表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
フォニックス 運命の始まり(年明けより大幅改稿予定)  作者: ことこん
第二十九章 不思議な力
144/150

第四部 コウから見た1日

 よし。今日の家事も頑張るぞ。午前6時。俺はフウワより少し後に起き、朝食の支度をし始める。たまにソウマさんが起きて手伝って頂ける、だったか?なんか違う気がするが、またイネイさんに聞こう。そして、昨日はずっとベットにいたソウマさんだったが、今日は6時半くらいに起きて…来られた?他の奴らが起きてくる7時までに、朝食を作り終わらなければならないわけだが、分身でちゃんと終わる。分身は体力を消費するが、結構便利だ。よし、あいつらが起きてきた。ツーハは学校があるので、朝食を食べ終わるとすぐにここを飛び出していった。もっと早く起きればいいのに。でも、8時くらいになればフォニックスたちとシンも任務に行ってしまう。シンもあれこれ言うけど、ついて行った。あまのじゃく、ってやつなのか?ウーベイももうおらず、イネイさんしかいない。なんでだろう。少し寂しい。騒がしいのに慣れすぎたのかもしれない。ここからは分身を駆使して家事をこなしていく。部屋の掃除、パジャマの洗濯、ベット、食器、昼食…。などなど、やっぱり多い。イネイさんも手伝って…あれ?なんだっけ?まあいいとして、焼け石に水、って感じだ。最近ソウマさんが雑草を取っている時に言っていた言葉の真似だ。そうだ、雑草も取らないと。分身は最大でも10個だ。実質12人でこの建物全ての手入れをすることになる。正直言って超大変。なんで俺こんなことやってんだろと思うこともたまにあるけど、出て行こうとは思わないのだから不思議なものだ。不思議なものと言えば、フォニックスが昨日ギルド様からもらってたな。昼食なんて呑気に作ってたらフォニックスたちが帰ってくるまでに終わらないから、結局昼はイネイさんが買ってこられる?スーパーの弁当だ。あーもー、もう4時。ツーハ嬢が帰ってきたら、水筒洗わなきゃじゃんか。ツーハ嬢は帰ってくると靴や制服を脱ぎ捨て着替えてイネイさんの所へ行った。仕事が増える。靴は揃えて、制服ぐらいハンガーにかけろよ!このお嬢め!くっそお、イネイさんみたくきちんとなされていれば文句もないのに。ツーハ嬢が宿題をしている間に、俺は家事をとりあえず終わらせる。夕飯は後は焼いたり煮たりするだけの状態にして冷蔵庫に入れ、少しの読書タイムを楽しむ。俺だって本読むさ。いつも読んでいるのは、『サルでも分かる敬語表現』と言う人間界の本だ。全部ふりがながついているからありがたい。まだ『はじめに』って所を読んでるけど。ツーハ嬢には笑われたけど、本当に勉強ができていないんだから仕方ない。これでも成長した方なんだけどなあ。よし、ようやく『はじめに』が終わった。いよいよ本編…ってもうこんな時間!フォニックス帰ってくるじゃねえか!俺はテーブルを拭き、とにかくデカい風呂を沸かし、また台所に戻ってエビフライを揚げ始めた。ソウマさんがお食べないので、鶏肉は出さない。本人曰く、鳥に強いトラウマって言うのがあるらしく。事実、ここにつばめの巣ができてからそこに近寄られない。ソウマさんの目は本気だから、みんなも何も言わない。ああ。読みたかったなあ。あの本。ちょっとはこの変な敬語も治ると思うのに。そんなことを考えながらエビフライを食卓に並べていると、ちょうどフォニックスが帰ってきた。よっしゃ、ベストタイミング。ちょっと気分が上がる。ツーハ嬢もエビフライの匂いを感知したのか寄ってきた。みんなが風呂に入ってる間に、食器を洗い、パジャマを用意して、服を洗う。最初のうちは女の人のも俺が洗っていいのか迷ったけど、なんか許可された。信頼された、っていうことだよな?みんなが寝る前のおしゃべりを楽しんでいる間に、俺は風呂に入って風呂掃除。一応女風呂はイネイさんがやって頂くのでご心配なく。お、今のご心配なくはあってる気がするぞ。同時進行でやっても、めっちゃ広いなこの風呂場。イネイさん、大丈夫かな…。人の心配する暇があったら、自分の心配しろよって話。いっつもイネイさんの方が早く終わってるから不思議だ。コツでもあんのかな?あっ、敬語忘れてた。みんなが寝ても俺はまだやることがある。脱水が終わった服を部屋干しする。なんか今日のことは今日中にやっておきたくなる。あっ!ソウマさんの服、また破れてやがる!言っとくけど俺裁縫できるわけないからイネイさんにやっていただいている!こんなこと堂々と言うなら、裁縫覚えろよって感じだけど、あれ簡単に見えてべらぼうに難しい。エントがソウマの体力はべらぼうに多いって言ってたから意味あってると思うけど。まず、針に糸を通すのが難しい。糸が太すぎんだよ。やればやるほどほつれてくるし。糸通しとか言うやつも一回やったら壊れる。針金が簡単に抜ける。ようやく通せたと思っても、玉結びができない。だからイネイさんにやって頂く。ふう。ようやく終わったぜ。さあて、寝るとするか。明日も大変だな…。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ