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しかし反対に、ルルはうかを心配しているように見えて、それが意外だった。

この作品はプリンセスヒーローものです。




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「幸い楽園の光が近いから、いくら戦っても大丈夫だろう。これで心置きなく戦える」



「そうね。このゴスペルっていう人は強いの?」



「そりゃあ救世軍OLIVの幹部が弱かったらダメだろう」



「俺様は強いぜ、もちろん」



そんなふうに自画自賛しながら腕に山を作って、自分の力を誇示しながらゴリラのようにドラミングをし始めた。



「ちょっと鬱陶しいからそれやめなさいよ!なにゴリラみたいに自分の胸を叩いているのよ!」



「話すのは面倒だ。早速やってもいいよな、ルル?」



「いいよ。思う存分暴れてやれよ、ゴスペル」



そう言うとゴスペルは獣のような雰囲気をさらに強めて、こちらに敵意を向けてくるのだった。



しかしその中に悪意と言ったようなものはない。



純粋な敵意だ。



「行くぜ、ピースウォーカー!戦いを楽しもうぜ!ピアスピア、ノイズーム!!」



そう言ってゴスペルはゴツゴツとしたバットのようなピアスピアを手に持ちながら、それをこっちに向けてきたのだけど、非常に野性的でやかましい音がそのノイズームから聞こえてくるのだった。



「ノイズーム、スーパーラウド!!!」



ゴゴゴゴゴゴゴ.........




スペルがそう叫ぶとノイズームは目に見えるほどの波動を発して、それが目にも止まらぬ速さでうかの方にやってきたのだった。



「逃げろ!」



僕ちゃんにそう言われたけれど、あまりに急なことだったので逃げる体勢が取れなくて、腕でそれをガードしようと思っても遅かった。



「うーかー!」



バサッ!!



僕ちゃんがかわしてくれたおかげでなんとか避けることができた。



「ありがとう!うかだってやられっぱなしじゃないんだから、ゴスペル!!」



「面白ェ!!八つ裂きにしてやるぜ!!」




「ハァーーーッ!!」


ザシュッ!!!



羽根の勢いを使ってハルモニアをものすごい勢いで突いた。



しかし間一髪のところでかわされる。



「かすったわね」



「この程度なんてことねえよ。オラッッッ!!!」



バキッ!!!!



「グッ!!!」



裏拳のように左から右に振り払うようにしてノイズームを当ててくる。



しかしうかは右手でガードしたので、致命傷には至らなかった。



ビュン!!!



しかしあまりの馬鹿力によってうかは吹き飛ばされた。



ヒューーーーン



「待てや!!」



ビュウウウウウウン!!!!!!!!!




「オラ、負けちまえ!!!」



バキッ!!!



「ガハッ!!!」




「うーかー!!」



「ノックダウンしたか、ピースウォーカー?楽園の光にまで運んでやれ、精幼」



「わかってるよ」



ピカァァァァ!!!!



「はあはあ...いくら回復できるからと言っても、やはりダメージを受けるというのは精神的に参るわね」



「もうギブアップか、ピースウォーカー?そんな調子で強くなれるのか?」



「まだまだ!!こんなんでギブアップなんてするわけないでしょ!!第2ラウンドスタートよ!!」



ビュウウウウウウン!!!!!!!!!!



「そう来なくっちゃ面白くねえ!!」



「ピースハーモニー!!」



ズバッ!!!



「そんな小手先の攻撃で俺様がやれるわけがないだろう!!なめているのか?スーパーラウド!!!」




ゴゴゴゴゴ......



「何回も食らってるんだからもう見切ってるのよ」



「それはどうかな?」



横からルルが口を挟んできた。



ゴゴゴゴゴ......



「どういうこと!?キャーッッッ!!!!」




なんとかわしたにも関わらず、スーパーラウドが反響して波動が襲いかかってきた。



「ガハッ...!!!」



「もう負けちまったのか?ほら早く楽園の光で回復しろ。勢いづいてきたところじゃねえか」



「ぼ、僕ちゃん...」



「あぁ、分かったよ。今、回復させてやるぜ」



正直言って精神的にボロボロだった。



しかし一度やると決めたからには絶対に諦めたくなかったし、諦めたと言ってルルとゴスペルに笑われるようなことだけは絶対に嫌だった。



そんなこんなで戦いは10回20回30回と繰り返して行って、いつの間にか99回目になっていたようで、そこでルルがアナウンスしてくれたのだった。



「あと1回で100回目の戦いになる。キリのいいところで一旦休憩しよう。ピースウォーカー、もっと食らいつけ!意地を見せてみろ!」



そう言ってルルが珍しく激励してくれたのでどういう風の吹き回しだろうという風に考えながらも、素直にその激励を受け取った。



「見ていなさいよ!人間を舐めるんじゃないわよ!ピアスピア、ピースハーモニー!!」




「いいぞ、ピースウォーカー!渾身のやつを撃ってこい!!俺様も渾身の攻撃をしてやるぞ!!ピアスピア、ノイズーム!!スーパーラウド!!」



ゴゴゴゴゴ.....。



腹の底に響いてくるような轟音が楽園の空いっぱいに広がって行く。



バチッッッッ!!!!!



「うかのピースハーモニーが...!!!」




「それしきの攻撃、俺様にとっちゃわけもない攻撃だ!!!」




ゴゴゴゴゴゴ........



「はははははは!!!!」




「キャー!!!」



「喰らえ、俺様の渾身のスーパーラウドだ!!!」



ピースハーモニーが完全にスーパーラウドに飲み込まれて、かき消されてしまった。



プスプスプスプスプス.......。



「これはちょっとまずいんじゃねえか?大丈夫か、うーかー?」



「何をやっているんだゴスペル!!強烈な攻撃を浴びせるのは鍛錬になるからいいが、死ぬかもしれないほどの攻撃を浴びせるのは違うだろう!!」



「まずかったか?」



「考えればわかるはずだ。幼精、ピースウォーカーを楽園の光に連れて行ってやれ」



「おう。今連れて行ってやるから、死ぬなよ、うーかー」



パタパタパタパタパタ.........




「僕ちゃん、僕ちゃん」



「喋らない方がいいぜ。喋ったら生命力が失われるだろ?」



「全く、何をやっているんだゴスペルは。計算が狂ったじゃないか」



「悪かったよ、ルル」



こんな時にでもピースウォーカーを差別しているからか、ゴスペルはうかに対して謝罪しなかった。



しかし反対に、ルルはうかを心配しているように見えて、それが意外だった。




まあもっとも、ピースウォーカーのうかを心配しているのではなくて、自分の計算が狂ったことに対する怒りだったのかもしれないけれど。



 



この作品はプリンセスヒーローものです。




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