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最終回?! 巨人討伐作戦

唯一巨人を倒せるエリゼ中将の剣が完成した。俺はエリゼ中将の出撃に最後まで反対したが、最終的に上官命令というカードで押しきられてしまった。


「安心しろまだ、死ぬつもりはない」


こちらの世界に来て早いものだ。ここまでいろいろな事が起きるとは、夢にも思わなかった。俺はふと、織田信長が好んだとされる歌の一部を思い出した。


「人間五十年、下天のうちを比べれば

夢幻のごとくなり (人間の50年は天界の時間軸と比べれば夢のように過ぎ去る)」


最後の聖戦が幕を開けた。

巨人の再生能力と進行速度を落とすための攻撃が開始された。


陸上砲のほぼ全てと空中戦艦による空爆、某怪獣映画さながらの大迫力だ。

火力を巨人のコアがある頭部に集中した。


大型の槍型爆弾が巨人の頭を引き裂き、内部で爆発した。


「いまだ!」


オレンジ色に輝く巨人のコアが現れた。コアの内部に人の形がある。おそらく再生したカーリナの本体だろう。


一斉砲火が止み、コアめがけてエリゼ中将が突進する。精霊たちの助言通り、巨人の触手はエリゼを護衛する兵にしか反応しない。

護衛兵は触手に切り刻まれ、かすった者たちも毒で次々と倒れていく。


エリゼ(すまない。今早急にかたをつける!)

エリゼは抜刀し、詠唱を構えた。

"Dunkler Mond Nacht!(暗き月の夜!)"


王族の魔法剣術、辺りが一瞬暗くなりエリゼは光のように加速!


「うぉ!!コアをコアを斬ったぞ!」

刃を入れた豆腐のようにスッとコアが切れた。戦場は一気に勝利のムードに包まれた。

カーリナが巨人から分離され、巨人の目から光が消えた。


カーリナ「くっ、カハッゲホッゲホ」


エリゼ「またあったな。ではさようならだ」


カキィーン!!!


エリゼ「なっ?!」


巨人から分離されカーリナだが、エリゼに切られた箇所が再生を開始し、なんと利き腕が長い剣に変化しだした。

どうやら、再生能力と体の形状変換など、巨人の力を一部引き継いだのか。

二人の女傑は互いに剣を携え、睨みあう。


カーリナ「あんたの良いところ教えてあげます」

エリゼ「なんだ?!」


カーリナ「これから私に切り刻まれて、豚のエサになれることです!」

エリゼ「ほざけ!叩ききってやる!」


先に仕掛けたのはカーリナだったが、華麗な手捌きでエルゼはカーリナの剣を受け流した。

ここからは互いの素早い剣どうしが何度もぶつかり合い、火花も散った。エリゼの剣は聖遺物でできているため、次第にカーリナの剣にヒビが入り始めた。


カーリナ「これで最後になりそうですね」

エリゼ「あぁ、楽しかったぞ」

カーリナ「ええ、まったく」


次の一撃で全てが決まった。閃光の様な光と衝撃が走る、カーリナは真っ二つに割れ、エリゼの左腕は空高く舞った。





~ エルゼ王国王都 ~

俺が王都を出発し、10年程の月日が流れた。変わった事と言えば、新しいマイホームと妻子ができた事だ。

妻は片方の義手で第二子を抱え、お乳を与えている。


あれから人類は、エルフと精霊との間で8年間の不可侵条約を結んだ。停止した巨人はコンクリートの石棺で封印され、今もエルフ領側のアルドー脈付近に眠っている。


巨人の完全破壊も検討されたが依然として再生能力が高いため無意味だと結論づけられた。


巨人を起動させる詠唱が書かれた禁書は焼却処分され、再び巨人が呼び起こされ、動き出す可能性は限りなくゼロになった。


旧フリードベルクことサルマト率いる東エルフ共和国は人類との友好と共栄を掲げた。アルトはエルゼ国の現地駐留軍総司令となり、アルトの息子は今年から学校に通い始めた。


エルフ帝都には王家が帰還し、最新の科学工場が次々と建てられた。そう遠くない未来、おそらく娘が軍人になる頃には、ほぼ確実に人類とエルフが殺しあいを再開することだろう。


俺はエルゼ国の参謀総長として妻と娘のいる家から、職場に向かい、未来を見据えた戦争指導の計画案を練り始めた。

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