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ジュン子が言う。
「お兄ちゃん見かけない人が居るよ」
なんだろお客さんかな?
ジュン子が言うには黒っぽい人影が居ると。
タマちゃんは言う。
「訪問者か? 儂らも有名人か?」
みんなで観察しにいく。
「おったぞ」
僕だけで声をかける。
「どうしました?」
金髪で修道服のシスターが返事した。
「オー! ジャパニーズボーイ!」
外人さんのシスターだった。
物陰のケイコは言う。
「海外の人じゃったか」
僕は聞く。
「何かお探しですか?」
「私、シスターマリベル。神の使者デス!」
「どうも。僕は健太です。」
「ナイストゥーミーチューケンタ! 貴方は神を信じマスか?」
信じるも何もここに居ますね。
でも言うと何か起こりそうだから適当に。
「多分神様は居ますね」
「オー! ナイスボーイ! 心清らかデース!」
お褒めに預かり光栄です。
でもシスターは言う。
「でもここには怪しい気配がしマース…」
「そ、そんな事はないですよ…?」
はぐらかす。
「ソウですか…」
なんとか誤魔化す。
「オ手間を取らせマした」
「いいえ」
「グッドボーイ、最後にハグしましょー!」
むぎゅ
ハグされた。
すごいおっぱいだ。
タマちゃんたちがキレて出てきた。
「なんじゃワレ離れんかい!」
ケイコも怒ってる。
「イワしたったるわいのう!」
「オー! ジャパニーズアニマルガール!」
僕は聞く。
「知ってるんですか?」
「ケモナー、アメリカでも有名デース!」
「ケモナーではないのじゃ!」
タマちゃんは抗議した。
なので僕が説明する。
まずはケイコから。
「こちら刑部狸のケイコです」
「ケイコ? タヌキ?」
たしかタヌキの英訳は…
「ええと、ラクーンドッグ、かな」
ラクーンだけだとアライグマだっけ。
ケイコは不満そうな顔で言う。
「なぜウチが犬みたいな名前なんじゃ…」
「それでこっちが妹のジュン子」
巫女姿のジュン子をハグするマリベル。
「ソーキュート! ジャパニーズ…ええと…」
「巫女ですね」
「ミコ?」
う~んたしか巫女は英語で…
「シュライン・メイデン」
ジュン子は「なんだかカッコイイ!」と喜んだ。
最後にタマちゃん。
「こちらはタマモ様」
紹介なので敬称を付けた。
「稲荷神なのじゃ」
「イナリガミ?」
ジュン子が言う。
「稲荷神って英語でなんて言うんだろう?」
「稲荷神社だとイナリ・シュラインで、稲荷大神だとそのままイナリ・オオカミとか言うね」
「オー! タマモイズゴッド!」
僕は相槌を打つ。
「イエスイエス! ゴッドフォックス!」
かなり適当に言うとマリベルは言うのだ。
「オイナリ・サンねー! カワイイ!」
マリベルはタマちゃんをハグした。
「やめるのじゃ! 胸が大きくて苦しいのじゃ!」
ジュン子が言う。
「すごいよタマちゃん! 英語でもイナリだよ固有名詞だよ!」
マリベルの手から逃れたタマちゃんはやや驚きながら言う。
「まさか儂は知らんトコで世界デビューしとったか!」
マリベルは言う。
「他にも日本語伝わってマース!」
他にも?
「スシ! 天プーラ!」
うんうん。
ジュン子も言う。
「じゃあ稲荷寿司とかも分かるのかな」
「オー! イナリ=ズシ! ライスを甘じょっぱいフライドトーフで包んだアレですネー」
油揚げはフライドトーフなのね。
「ちなみにカワイイ、も伝わってマース!」
そういえばカワイイ、も日本語のまま伝わってるね。
マリベルは叫ぶ。
「カワイイとゴッドが居るとか、ここは楽園デース! ヘブンはここにありまシター!」
ジュン子が言う。
「なんだかすごいけど、喜んでくれてるみたいだね…」
だがマリベルは続ける。
「ここを聖地とシマース! ケンタはここのマスター? 貴方も勧誘して手に入れマース!」
ジュン子が言う。
「そ、それは駄目だよ!」
マリベルは話を聞かず手を振り言うのだ。
「また来マース! シーユー!」
嵐のような人だ。
呆然としながらケイコが言う。
「海外宗教の上陸じゃけえ」
タマちゃんも言う。
「ライバルが増えたのじゃ…」




