第73話 共依存?
長いですね今回……まぁ楽しんできてください!
すず君にそう言われて僕は手を目元に持っていく。
……本当だねぇ、確かに目元が濡れてるよ。泣くなんていつぶりかな?
「おや、ホントだねぇ……直ぐに止めるからちょっと待って__」
僕はすず君達の方へ向き直りそう言いかける。だが次の瞬間3人が(と言ってもティール君はすず君の方に乗ってるけど……)勢いよく抱きついてくる。
「わっ……急にどうしたんだい?もしかしてさっき僕が強く言いすぎたからかな?つい反射で言ってしまったんだよ……ごめんね。」
わけも分からずとりあえず僕はさっきのことを謝ってみる。だがまっさきにティールは呆れたように
「んなわけあるかあぁぁぁぁ!お前が泣いてるから2人抱きついてんだろうが!」
とツッコんでくる。
「あぁ、そういう事かい?2人とも、僕は大丈夫だから離れてくれても……」
「嫌!」
「無理。」
「えぇ……?うーん、流石の僕も人がほとんど通らない道とはいえ抱きつかれてるところを見られるのは複雑だねぇ……仕方ないかな。」
僕は能力を使っていつも通り山へ瞬間移動する。
「うん、ここなら誰も来ない……というか来れないね!」
「びっくりした……ユウ、せめて声ぐらいはかけてよ。」
「とりあえず殴っていいか?」
「涼君、2つの恨みを込めて殴ろうとしないで貰えるかな?」
「…………」
無言で涼君は僕の袖を片手でつかみながらポコポコ叩いてくる。
このレベルだと可愛いまであるねぇ……
「あ、ユウ泣き止んでる……」
「おや?本当だねぇ?フフ、涼君が叩いてくる姿を見ていたら落ち着いた気がするよ。」
「言ってることヤバいって言いたいところだけどそのやり方だと痛いじゃなくて可愛いになるよね。涼が悪い。」
「……これが精一杯なんだが?」
「「えっ……」」
「オマエ、アタシのこと馬鹿って言ってたけどオオマエはもやしだな!」
「……うっさい。でもお前ぐらいなら握りつぶせると思うぞ?」
わぁ、ホントにやりかねないね。
「……とりあえず僕はこの辺で。」
「させないよ?」
「逃げるなよ?」
あぁ〜……やっぱりダメかぁ……
「流石にもう良くないかい?別にもう僕に死ぬ方法がないことも分かって何も出来ないんだし、明日からも普通に学校行き続けるからね?」
「その言い方だと可能性がある方法見つけたらどうするの?」
え?そんなのもちろん……
「試すけど?」
「……母さんに電話かける。」
え、急だねぇ……
涼君はスマホを取りだし母親と喋り始める。
「あ、母さん?今日ユウ俺の部屋に泊まらせちゃダメか?なんか調子悪いみたいなんだ。」
うん?ちょっと待ってくれ。何を言っているのかな?
「涼君?何を言っ__」
涼君を止めようとした瞬間すず君が無言でどこから取り出したのかたい焼きを僕の口に突っ込む。
「?????」
え、状況も飲み込めないけどどうしてすず君はたい焼きを持っているのかな?あ、しかもお餅入ってるタイプ。なかなか飲み込めない。美味しいけどね。
「あぁ、分かった。寝るのは俺の部屋で寝させる。夜ご飯?あ〜多分ユウ何も食べてないと思う。__あぁ、ありがとう母さん。それじゃあまた。」
話し終わったのか涼君は電話を切る。
「そういう訳で今日、ユウは俺の家に泊まりだから。」
ようやく食べ終わった僕はとぼける為に
「日本語を喋ってもらえるかい?」
と言う。
「いや、普通に日本語だろ。それとユウは訳あって一人暮らしって事にしてるんだったよな?」
「うん、そうなんだけど随分急だね???」
「私だけ仲間はずれ……」
ボソッとすず君が悲しそうに言った。
「え、いやそのあの流石に俺とすずは異性だし流石に明日学校ある中で泊まりに来るのはキツイだろうと思ったんだ。だからそういう意味で言ったんじゃなくて本当はすずも混じえて話したかったと言うか……っ!」
「どーだすず!アタシの言った通りだろ!」
「そうだね、凄い焦ってる。面白い。後たい焼きはユウに元から食べてもらうようだったから気にしないで。」
「あ、そうだったんだね。美味しかったよ、タイミングが悪かったけど。でもティール君の入れ知恵か……流石すず君、演技が上手いねぇ……」
「なるほど、ティールの仕業か。俺と握力勝負でもするか?」
「ゴメンなさい!」
……今なら逃げるチャンス?
「…………涼、ユウが逃げようとしてる。」
「あっ……ありがとう気が付かなかった。」
「ヴヴヴ……」
「……すごい唸ってるね、猫みたい。」
「おーアタシちょっとの間だけだけど色んな動物に変えれるよ!やってみる?オッケーせーのっ!」
え、まだ僕返事してない……
ポンっという音と共に僕に猫耳がつく。
「可愛い……!ゆ、由衣に写真送らないと!」
「…………可愛い。」
「あれ〜?おかしいなぁ、耳しか変わってないぞ?あ、そっかコイツ人でも霊でも無いから中途半端になっちゃったのか!」
「うん、許可もにゃく変にゃ術使わにゃいで貰えるかにゃ?それと写真撮らにゃいで貰える2人とも?」
あれ、なんか違和感が……
「……もしかしてユウな行だけにゃって言ってる?」
「可愛い。」
「…………」
「ヤバ、喋んなくなっちゃった!ねえ!動画撮りたいから喋ってよユウ!由衣に見せるの!」
「可愛い。」
うん、すず君今までにないくらい興奮してないかい?嘘だろう?今だけ感情戻った?涼君は涼君でさっきから可愛いしか言わないし。
「……ゴメンって!アタシも分かんなかったから!10分くらいで戻るから我慢してぇ!?」
「あっ!今ならユウに説教できるんじゃない?にゃって言いたくないから黙ってるだろうし。」
「可愛い……じゃなくてそうだな。……とりあえず頭撫でながらで良くないか?」
「……そうだね。可愛いし。」
すず君と涼君は僕の頭を撫でてくる。
流石に僕も怒るよ?
「にゃあぁぁあ!にゃ?にゃん……」
……喋れないんだけど?どうしよう、ちょっとマシになってたのに死にたくなってきたねぇ?
「わ、何言ってるのかわかんないけど可愛い。」
「……?なんかゴロゴロ聞こえるよう、な?」
「ゴロゴロゴロゴロ……にゃ?にゃあぁぁあ!にゃあ?にゃん、ゴロゴロ……」
ふぅ、死のう。そうしよう。何気にティール君僕の事スマホで撮ってるよね?死のう。
「なんか怒ってる?けど可愛い!じゃなくて説教しなきゃ!でも可愛い!」
「ユウ、これ解けたらもう1回猫にならないか?」
なるわけないよ!!!!え、さっきまで重かったよね、自分で言うのもなんだけど雰囲気重かったよね!?なんでこうなったのかな?
「せ、説教しなきゃ……えっと……1人で居なくなっちゃめ!でしょ!」
「そうだぞ、それにユウはもっと自分を大切にしろ。他人事のように自分の事をスルーするな。め、だぞ?」
おやおやおや?恥ずかしいと思ってばかりいたけどこの姿だと軽めに怒られるだけで済むのかい?なら利用しまくろう!
「にゃあん……」
僕は悲しそうな表情をして見せる。
「……ティール、帰りなにか好きな物買っていこっか。」
「やったあああ!」
「猫飼いたくなってきた。……あ、言い忘れるところだった。流石にこれはふざけないで言うか。ユウ、お前はもっと甘えてもいいと思う。1人で抱え込みすぎても意味無いだろ。」
「そうだよ、それに前も言ったけどユウも救われなかったら私も涼も完全には救われないから!」
……おかしいなぁ。誰も頼らないって決めたはずなんだけど、どうしてこんなに僕に響くんだろう。
そのタイミングでポンっという音とともに元の姿に戻る。
「……いいのかい?僕は誰かを頼っても?助けを求めても?1人で居なくても?」
「当たり前でしょ。何回もそう言ってるのに聞く耳持たなかったのそっちだし。」
「まぁ俺とすずが言うのもおかしな話ではあるけどな。ほら、ユウ。ちゃんと言え。お前は俺とすずに、翔斗たちも含めてどうして欲しいんだ?」
「……っ!僕を、僕の事を救って……助けて……!」
あぁ……本当は言うつもりじゃなかったのに。これは心の底に閉じ込めておくって決めてたのに。
それでも僕は僕が思っていた以上に限界が近かったのかせっかく止まった涙がまた零れ始めてしまう。そんな僕を2人は抱きしめこう言った。
「うん……やっと言ってくれた。絶対に私達で救うから大丈夫。」
「あぁ、見捨てたりもしない。……でもこれじゃ俺達3人で共依存してるみたいだな。」
「まぁあながち間違いじゃないし……いいんじゃない?」
「そうだな、1人よりはマシだ。」
良かった……ちゃんと言えて。ティール君がこっちに来た時気配を感じた時に皆の記憶を消してなかったことにしようとしなくて。人を頼るだけで少し心が軽くなるなんて初めて知ったよ。
「どうする、ユウ?もうちょっとこのままでいる?」
「……そうさせてもらおうかな。」
今はまだ、このままで__
……猫ユウ可愛かったなぁ。っじゃなくてこれで一段落しましたね。これで終わってもいい気がしますが。てか章の区切り方間違えましたよね、これ。気が向いたら変えます。ユウを猫にする意味はあったのか……とても微妙ですが可愛かったからいいでしょう!許してください!それではまた次回に!




