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ギルド

街、

そこは、森から少し離れた場所に、高く長い壁があるので、すぐにわかる。

壁が街をグルっと囲んでいるからだ。

何故?

森や草原には、魔物がたくさん居るからだ。

壁には門が設置されており、中に入るには、門衛のチェックがある。

「身分証を提示して下さい。」

門衛の言葉に、ギルド証を提示する。

「ぇえ?、S??」

おそらく門衛になりたての若い男性が、声をあげる。

「こら!声に出すな!すいませんパイソンさん、こいつ新人なもんで。」

頭を下げる年配の門衛。

「まあいいさ、次から気をつけてくれよ。」

そう言い、俺は門を通る。


まずはギルドで換金だ。


ギルドの朝は早い。

早朝に依頼票という、依頼内容を記載した紙が、ボードに張り出される。

簡単な依頼や、困難な依頼。

報酬の高いのやら低いのやら。

様々な依頼の中から、オイシイ依頼をGETする為に、冒険者でごった返すからだ。

が、今は昼前。

ギルドは空いている。

買取受付にギルド証を提示し、

「買取頼む。」

と、声をかける。

身長2メートル近くて、体重100キロは超えているであろう、髭面ツルピカの中年男が、

「お!パイソンじゃあねえか!1ヶ月ぶりくらいか?またオマエ大量に持ってきてんだろ?奥に来い!」

少し悪い笑いを浮かべて、大声で言う。

「たしかに1ヶ月くらいか?久しぶりだなジャック!いつもの量だよ。」

男、ジャックというのだが、馴染みの相手だ。

「いつものって事は、大量ってことなんだよ!」

そう言いながら、奥に向かって歩くジャックの後を追う。



「また、今回もエライもん持ち込んできたな〜」

「たまたま、サーベルタイガーの群れが俺の前を横切ったんだよ。」

「たまたまで10頭も出るかよ!一頭でも、並みの冒険者なら、速攻で逃げる相手だろう。」

「逃げるかよ、勿体ない。」

「まあ、お前はそうだろうけどよっ!」

「いいじゃねえか、俺も儲かる、ギルドももうかる。Win Winじゃん!」

「 Win Winが、なんだかわからねぇが、儲かるから良いか。」

「だろ?」

「しかし全て首を一刀両断か、相変わらず良い腕してやんな。」

「傷を増やしたら、お前値段下げるじゃねーか!」

「当たり前だろ!」

と、話しながら、魔物を出していた時、

「パ、パイソンさん!良い時に来てくれました、ギルドマスターから、指名です。二階に来て頂けませんか?」

と、女性の声が。

確か受付の金髪ちゃんだ。

「指名?なんかあったの?」

俺が聞くと、

「それが、ワイバーンが出まして。詳しくはギルドマスターからお聞き下さい。」

ワイバーン?ふむ、小遣いが増えそうだ。


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