その2
「はてさて、どうしましょうか」
改めて目標を確認しないといけませんわね。
今回の目標は最低5000万、つまり前後賞あるいはジャンボリーミニマムの1等をツモらなくてはなりませんの。
でもよく考えて欲しいのですけれど、ミニマムですら一等があたるのは1/200万、ジャンボリーなら1/2000万ですわ。
厳密には10枚1組、それに前後賞などもありますけども、それでもまだ0.00002%とかですわ。
最近のガチャによくいる、謎の0.02%キャラを同時に2枚引くよりも難しいのですの。
あれはあれで許してはいけませんけどもそれはどうでもいいですわ。
ではどうすれば勝ち筋を作れるのか?
そう、統計学ですわね。
まず前提として、たくさん売れている場所で当選者が多いのは"必然"ですわ。
それはそうでしょう?
ガチャを10連だけ引く人と、天井まで回す人。どちらの方がSSRの総数が多くなるか?
……ここでワンチャン前者が起こりうるのが、人類悪ではありますけどもね。
でも傾向としては後者のが圧倒的に強いわけですの。
ただ、同時にそれは"埋もれやすい"わけですわね、購入者500万人から1人でも出たら売り場の宣伝に使えますけど、逆にいえば購入者が勝てる保証にはなってませんので。
ではどうするか?
"かつて勝った形跡のある、少し最近は絶妙に当たってない、2等くらいのあたりが出てる売り場"、ここがミソなのですわ!
というのも、まず流れというのは一度得たら全てを喪失し切ることは中々ありませんの。
それはいい循環も、悪い循環も。
そして侵食された川と同じで、流れというのはある日少しずつ傾き始めることがあるわけですわね。
その兆候が、2等。直近で100〜1000万クラスのあたりが出ていると激アツですわ。
それだけで7%は盛れますわね。
そして何より、大安や一粒万倍日、天啓日というのは"買う人の母数が増えるので信じてはいけない日"ですわ。
よく告知もされていまして手が進みそうになるのですけれど、そもそもそれで勝ててるなら日本人皆億万長者ですわ。
大事なのは自分のバイオリズムに従うこと。
直感、売り場のお姉様の様子、そしてなにより、決断してからの速さが命になりますわ!
それが出来ない人は、永遠にジャンボリーでは勝てませんもの。
もしそこまでできれば……18.6%は勝ちが見えてきますわね。
「ならば、まずは配分を決めないと」
一見、ミニマムは確率が高いように見えますし、実際10倍程度高いのは事実ですわ。
ただひとつ……
「前後賞がないのですのよね」
ここが致命的ですの。
今回の目的上、連で行くのは最大でも3組。
ですがバラのメリットが喪失するミニマムへわざわざベットするのは"逃げ"であり、"迷い"ですわ。
また、連は一等前後賞総取りを狙う上では避けて通れませんけれども、逆にいうとどれか一つを取りに行くだけなら重要度はガクンと下がりますわ。
迷いは惑い。勝利からかけ離れる行為。
となれば結論はただ一つ。
「ジャンボリー、バラ、10組ですわ」
さて、方針は固まりましたわ。
となると、あと大事なのは売り場の選定、そして買うタイミングですわ。
まず、現在の軍資金で心配なく行ける範囲はせいぜいが10キロ圏。
いくら当たる可能性が高くとも他所の県まで買いに行ってたらそれだけでお金も時間も終わりますわ。
そして何より、前例がありつつ直近で2等が当たっていて条件だけでも、この範囲で3件該当するので、このどれかを信じますの。
ですがここで大事なのは拙速になりすぎないこと。速さが足りないのはその時点で負けですけれど、早すぎてもダメというわけですわ。
机に広げるのは、タロットカード。
大アルカナで未来を見通してみせますわ。
まず一軒目……魔術師の逆位置。
意味は、不安定、弱さ。
この私が、恐れている……?
億という、かつてでも手に入れられなかった額面を前に、恐れが出たというのかしら……!?
ここは今は相性が悪そうですわね。次。
二件目……法王の……また、逆位置……
意味は、歪められた真実。誤った情報。
そんな……!ここまで完璧な理論のはず……!
いえ、ここはきっと不慮の何かがありますわ!
ここも私とはマッチしないみたいですのでね、最後の一件に置いたカードを、表にしますわ。
戦車の……正位置!!
意味は、勝利。なしとげる。勝ち取った成功。
きましたわ!!!勝利待ったなしですわ!!
ここまできたら33.4%は勝ちが見えてきましたわね!!
ですが、次が一番大事ですの。
そう、買うタイミングですわ。




