19.盗賊ポーカー
タイマーが鳴り、目の前の空間が歪み出し、気づけば最初の部屋にいた。
その部屋には、すでにピットが待っていた。
「さぁ、プレイヤーたち、カード集めは終わったかな?…あ、そうそう、言い忘れていたことがあったんだ。一位に3ポイント、二位に2ポイント、三位に1ポイントを与える。伝え忘れてしまって申し訳なかったね。…それでは気を取り直して、一位、二位、三位の発表をしよう。」
全員の視線が、ピットに集中する。
「一位、七星 葵。二位、星野 慎太郎。三位、天空寺 清隆。以上だ。第二ゲームも頑張ってくれ。」
そう言ったピットは、先程と同じように消えていった。
慎太郎が手札のカードを見ると、スペードの2、スペードの5、スペードのJ、ハートのA、ハートのKだった。
(ノーペア、か。持ち点は2点だから、ここで僕は、二位以上、葵と信長には三位以上してもらわなくてはならない。最悪のパターンは、天空寺兄妹に上位を独占されることだな。最優先に潰すべきは、兄の天空寺清隆だろうか、天空寺舞を1人にさせておけば、カードの交換をする人がいなくなり、最初の五枚のカードで引かれない限り我々が負けることはないだろう。まずはどうやって清隆を潰すかだな。)
慎太郎は、葵と信長を呼んで、外に出た。
「小僧、どうしたのだ?探したいものがあると言っていたが、何を探すのだ?」
「接着剤だ。」
「接着剤?何のためにそんなものを、まずそんなものがあるのか?」
「さっきチラッと見たんだが、ボールペンやら、いろんなものが散らばっているみたいなんだ。だから、接着剤もおそらくあるだろう。」
タイマーが鳴り、再び、最初の部屋に戻っていた。
「さぁ、プレイヤーたち、カード集めは終わったかな?」
そこで、慎太郎が「ちょっと待ってくれ」と、ピットを止めた。
「最後に、天空寺清隆とのカード交換をさせてくれ。」
「いいだろう。カードの交換を行いたまえ。」
慎太郎は、清隆の方へ、ゆっくりと歩いていった。
「交換するなら、早くしてくれよ、慎太郎君。」
「清隆、テーブルの上に、カードを一枚、裏向きで置いてくれ。」
清隆は、慎太郎の言うとおりにした。
「ほら、これでいいんだろう?」
「ああ、ありがとう。」
慎太郎はカードの上に自分のカードを置き、テーブルの上から、カードを一枚、手に取った。
「ほら、どうぞ?」
「ああ、ありがとう。」
清隆は、テーブルのカードを手に取った。
「…!?…こ、これは、」
『ペナルティ、天空寺 清隆の手札が五枚を超えたため、ペナルティとして、ハンターを一体、召喚します。』




