馬鹿とは何だ馬鹿とは!努力の結晶だぞッ!」
「称号」それは武器につける事のできる称号とはまた別物の、世界に認められた証。何か特別な事をした、されたことにより手に入る、’’見た目だけ,,ではあるものの、それを追い求め日々探求を行っているプレイヤーも少なくない。
貝殻、シェルもその中の一人だとは知っていた。どのゲームでも基本的に対人戦が得意なシェルの事だから、対人系の称号を求めてるんだろうなぁと思ってはいた、けど、
「1位...って簡単に取れるものなの?」
「知ってるかルカ、このゲーム、プレイ人口1億人で、公式マッチの平均参加人数はその1/4だぞ」
「わぁお....」
理解できないけど理解した。今目の前にいるコイツは2500万人の中の天辺なんだ....
「...靴でも舐めましょうか?」
「さっき泥沼渡ってきたけど、それでも良ければ」
「きったね」
「お前が舐めるって言ったんじゃん!!!」
「で、今はどこに向かってる訳?」
「闘技場」
「明後日なんじゃないの?大会って」
「大会が無くても上位100人まではランク上げできるんだよ。言いたいことはわかるね?」
「昨日始めたばっかりの初心者に上位100人を取れと???」
「行けるっしょ、さっき話してくれたソレなら。なんせお前が最初に狩った人数千は超えてるぜ?」
二人で話している最中、周りにボクのやらかしを見た人がいたようで、結局隠し通すことはできなかった。 ...シェルのリアクション?爆笑してたよ、こっちは恥ずかしいのに。
まぁ初心者装備のままじゃ色々な人に話しかけられる可能性もあるし、上位100人に行くなんてもっての他だ。
というわけで装備を新調した。最初の街からすぐ出て行ったからお金もないだろ?勿論シェル持ちだ。第二の街程度の低級装備なら痛くも痒くもないらしい。流石闘技場の優勝常連、トンデモ量の金を持っている。
「さぁルカついたぞ」
「おお...ここが?」
「ようこそ、我等が闘技場へ」
「エントリーはそっちだな、じゃあこっちも通常試合潜ってくるから、健闘を祈る」
「おう」
そういってシェルと分かれた後、受付に行く。
「リング闘技場のご利用ありがとうございます。闘技場の説明は必要でしょうか?」
勿論、
「お願いします」
「わかりました。まず、受付を終えると待機場に向かっていただきます。そこで試合希望申請を出せば、ランダムで試合をすることもできますし、待機場で出会った人と試合を行うこともできます。」
「試合中に死亡することはありません。HP表記が0になった瞬間に死亡判定を無効化し、敗北となります。」
「それでは、貴方様があの「不動要塞」を打倒する事を祈っております。」
...ここでもシェルの名前出んの?、
そう思いつつ、ボクは光に包まれ、次の瞬間には様々な姿のプレイヤーがいる場所にいた。
一瞬こちらを見て、すぐに興味を失い視線を外す人間がいる中、二人の見覚えのあるプレイヤーが此方へやって来た。
「やぁ初めまして!」
「は、初めまして?」
「君さ、あの要塞と一緒にいた人だよね」
「え、あ、うん」
周囲の視線を受けながら二人は、
「「良ければ俺達と!」」
「「戦りませんか!」」
そんな提案をしてくるのだった。
この二人はお気に入りなので、多分きっと今後もたくさん登場します。




