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報われぬ過去

レオ・バレッタはテンガロンハットを壁に掛け静かに座った。普段はわからなかったがハットを取ったバレッタは貫禄のシワが寄り、蓄えた髭は歴戦の勇士が感じられた。ため息をつき、静かに語り始めた。






それは今から3年位前の出来事だった。町の安全を守る為に、遠い彼方よりウエストホースに派遣されたレオ・バレッタは、船から降り熱い日射しを感じながら、人を探していた。





迎えの人の中を掻い潜り、保安官を探す。





[アノ〜………今日派遣されたレオ・バレッタですが…………保安所ってどこっすかね?][アア。貴方がレオ君?フーン。なかなかのイケメンじゃない?][貴女は?][マリア・坂井。マリアで良いわ。ネー、レオ君。ご飯でもどう?美味しいお店を紹介するわ][ハア…………貴女は保安所の人?][アーラ見えない?失礼ね][すいませんでした。確か虎が迎えに来ると聞いていて………][アア、チャンク?忙しいんじゃない?とにかく行きましょう。ネエ、レオ君。良いでしょう?][でも俺は挨拶が…………][先輩に逆らう気?]気がつくとマリアの手に持った針がレオ・バレッタの首元に迫っていた。[随分な歓迎だな][フフフ。ここはウエストホース。ならず者が集まる大陸よ。覚えておきなさい][………ハイ。………先輩、飯付き合わせて下さい][よろしい。ついてきなさい]





それがレオとマリアの出会いだった。




[先輩。さっきの毒針ですかね?見えませんでした。貴方が出す瞬間が][当たり前じゃない?幻覚だもの。魔法よ][魔法?][念のため結界を張っておいたのよ][確かに。ならず者も派遣者も区別がつかない位荒んでいるなこの町は]レオ・バレッタは町の景色を目に焼きつけた。[初めて?スラム街は。慣れるわよ。じきに][そうでしょうね。貴女を見てるとそんな気がします][着いたわ。ここよ。ここのバーガーは最高よ。腰を抜かすわよ。アア。安心して。ここのマスターは魔法なんか使えないから。毒は盛れないわ。行きましょう]





[ネエ。マスター。いつもの二つね。スパイスの効いたやつ][あいよ。マリアまた、男遊びか?][仕事よ。紹介するわ。レオ・バレッタ。この人が情報屋よ。あんまりあてにならないけど][よろしくお願いします。マスター]レオは椅子から立ち上がり会釈をした。






[オーイ!ワインはまだかー!遅いぞー!]奥の席で虎が暴れていた。




[マスター。呼んでますよ。あの酔っ払いが][フン。いつもの事だ。ナア、マリア。お前らが保安官になってから、印象が良くないぞ。いいか?保安官って言うのはな、町の治安を守るのが仕事なんだろ?男ったらしや酒飲みが勤まるのか?][良いのよ。そんなの。それよりどうなの?あの凶悪犯罪者ショットガンナーは?少し何か掴めたの?][アノ〜…………もしかしたら…………あの酒飲みって…………][保安官よ。チャンク。酒を飲ませなきゃ、いい人ね。後は肉。彼は、肉を見ると興奮するわよ。獣らしくなるのかしらね][レオ君。とんでも無い所に派遣されたみたいだな。まあこんな連中じゃないとならず者なんか始末出来ないんだ。慣れるさ。あいよ。お待ち。バーガー二つね。ピクルスはオマケだ。熱いうちに食らいな][ヒック………やあマリア。こいつがルーキーか?なかなかの面構えだ。まあ適当に頑張りな。マスター!祝盃だ!ありったけの酒を持ってこい!祝いだ!ガハハハハ…………][ちょっとチャンク!いい加減にしなさい!貴方の新人潰しは有名なんだから!][好きで潰し屋なんかやってねーよ!酒が不味くなる。だよなー。レオ君。ここは男の盃といこうじゃねーか?][ご免なさいね。チャンク。私のダーリンに手を出さないでくれる?][言ってくれんじゃねーか?マリア。今日こそ許さねー!こいつは俺と盃を交わすんだ!ヤルカー!このアマー!][マアマアお二人さん。抑えて。今日はお祝いなんでしょ?チャンクさん。で、今日はデートなんですよねマリアさん。なら………][オメーは黙ってろ!新人!][そうよ。手を出さないでねダーリン。すぐに続きがあるから。綺麗な夜景が見えるわよ]


店の外に出て、一服するレオ・バレッタ。中ではテーブルを挟んで二人がいがみ合っていた。

それが三人の出会いだった。煙臭い薄汚れた店がレオの思い出の場所だった。





続く

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