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16.

 ゆっくりと意識が浮上する。


 開こうとする目に任せて目蓋を開ける。


 自分の置かれている状態を確認する。


 そして、意識を失うまでの出来事を思い出す。


「スレイヤー!」


「平気だ、気にするな。それよりもクオンの方は大事無いか?」


「よかった…。あ、うん。私の方は大丈夫、少し怠いくらい…」


「そうか、では今後の事について話すか」


「うん…」




 そう、俺は謝らなければならない。そして、スレイヤー達から離れなければ。あんな危険な目に会わせたのだ。もう、一緒には居れられないだろう。


「何をお通夜みたいな顔してるんだ?」


「ごめん…。でも、これで終わりって思うとね…。私が原因なのに何言ってるんだって感じだよね…」


「は?もしかして、あの暴走が自分に原因があると思っているのか?」


「うん…」


「はぁ…クオン、良く聞け。我が説明してやる」


 何故か呆れた様子のスレイヤーに説明され、あの暴走が実はスレイヤー達の間では覚醒と呼ばれていると知った。そして、二度は起こらないとも言っていた。


「つまり、私はまだみんなと居れる?」


「うむ、何処かに行く必要は無い」


「……そっかぁ…」


 目の前が滲む。顔を覆った手に落ちる温かい感触。自分が泣いているのがわかった。


「すまん、我はこう言うとき気の利いた事は言えないのだ」


 そう言ったスレイヤーは俺を優しく抱きしめ、泣き止むまで待ってくれた。



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