オープニング
「君だったんだね 今度迎えに来るよ」
3階にある暗くて広いその部屋のバルコニーに足を掛けている少年がそこにいた 全く頭が追いつかずに口が閉まらない その事に気づき自分の右脳に目がいったとき彼はもうそこにはいなかった 疲れているのだと少女は思いその日はすぐに床につくことにした
一週間前
小鳥のさえずりで少年は起きた
「これはハチドリさん おはよう でもそんなに早く僕を起こしてどうしたの」
顔色も声色も全く変えずに彼は話しかける
まだ朝の4時だというのに鳥がたくさん鳴いている 動物は人より察しがよく敏感であることを知っていた
「毎日起こしてくれてありがとう でもね 僕はきみたちのおかげで3日もろくに寝ていないんだ 僕の耳が良すぎるせいでもあるんだけど もし良ければ明日からは朝の8時以降にしてくれないかな」
鳥と流暢に話す少年ハルは子供の時本人は覚えていないが片目が潰れていた しかし上彼の持っている剣のレベル1、レベル2の能力でとても耳がよく動物と会話をすることができた
少しだけニコリと笑うとハルは日課であるランニングに出かけた どれだけ疲れていても忙しくても朝のランニングとランニングから帰ってチョコを一欠片食べることは欠かさなかった その時聴いたことのない音楽が耳に入ってきた 衝動に駆られるまま心地よい音の方向へ走っていくと高い柵のなかにある中庭でオカリナを奏でる1人の少女を見つけた 口が少し空いたまま数分その音が止むのを待つとハルは何かを思い出したようにすぐに走ってかえるのであった




