表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
見習い冒険者キャロと魔法銃のエヴァ  作者: ノア(断頭台)
19/22

姉妹

次の日。

お姉ちゃんの胸元で、甘えながらゆっくり眠っていました。


・・・・・

「ほら、だめだよ?キャロ。アリスもご飯待ってるから……」


まだ、日も昇り切っていません。


「もう少しぃ・・・・・アリスちゃんは別室ですもん・・・・しばらく来ませんよぉ」


ぎゅうっとしがみつきます。

あったかいです。

いやです、離れたくありません・・・・・。

もう少しこの温度を・・・・・。


「・・・・・なにしてるんですか?お姉さま方」


と、思っていましたが、アリスちゃんが起きてきてしまいました。


「ぁ……」


「……ほら、アリスも来ちゃったし、ね?」


そういって、ひょいっと、腕の間に手を通されて、一度だけ、ゆっくりぎゅーっと、してくれます。

そして、ベッドから降ろされて、お姉さんは料理にてきぱき取り掛かり始めます。


そして、私はといえば、お姉ちゃんが使っていた枕をぎゅう・・・・・としています。

こう、落ち着きます。


「……キャロお姉さま、一日で随分甘えん坊になりましたね……」


「あうぅ……」


私がうなっていると、アリスちゃんは、隣にひょいと、腰かけます。


「でも、いいと思いますわよ?私たちは、まだ、子供ですから。しっかり、お姉さまに甘えてしまいましょ?」


・・・・・アリスちゃんはわたしのことを年上だと思っています。

それは、姉弟子という意味でも、年齢という意味でも。


肉付きはともかく、身長は辛うじて、……私が大きいから、でしょう。

えぇ、……お姉ちゃんは、ともかくとして、アリスちゃんとの差も、ほぼ、誤差みたいなものなのです。


その差、・・・・・1㎝。

しかも、アリスちゃんは、まだ、第二次成長期を残しています。

その上に、実の姉の見た目はまさに、母性の塊みたいな姿をしたお姉ちゃんです。


何時抜かされてもおかしくはありません・・・・・。


「・・・・・?キャロお姉さま?」


「な、なに?!」


あぁ、行けません、つい、ぼーっとしていました。


「私もお姉さまの枕ぎゅーってしたいです」


「ぅ……。はい、どうぞです」


「・・・・・。こっちも貸してください」


といって、私のも、引きずって二つ纏めてぎゅうっと、している。


「キャロお姉さまだって、お姉さまなんですから、ちゃんと貸してください・・・・・頼りにしているんですよ?」


「・・・・・頼りになりますか?」


少し疑問です。

私程度で、頼りになるでしょうか。


お姉ちゃんのような生活力も、実力もなければ、頼りになる体ではありません。


「あら、私は後衛ですよ?そもそも、お姉さまみたいに近接に行くことはできません。魔法使いではありませんから、魔法も武器がいります。弓を弾き絞るのには時間がいります。一人では、まだ、戦えないのです。あの時、お姉さまは、ビッグピッグの前に、真っ先に飛び出してくれたでしょう?・・・・・とっても嬉しかったんですよ」


「・・・・・それは、だって」


当然のこと、だし、作戦だって、元々。


「それでも、ですよ。お姉さま。怖がって、逃げてしまっても、よかったはずでしょう?えぇ。私は目標のダメージを与えれてないのですから、もっと、それこそ、普段使わない、射撃としての雷撃を放てば、少しでも削れたはずです。……それでも、お姉さまは飛び出してくれました」


「……アリスちゃん」


「だから、ありがとうございます。一緒に頑張りましょう、お姉さま。私たちは、姉妹、なのですから」


そう、にっこりと笑うアリスちゃん


「・・・・・うん」


・・・・・正直、アリスちゃんも。お姉さんに見えてきました。

魔法:魔物に対抗する為にほぼ唯一といえる術。

肉体を魔力で構築している魔物に対して、魔力を帯びた攻撃を行うことにより、魔物という存在に対しての攻撃を行うことができる。

魔法を纏っていない物理攻撃では、魔物に対しては、8割以上、ダメージを軽減されてしまう。

その属性は多岐にわたり、また、魔法を覚える順番さえも、魔法に影響を与えるため、全ての人間は、別の魔法を覚えるともいえる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ