第8話〜マネキ神像〜
外が慌ただしく動き始めた頃朝ご飯を食べ終えた
「外が慌ただしいですね」
「にゃ、お主の作った神像を祀る祠を急ピッチで作っとるのにゃろう、それより、あのミノル神像、石畳の上に置いたかにゃ?」
「あ、はい、あのままだと裏庭が未開のジャングルになるレベルに草が成長し放題だったんで石畳の上に置きました」
その石畳の下から草が生え始めて若干石畳が浮き始めてるのは御愛嬌
「こりゃ相当地面からはにゃさんとにゃらんにゃ」
「そうですね···よし、じゃあマネキ様」
「んむ」
「御姿、彫らせていただきます」
「にゃ、よきにはからえ···これ、する意味あるにゃ?」
「神様の像を彫らせて頂くんで···」
「形式上は必要と言う事にゃか···人間は面倒くさいにゃ」
「ホントは祝詞とか上げたいんですけど···」
「いらんいらん、そんにゃかたっ苦しい形式ばったもん上げられても困るにゃ」
ちなみにちゃんとマネキ様の祝詞はある···が、本人···本神?本猫?がいらないと言ってるので省略だ
「そういえば、大きさは?」
「ふむ、1mくらいでいいにゃ」
「分かりました」
という訳で1mくらいの丸太を用意し丸く削る、この際手触りにも心がける
「んにゃ?神像なのに手触りを重視するんにゃ?」
「はい、マネキ様は見るからに手触りがとても良さそうなので」
「ふむ、まあ、自慢の毛皮を再現してると考えれば良いのか」
「そういう感じです」
と、マネキ様と雑談を交わしながらマネキ様神像を彫り出して行く
ピンと立った耳、丸みのある顔、ふっくらした胴体、短い鍵尻尾、右前脚を顔の横に持ってきて人を招く形を取らせしっかり肉球も再現する
「ふぅ···」
「にゃ?完成かにゃ?」
「後は色を着ければ完成です」
「ふむ、ほうほう···」
出来上がった木像を見るマネキ様
「ふむ、惚れ惚れする出来だにゃ、着色もせずにここまで真に迫れるとは···お主やはり才能があるにゃ」
「ありがとうございます」
「にゃ、やっと笑ったにゃ」
「え?」
「今までの人当たりの時は作り笑いにゃったにゃろ?」
「うぐ···」
「それがちゃんと自然と笑える様になっとるにゃ、それだけでもお主をこの世界に連れてきた価値があるというものにゃ」
「···ええ、ありがとうございますマネキ様」
「にゃ、礼はいいにゃ、ほれ、はよう着色せんか」
プイッとソッポを向いたマネキ様を横目に見ながら着色料を出来上がったマネキ神像に塗っていく
青い目、ミケ模様、ピンクの肉球、そして最後に
「よっと」
「にゃ?木像をひっくり返してにゃにするにゃ?」
「一応自分が彫りましたよって分かるように底面に名前を彫ろうかと」
「ふむ、では墨入れは任せるにゃ、残り少ない神力の使い所にゃ」
「分かりました」
この世界の他の人に真似されないように漢字で名前を彫る
「木野隼人っと」
「にゃ、彫り終わったにゃ?」
「はい」
「にゃら後はワシの仕事にゃ」
そう言うとマネキ様は猫手で器用に筆を持ち底面に彫られた名前に墨を入れていく
「ふぃ···よし、とこれで神力を通した墨が入ったにゃ」
「ありがとうございます」
「にゃ、但し存在維持に使う神力以外はからっけつにゃ、これではお主に商いの加護を与えられんにゃ」
まあ、ミノルの加護が有るから問題にゃいにゃろとカラカラと笑うマネキ様に釣られて笑う···久しぶりにこんなに笑ったな
こうしてマネキ様神像は完成した




