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月面競争  作者:
1/15

その一

「宇宙に国境線はない」


 ある国の天文学者が言った。


 この言葉には続きがあって、


「これから、つくるのだ」


 一九五七年、ソ連が世界で初めて、人工衛星の打ち上げに成功した。


 ソ連は人類史にかがやかしい一歩をしるしたのである。


 米国に大きな衝撃しょうげきが走った。このままでは、宇宙開発における「世界初」の称号はすべて、ソ連に独占されかねない。


 米国では、元マラソン選手の政治家が国民にうったえる。


「マラソンでは、序盤じょばんに先頭を走っていた者が、勝者になるのではない。最後に先頭だった者が、勝者になるのだ。アメリカのメダルの色は、まだ決まっていない」


 国民の愛国心を盛り立てて、宇宙開発の予算を一気に増やすことに成功した。


 ソ連も負けじと予算の増額を決定する。


 宇宙開発の速度が飛躍的ひやくてきに上がった。


 こうした状況に対して、欧州の文化人類学者が次のように表現している。


「赤ちゃんが立ったと思ったら、いきなり自動車の速さで走り出した」


 なお、この言葉には続きがあって、


「いや、ロケットの速さかな」


 米ソの争いは過熱していく。


 が、しばらくの間、ソ連の優位は動かなかった。


 だが、徐々に差をめていく米国。


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