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リーダーは?

 教室の中へ入ると、ローズ=フォン=アンワースからの話があった。


「皆さんお疲れ!今日は良い試合を見せてもらった。それに伴いこの学年の剣士コースのリーダーと副リーダーをこちらで勝手に決めさせてもらった!」


 その瞬間ローズの目が僕の方を向いていた気がする。嫌な予感がしたので一滴の汗が垂れてしまう。


「リーダー!リオン=ハイランド。副リーダー!リン=フォン=レイティーン。前へ!」


 そう言われたので僕は椅子から立ち上がり前の教卓まで歩いた。横にいるのはリン=フォン=レイティーン。僕が吸血鬼として疑わしいと睨んでいる奴とコイツ等をまとめる重要な係になるかもしれない。


 隣のリンの方を見ると何考えているかわからないが変わらない笑顔でこちらの方を見ている。


(何で笑顔をこっちに向けて来るんだ?)


「この二人を私は推薦したいんだが、異論のある奴はいるか?」


 ローズの声に誰も反応しなかった。


(以外だ。下級貴族だから上級貴族から何か言われるのを期待していたのに…これじゃあ誰かに押し付けることが出来ない!!)


 助けを求めるように仲のいいメラニーの方を見ると両手を合わせて聞こえないけど口の動きだけで「ごめん」と言っているのがわかった。


 その近くにいるヴェラの方を見ていると顔を机に蹲り寝むりについていた。


 周りの生徒を見渡すと面倒だと思っているのかもう任せたいと顔に出ていた様に見える。


(こいつらやりたくないからって僕の視線から逸らすなよ)


「賛成の人は拍手してください!」


 ローズの声に生徒全員が大きな拍手を送った。


 隣にいるリンは手を振っていた。彼女の事を支持している人からも僕に対して抗議もなかったところを見ると何かしら隣にいるリンが余計な事を言っていたんだろう。


 こうして僕は剣士コースのリーダーに任命された。


(一体何でこんな事になったんだ?)


 ーーーーー


 一方、魔法コースの教室ではリーダー決めに時間がかかっていた。


 魔法コースの先生はエラ=フォン=サンドナーだ。彼女は模擬戦を観た結果エリ―を副リーダーに推薦しようと思っていたけど反対する生徒が数人いた。中でも上級貴族の人間からの反対が凄かった。


 実際、エリ―の凄さを模擬戦を通して観戦していたはずなのに文句を言っている人の言葉を無視したいけどエラは先生として生徒を納得させる事が難しい。


(一体どうすればいい?この状況を変える方法は…)


 すると教卓に立っていたエリ―の隣に立っていたリーダー候補のジーク=フォン=レイティーンが自分の両手をパンパンと叩いた。


「はいはい!静かに!!」


 その声に反応したのはアルン=フォン=ラインハードだ。


「何だ?ジークお前は平民の奴が副リーダーとして魔法コースを引っ張っていくのに反対しないのか?」


「アルン=フォン=ラインハード。ここラヴィーバル学園は理事長が変わり実力主義となった。それが分かっていながらこの学園に来た時点で頭が悪いと僕は君を評価しないといけない」


「な!!」


 その言葉を聞いてアルンは何も言い返せない。他の生徒も黙ったまま。


「それに僕はエリーの実力は疑っていない。むしろ敬意を表している」


 そう口にしたジークは横にいるエリーの方を見た。


「これからよろしく副リーダー」と右手を伸ばした。


 それに応えるようにエリーも右手を伸ばして「こちらこそ」といいお互いに握手した。


 その光景を見たエラは「それではリーダージーク=フォン=レイティーン。副リーダーエリーにします!」


 こうして魔法コース・剣士コースのリーダー、副リーダーが決まった。



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