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君の心に灯火を……  作者: 雪
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第78話 嫌いな食べ物

私、骨のある魚があんま好きじゃないんですよね。骨を取るのが面倒なのであんま好きじゃないです。喉に刺さるかもですし。同士いますよね!?では第78話楽しんで来てください!

「涼君?好き嫌いは良くないと思うよ?」


「……無理なものは無理。」


俺は苦手な酢の物をスっとユウへ渡そうとする。


「だから好き嫌いは良くないと思うよ?」


「(今まで食事をしてこなかった)ユウだけには言われたくない。」


「あらあら涼、ちゃんと食べなきゃダメでしょう?ちゃんと涼の分は少なくしてるんだし。」


「母さん……なんで今日に限って俺の嫌いな酢の物を入れるんだ?」


「そんなのきまってるじゃない!如月君にもっと涼の事を知ってもらう為よ!」


「涼は自分の弱みを直ぐに人に言わないからなぁ……お母さんのしたことは間違ってないぞ?」


「父さんまで……」


はああああああああぁぁぁ……本当に食べたくないんだが。


「ちなみにすず君はどれだけ嫌いな物でもちゃんと食べるそうだよ。涼君は食べないのかい?」


「チッ……」


こいつ、わざとこのタイミングで言ったな。俺が意地でも食べるように。でもそう言われたら食べるしか選択が無いんだよな……1口だけってわけにはいかないか?


「舌打ちしても無駄だよ涼君。いいのかい、僕この事すず君に話すよ?」


「分かった分かった、食べるからやめろ。__うん、もう無理。二度と食べたくない。」


俺は一気に全部食べてお茶で流し込み率直な感想を言う。


「あら、ちゃんと食べられるじゃない!これから酢のものを出す時は星野さんの名前を出したらいいのね、覚えておくわ!」


「青春だなぁ……」


おかしいよな、俺すずのこと好きって言ってないのにバレてるんだよな。


「如月君は苦手な物は無い?あったら涼の器に入れなさいね。」


……ユウに苦手な物の概念があるのか?長い間食事をほとんどしてこなかったわけだし食べてみないと分からないんじゃ?というかどう誤魔化すんだ?


「あ〜……えーっと僕1人暮しなので普段自炊しないんです。時々するんですけど基本はカップ麺で済ますので。」


「カップ麺今は色んなのがあるからなぁ!気持ちは分かる!」


父さんはカップ麺が好きだからな。でもその言い方だと……


「その言い方だとカップ麺があるから私の作ったご飯は無くてもいいというふうにも聞こえるけど?」


ほらこうなった。


「い、今のは言葉の綾というもので……」


「明日のお弁当、お父さんの分は作りませんからね?」


「2人とも……ユウが居る時に喧嘩は辞めてくれ。俺が恥ずかしくなってくる。ところでさっきからユウの箸が止まっているがどうかしたのか?」


「……苦い。」


苦い……?あぁ炒め物を食べてから固まってるところを見るとピーマンの事か?


「そんなに苦かったか、ピーマン?__普通ぐらいだと思うんだが。」


俺はピーマンを口に入れて確かめるが特に普段食べているものとさほど変わらない。まさか……


「……まさかユウ、ピーマン苦手なのか?」


「……どうやらそうみたいだね。まぁ出されたものは食べる主義だから食べるけど。__まぁ苦いよね。」


ちゃんと食べるところ真面目だな。一応体調不良って事にして今はマシになったってことにしてるから残せばいいのに。……さっき俺のこと煽ったから後にひけなくなってるって感じはありそうだが。


そんな感じで俺達は夕食を談笑しながら終えた。風呂の準備もしてくれていたようで母さんはユウに先に入ることを勧める。


「如月君、お風呂湧いてるし先に入ってきたらどうかしら?今は体調大丈夫みたいだしぶり返さないうちに入って来た方がいいわ。」


「……ならそうさせてもらいます。」


なんか妙にこっち見てきたな。コイツ部屋戻ったらまた甘えてくるつもりだったな?ざまーみろ。


「着替えは……あぁ確か間違えて大きいサイズで買っちゃった分があるわね。持ってきてあげてちょうだい。」


「もう持ってきてる。階段のとこに置いたはずだ。いちおうユウも最低限は持ってきてもらってるし。」


普段着がほとんどないから最低限って言ってもほんとに下着とかしかないけどな、ユウの場合。

俺は階段に置いてあった服を取りに行きユウに渡す。すると父さんは感心したように


「流石涼、準備がいいなぁ!じゃ、入っておいで如月君。」


と言った。


「はい、行ってきます。」


ユウが風呂場の方へ行き扉が閉まると母さんは俺にずっと聞きたい事があったのかすぐに話しかけてきた。


「如月君いい子ねぇ……でも心なしか右腕を庇いながら動いている気がするのだけれど、気のせいかしら?」


「言われてみれば箸も左で持ってたし今風呂に行く時服も左で持ってたなぁ、怪我でもしているのか?」


勘が良い親は困る……なんて言い訳しようかな。流石に呪いとは言えないし。あ〜……そうだ。


「最近階段から落ちたらしいんだがたまたま落ちる時に右腕を少し尖ったところで切ったみたいでな。」


「あら、大丈夫だったの!?」


「あぁ、でもまだ傷跡が残っているのと少し痛むらしい。俺の服に一旦着替えさせる時も俺が傷跡を見るのを相当嫌がったからユウが風呂に入ってる間は様子を見に行ったりするのは控えておいてあげてくれ。」


「そうか……なら大事が起こった時以外は様子を見に行くのは控えておくか!」


「そうねぇ……今の涼の話し方で如月君の右腕が怪我じゃないことは分かったけど実際にあまり見られたくない物みたいだし、辞めておくわ。」


「なんで俺が嘘をついてる前提なんだ……」


しかもしっかり見破った上でしないで欲しいことはせずに居てくれてるし。テレパシーでも使えるのか俺の親は。


「だって涼ったら嘘をつく時絶対に1回は手で唇を触る癖があるんだもの。そりゃわかるわよ。」


うっそだろ、自分でも気が付かなかった。覚えておこう……


「まぁ俺らは大人しくテレビ見てるからお前は部屋に戻れ!」


「分かった。」


あの感じだとユウが体調不良じゃないっていうのもバレてるかもな……いや、ある意味体調不良ではある気もするが。ま、とりあえずユウが俺にくっついてくる前に本でも読んどくか。流石に色々ありすぎて勉強する気にならないし。

俺はそう決めて部屋に戻った。

涼って酢の物苦手なのか……もしもの時に防御用として持っておきましょうかね?いや、でも実行したらより一層恨みを買うことになりそうだからやめておこう……それでは次回もお楽しみに!

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