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【書籍重版】契約婚ですが可愛い継子を溺愛します【コミカライズ進行中】  作者: 綾雅(りょうが)要らない悪役令嬢をよろしく
第五章

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701.巨大魚の蒸し物がたっぷり

 夕食は大きな魚の蒸し物だった。どうやって料理したのかと不思議に思うほど、大きくて。大皿から尻尾や頭がはみ出しているわ。塩を振って蒸しただけで、味付けはされていなかった。代わりに二種類のソースが添えられている。


 片方はネギレモンのようなさっぱりした味、もう片方は子供の好きなクリーム系よ。味わいとしてはタルタルソースが近いかもしれない。魚を取り分けるために、料理長自ら出向いたのでお礼を言った。この魚はヘンリック様が隣国の使者から受け取ったそう。


 取り分けられた魚は骨も綺麗に外れた。鯛の背骨のように、綺麗に骨が残っている。よく見たら、中央の背骨が折れていた。もしかして真っ二つにしてから、それぞれ蒸したのかしら?


 お皿にたっぷりと盛られた魚に、レオンが大興奮だった。レオンにしたら、自分を飲み込みそうな巨大魚に見えたのね。両手を広げて「こぉんなに大きぃ」と笑う。お魚の上半分を取り分け、お皿は下げられた。というのも量がたっぷりなのもあるけれど、残った半身は使用人の(まかな)いになるの。


 残しそうだからと、取り分ける前に量を調整したユリアーナが正解だわ。子供達は小さく盛られているけれど、ヘンリック様と私の量が多かった。パンを減らせば、食べきれるかしら? 残す選択肢はないのよ。シュミット伯爵家だったら、残して翌日はパンに挟む具になったわね。


 お茶会の招待客の話は、夫婦だけで行えばいい。子供達がいるときは、食卓の話題も子供中心よ。


「午後は何をした?」


 ヘンリック様が話を振る。レオンは「お絵描きとお昼寝」と答えた。ローズは「かにちばぃ」と胸を張る。紙芝居は私の下書きをもとに、侍女が仕上げてくれた。その話を付け加えながら、「かみしばい」だと繰り返す。子供は耳から言葉を覚えるから、何度も直せば自然と言葉が達者になる。


「カミシバイは初めて聞く単語だ」


 不思議そうなヘンリック様に、あとでお見せしますと微笑んだ。まさか読んでほしいと言い出す? 可能性は考慮しておきましょう。レオン達は同じ話を聞かなくてもいいわよね。


「ラルフはどうだった?」


「数字の勉強を少し」


 明日は演奏を楽しむつもり。勉強の先生がお休みなのよ。ハープを扱う私が遅れているから、いつまでもケンプフェルト楽団が先に進めないわ。抜けると言ったら泣かれそうだし。時間を見つけて頑張るしかないわね。


「あした、ぼくもシ……ンバル」


 言いにくいようで、言葉を一度止めて丁寧に発音するレオン。以前は「ちんばる」だったわね。上達したレオンは、ちらっと私を見てにっこり笑った。きっと私が笑顔で頷いたからだわ。


 黒髪の天使は、今日も可愛くて……うちのお姫様はお魚を手づかみするお転婆で。旦那様は隣でローズの口を拭いている。ユリアーナはテーブルマナーが上達しているし、ラルフも笑顔で楽しそう。今日も素敵な一日だったわ。

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