ルームメイト
僕たちは無事に試験をクリアしてラヴィーバル学園へ正式に入学することが出来た。
この学園から去った人数は十五人で約三分の一減った。
一番最初の頃に比べたら人数が減ったんだと、ボス討伐した後、会場に戻らされた時に思った。
ただそれは事実としてその場にあった。
いきなりこの学園を去る人達は絶望感のある顔になっており、背を丸くして会場を後にした。
試験に合格した僕たちはその場で寮の部屋割り表を先生から配られた。
そしてエミル・フォン・アードナーに呼ばれたリン・フォン・レイティーンも会場を後にした。
おそらく彼女は報酬を貰いに行ったんだろう。
リオンは強くなったと思ったが、まだまだ上には上がいることを教えられた。エリーやメラニーの二人に挨拶して会場を後にし寮へ移動することにした。
エリーは僕に何かを話そうとしていたけど、僕は急いで寮へと向かった。
その時、リオンの心情は考え込んでいた。
この異世界に来て、自分自身を偽っていたことを…。
結局、今の立ち位置もエリーの後ろに隠れてメラニーとも仲良くなることができて、前世の記憶があるからって調子に乗ってリーダーのような役割をしていることも全てらしくないことをしているのは自覚している。けれどこの学園で僕は前世の自分自身をいい方向に塗り替えないといけない。この学園で、どのような無理難題を押し付けられても負けることなく立ち向かうことが必要だ。
ただ、僕としてはこのままだと駄目だ。
いくら眼帯をしているからと皆の足でまといになったことも事実。あの時エリ―が治療魔法をしてくれなかったら僕はこの学園から居なくなっていた。
だからこそ実力をつける必要がある。
そのために僕がまずやるべきことは、このまま自分自身を偽り続けること。
そうじゃないと、ここラヴィーバル学園で生き残ることは出来ない。
少なくともエリ―を守るためには危険な橋を渡れる度胸を身に着けたい。
そのためには、このままでは駄目だ。
このようなことを頭で考えていると部屋の扉の前に来ていた。
扉を開けて中に入ると、二人分の勉強机とベットは用意されている。
真ん中には仕切り用のカーテンがしてある。
前世では寮生活のようなことを経験したことなかったので、不安はあったが今の所大丈夫だ。
それよりもまだ僕のルームメイトはいないのか?
でも見た感じ荷物は部屋に置いている状態なんだよな。
「ようやく来ましたね!」
振り返るとそこには僕よりも身長や体格も小さい男がいた。
いや、小さい男ってのは失礼か。
「あの?何か失礼なこと考えてないですか?」
「いや、ただ背が低いなと思っていただけだ」
「ちっちっち」と人差し指をたてて振っていた。
「これから大きくなるんですから!!」と可愛らしい顔で言われても説得力皆無だ。
「それで?僕はこっちの方にしてもいいよな」
「うん」
僕は右側のベットの上に荷物を置いた。
「そういえば自己紹介をしていなかったな。名前はリオン・ハイバード。下級貴族の者だ」
「僕はベン・ウェバー。同じ下級貴族だね」
最後に二人は握手して自己紹介を終えた。




