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遅れました!機種変してましたm(_ _)m
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化け蜘蛛と化した怪物が吠える
鬼怒を割くように大気を震わせ
絹を咲く悲鳴の様な怖色は
磁場を揺さぶる。
塵埃が舞、小石が踊る
魔力までが乱れる。
当然不安定な魔力力場に描かれた陣は
砂上の楼閣の様にもろく崩れ去り
エーテルと魔力が入り交じる濃密な大気だけを残した。
だが、明確な形を取ることによる干渉しやすくのが目的だろうが粘体での不定形の優位に勝るとは思えない。
だが、結果的に私の起死回生を賭けた一手は消え去り、化け蜘蛛相手にこの手に武器はない。
項垂れ立ち尽くす私に化け蜘蛛は前足を振り上げ戦鎚の如く叩き潰さんと振り下ろす。
圧倒的絶望、今私の手の中に打開策はなく
迫る戦鎚になすすべは無い。
しかし、私の口先はつり上がってしまう。
きっと今の私の顔は笑顔だろう。
だけど、少し目の前が滲んで見えてしまう…
もう私は私でないのに
「会いたかったよ、パパ ママ……そして、ごめんね…『今は亡き我らが故郷』」
私の中で残ってた繋がりが切れる。
ネクロマンサーとして家族としての繋がり。
私が私であるためのたった一つ、たった一つだけ残っていたもの。
街の広場だった場所から少し離れた肉屋のバックヤード、
調理場に置かれた父母の指輪。
幼い少女には大きすぎて付けられなかったのだろう。
父母の遺影共に大切に備えられた八つの指輪は何かに導かれ崩れ去ったように見えた。
誰とも知らない部屋を満たす頁を捲る擦れる音とクラシック音楽の音色を遮る会話
【『時に高濃度のエーテルと魔力は因果律すら捻じ曲げ通常起きない様な現象がおこる。』
魔導書 記録 二部 P138 L54 「根源への未知」より】
【『それを人が扱えるように下方修正したものが魔術と呼ばれるものだと言う。』
魔術書 基礎 序章一部 P2 L5 「魔術とは」】
【ならば人に扱えない自然が起こすはずの現象を一人間が起こしたらそれをなんと呼ぶのだろうか?】
ふむ…それは正に"魔"術では無い未知の"法"則であろう。もし起こすならそれなりに代償はいるだろうがね。
『なぜ?』
だって、何事にもエネルギーは必要だろう?
化け蜘蛛の脚が大地へと突き刺さる。
轟音共に塵埃が舞いあがる。
灰の身体故に飛び散るはずの血肉も無く、
粉塵に紛れエーテルと魔力に満ちた大気へと体を還元させてゆき、
化け蜘蛛の脚に残るは少女が身につけていた小さな指輪のみ、それも直ぐに崩れ去った。
はずだった
空気が変わる
濃密なエーテルと魔力は変質し、根源に親しい物質となり大気を白く染めあげる。
やがて骨に埋もれた渓谷は白く紛れて見えなくなった。
異常はまだ続く
気温の上昇、根源に近い性質のせいか
辺り一面の魔力力場は完全にイカれている。
酸素濃度の減少に加え
方向感覚は完全に狂い方角をただ立っているだけでも見失ってしまう
極めつけは渓谷にあるまじき爆発音が鳴り響きこの身の能力を低下させている事だった。
白い根源の壁の向こうから8体の影が映る。影はこちらへと隊列を組み向かってくる。
いずれも小柄でマントを羽織っている、フードから覗く瞳は怪しく輝いているが瞳と金色に光る指輪以外は完全なる闇と化し人の目には視認できないだろう。
影は化け蜘蛛の節を狙い一撃離脱戦法を取る気のようで霧を抜けずにこちらを伺っている。
陣を練ろうにも魔力力場が安定しない上に霧が干渉し手発動まで持っていくことが困難となっている。
既に異界としても差し支えないこの環境下では化け蜘蛛としても少女体でも不利となる。
粘体になってみれば体内の魔導機関ごと逝かれることになりかねない。
場は硬直し数分数時間…もしかしたら数秒かもしれない時間が流れた。
お互いに隙を探し、隙を隠すように立ち回り進展がない。
幾度か数体の影が化け蜘蛛への特攻を決めるも決定打とまでは行かず、傷をつけた部分のみが粘体となり修復される。
化け蜘蛛も反撃を繰り出すも巨体ゆえの重鈍さで躱されてしまう。
また場は硬直し特攻と反撃が繰り返される
幾度となく繰り返され更に続けられるはずの戦闘を破壊する因子が
根源の霧の外から落下した
そろそろこの戦闘を終わらせたいと思う今日この頃。多分次話か、その次くらいですかね?
戦闘シーンの練習くらいに考えてたものが長引いてしまった…。




