9話 お勉強
まさか、俺までSクラスになるとはな。シロには少し兄の俺がいない学校生活を送らせる予定だったんだがな。まぁ、一年後のクラス替えの試験でSクラスに入ろうと思ったんだがな。
「お兄ちゃん、魔法と魔術の違いが分からない。教えて」
シロは俺より頭が良いが年齢的に幼くまだ勉強に不慣れなのかもしれない。
ここは兄として日本としての勉強の仕方を教えるべきだろう。日本は学校では勉強の仕方は教わらないがその代わりネットや本で効率の良い勉強方法を学ぶことができる。まず知識を溜め込むには1冊の参考書を繰り返しやるのが良い。特に記憶力が悪い人にはオススメだし、なによりいろんな参考書に手を出すより効率が良い。
まぁ日本でいう東大生などはノートに一回参考書を書き写して暗記したり数度適当に流し読みして暗記する化け物どもがいるがな。
蛍光ペンなどの色の付いたもので重要な場所を線引きして覚える方法が一般的だが実際は効果は薄い。重要な場所だけ覚える時点で学習が破綻しているのだ。
蛍光ペンで線引きする時間があるなら覚えるところを何回も繰り返し目をとおすほうがいい。自論だが答えの部分を覚えるより答えの説明を先に暗記した方が良い。答えだけ覚えても何についてきかれてるのか分からないと回答用紙は空欄だらけになるだろう。それと余談だが蛍光ペンで重要な場所をマークしないと覚えられないのであれば赤よりは青の方がいいだろう。個人差によるが日本の学校では赤ペンで重要な所をノートに書き写したり教科書に線を引く。ここで注目するのは学校の授業で成績が上がらないやつがこういった勉強方法を知りたがるのである。つまり授業を真面目に受けてるのが前提だが、先生が重要なところを赤で書くように指示したところを学校の生徒の大半は同じように赤で書くのだ。つまり赤で書いて覚えられれば大体の生徒は勉強で苦労しない。
俺は前世の高校生活でそれを学んだ。さらに学校の先生は自分が黒板に書いた事を生徒が模写していれば授業の内容を覚えられると勘違いしてる。確かに手を動かして書くのは1つの暗記方法だろう。しかし、実際は予習してなければ初めて見る文字を一生懸命に書き写してたら先生の話も耳に入らないしただ文字を書き写してるだけで覚えられない。なので俺は考えた。
ノートなんて書かないで黒板をジッと見つめて頭に記号や文字をたたきこんでノートをとらないぶんは先生の話をしっかり聞くべきだと。この方法は俺にとってかなり効果があった。ここでさらに勉強が身につく方法は授業が終わったら覚えてる限り授業内容を休み時間にノートに書くこと。これを頑張れば1時間の授業内容を一時的に丸暗記することが可能だという事を俺は知った。まぁ記憶力に自信がない人にはオススメである。
あとノートに綺麗に教科書に書かれてることを書き写すのは確かに覚えやすいが覚える量が多く時間が無い人にはオススメできない。
それと当たり前だが人間は集中する時間が長くなるほど覚えてく効率が悪い。適当な時間に休憩を挟むのが良いだろう。それと勉強する時間は決めた方が良い。なぜかは分からんが決まった時間に勉強した方が上達がはやいのだ。それとこれも自論だが何かを極めたいのなら2年間は基礎を続けた方が良い。これはどっちかというとスポーツに当てはまるが勉強も同じだろう。まぁ毎日の積み重ねの努力が必要だろう。誰かと勉強のことで論議を交わす友達がいればなお勉強がはかどるだろう。しかし、俺の場合1人でコツコツ勉強してた方が良かったけどな。
「教科書の五ページに書いてあるだろ、魔法とは魔法陣を必要としない、魔術とは魔法陣を媒体にするもの」
「でも、お兄ちゃん教科書には魔法とは詠唱が必要だって書いてあるけど詠唱なくても魔法だせるよね?」
「今は一般的に魔法を使える人は多いが昔は人間には魔法がつかえなくて女神から授かった力が魔法らしい、だから、ただの人間の半数は魔法のイメージが遺伝子レベルで刻まれてなくイメージが曖昧だから詠唱が必要という仮説があるらしい。しかし、神の使いだと言われてる7人神、エンジェルドラゴン、吸血鬼、雷人、ユニコーン、龍人、ペイン、原人は魔法を使う適正が高いから詠唱がいらないと言われてる。」
「よく分かんないけど分かった」
「それ、分かってないよね」
まぁ、お母さんのように人間でも詠唱を必要としない人達もいるんだがな。