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2、国道で寝てたら人生終わったと思ったら始まった件 〜黒糖飴を奪い返したら大富豪に拾われた〜完璧な世界編  作者: Nao9999


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第41話:白の衝撃

第41話です。


“強制修正”。


その力は、

人間の理解を超えていた。


世界そのものを書き換えるような力が、

主人公へ襲いかかる。

真っ白だった。


音も。


景色も。


感覚すら。


全部、白に飲まれる。


「――っ!!」


衝撃。


遅れて、

身体が吹き飛ぶ。


床を転がる。


肺が焼けるみたいに痛い。


「……はっ、は……」


呼吸が乱れる。


「起きろ!」


“失敗作”の声。


遠い。


耳鳴りが酷い。


「……今の、何だよ」


視界が揺れる。


壁が消えていた。


いや――


“削られている”。


切断じゃない。


破壊でもない。


存在そのものが、

消されている。


「……修正か」


笑いそうになる。


ヤバすぎる。


「笑ってる場合か!」


“失敗作”が腕を引く。


強制的に立たされる。


「アイツの攻撃は“消去”だ!」


空気が張り詰める。


「まともに食らったら終わる!」


「……なるほどな」


理解した。


あれは暴力じゃない。


もっと根本的だ。


「対象、行動継続を確認」


白い執行者が、

ゆっくりこちらを見る。


「修正不足」


感情がない。


なのに――


寒気がする。


「……なぁ」


俺が呟く。


「お前、本当に人間か?」


沈黙。


数秒。


「定義不能」


即答だった。


「現在の優先事項は対象修正」


「会話になんねぇな」


笑う。


その瞬間。


執行者が消える。


「……!」


来る。


直感。


横へ飛ぶ。


直後。


背後の空間が消失。


轟音。


「っぶねぇ……!」


床ごと消えている。


意味が分からない。


「避け続けろ!」


“失敗作”が叫ぶ。


「真正面からやる相手じゃねぇ!」


「分かってる!」


言いながら走る。


執行者は歩いているだけ。


なのに――


距離が消える。


瞬間移動みたいに。


「対象、抵抗を確認」


白い手が伸びる。


空気が歪む。


「っ!」


反射で腕を払う。


その瞬間。


世界が軋んだ。


「……?」


違和感。


一瞬だけ。


執行者の動きが止まった。


「……今」


教育係が目を見開く。


「干渉した……?」


「は?」


意味が分からない。


だが――


執行者は確かに止まった。


「対象……」


初めて。


執行者の声に、

ノイズが混じる。


「記録外」


「……はは」


笑ってしまう。


「お前、バグってんじゃん」


その瞬間――


空気が激変した。


「危険度再設定」


圧が増す。


空間が悲鳴を上げる。


「まずい!」


“失敗作”が叫ぶ。


「刺激するな!」


「無理だろ!」


避ける。


消える。


走る。


床が抉れる。


壁が消える。


空間そのものが壊れていく。


「……っ!」


教育係が転ぶ。


「――!」


執行者の視線が向く。


ヤバい。


「対象外個体を確認」


白い手が上がる。


「排除――」


「やめろ!!」


反射だった。


考える前に動いていた。


教育係を引き寄せる。


次の瞬間。


白が炸裂した。


轟音。


視界が吹き飛ぶ。


「……っ!」


痛み。


熱。


腕が焼けるみたいだった。


「……な」


教育係が目を見開く。


「なんで……」


「知らねぇよ」


息が荒い。


でも――


笑う。


「勝手に動いた」


本音だった。


「……」


教育係の顔が揺れる。


感情が崩れている。


「対象」


執行者がこちらを見る。


「行動原理を確認不能」


ノイズ。


まただ。


「……なぁ」


俺は立ち上がる。


腕はボロボロ。


でも――


止まれない。


「お前さ」


執行者を見る。


真っ白な存在。


「完璧なんだろ?」


沈黙。


「なら」


小さく笑う。


「なんでそんな必死なん?」


その瞬間。


執行者が止まった。


完全に。


空気が凍る。


「……対象発言」


ノイズ。


乱れる声。


「解析不能」


“失敗作”が目を見開く。


「……マジかよ」


教育係も息を呑む。


執行者が――


揺れている。


「……お前」


“失敗作”が呟く。


「アイツに“疑問”植え付けてる……?」


意味が分からない。


でも――


確かに。


執行者は止まっていた。


そして初めて。


ゆっくりと。


こちらへ問いかける。


「……生きるとは」


空気が止まる。


世界が静まる。


執行者が。


“修正装置”が。


問いを口にした。


「……」


俺は少しだけ笑って、


答えた。


「自分で決めることだろ」


その瞬間。


白い世界に、

初めて“揺らぎ”が走った。

読んでいただきありがとうございます。


第41話では、

執行者との戦闘が本格化しました。


そして主人公は、

“修正装置”である執行者に

初めて疑問を与えます。


完璧な存在が、

揺らぎ始める。


物語はここから、

さらに核心へ進んでいきます。


引き続きよろしくお願いします。

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