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篝火編 第十話

著者:吉野玄冬 様(ココナラ

企画:mirai(mirama)

 セイジ達がアゴットを出発してから数日が過ぎた。

 いよいよゾフィールに指定されたポイントが迫っていた。

「わ、セイジ! 何か見えてきたよ!」

 正面モニターには宇宙船の向かう先の光景が映し出されており、アカネはそれを指差して言った。

 何もない宇宙空間の中にポツンと巨大な建造物が見えていた。無骨な形や色をしており、外観の美しさなど求めていないことが分かる。立ち寄ったアゴットとは大違いだ。

 恐らく銀河政府、科学技術局の保有する施設なのだろう。中では様々な研究が行われているのかもしれない。

 ゾフィールが指定したポイントには着艦する為のハッチがあった。セイジの宇宙船が近づくと、それは自動で開かれた。

 無事に着艦し、セイジとアカネが宇宙船から降りると、人が立っていた。いや、どうやらアンドロイドのようだ。宇宙服のセンサーが生体反応を探知していない。

『ゾフィール様がお待ちです。私に付いてきてください』

 どうやら案内役らしい。シュッとした雰囲気の男性の姿をしていた。

「ああ」

 セイジとアカネはその後を追う。

 すると、通路へと入るところで彼は一度立ち止まり、こちらを向いた。

『武器はこちらでお預かりさせていただきます』

 通路の入り口には高精度のセンサーらしき物が設置されている。抗っても無駄だろう。

 セイジは素直に武器となり得る物を渡した。それらは案内役の手で保管用の箱に仕舞われる。

 それから再び案内役に付いて通路へと入った。センサーが反応することはなかった。

「…………」

 セイジは宇宙服の収納から幾何学的な形状をした物体を取り出した。球体型の薄膜によって外界から遮断されている。

 それはアカネを発見したあの建造物で手に入れた品だ。予想通り、センサーに反応することはなく持ち込むことが出来た。

 再び仕舞うと、未知の建造物を探索する時と同じように、機器に道が記録されているのを確認した。これで何かあった場合、スムーズに宇宙船へと戻ってくることが出来る。

 数分歩いたところで、一つの部屋の前に辿り着いた。

 案内役はその前で立ち止まったが、自動的に扉が開かれる。

 視界に広がったのは、冷ややかで無機質な部屋。

 その正面、デスクの向こう側には、これまでは映像だけで見ていた壮年の男性が座っていた。

「良く来たね、セイジ君。依頼の遂行、実にご苦労だった。歓迎するよ」

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