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【書籍重版】契約婚ですが可愛い継子を溺愛します【コミカライズ進行中】  作者: 綾雅(りょうが)要らない悪役令嬢をよろしく
第五章

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699.お茶会の準備を始めましょう

 お茶会の予定を皆様にお伺いするため、手紙を送った。子供達がお昼寝している今しかないわ。王太后マルレーネ様、バルシュミューデ公爵夫人ユーリア様、リースフェルト公爵家のパウリーネ様とヴェンデルガルト様。ティール侯爵家のハンナ様も忘れずに呼ばなくては。


 次々と思いつくままにお名前を並べ、少し考えて数を絞る。申し訳ないのだけれど、絵画を飾ったお茶会のような、大規模なものは年に一回くらいが限界ね。顔見知りの皆様だけで、小さく開きましょう。


 貴族家は乳母がいるから、基本的には赤子を連れてこない。参加する中で一番幼いのは、ローズ? ルイーゼ様とも仲良く遊べていたから、参加させるつもりだけれど。もしケンカしたら、すぐに部屋に戻せばいいわね。念のため、手紙に幼児がいると記載しておきましょう。


 あれこれ考え始めると、頭がいっぱいになった。唸って考えたあと、思いついて書きかけの手紙を破る。代わりに、もっと気楽な文章で綴った。こちらの参加者を書き、お声がけした方のリストも付ける。そのうえで「参加をお願いします」と添えた。


 呼ぶ人数を絞ったので、全部私の手書きでいけるわね。リスト状の一枚に足す形で、個々の方々への気持ちを記した。読み直して失礼がないか確かめ、封をせずに封筒へ収める。フランクが中身を(あらた)めて、問題があれば教えてくれる。


 宛名書きはイルゼの仕事なので、お願いしよう。貴族同士の手紙では、住所の記載がないの。直接使者や伝令が運ぶから、不要なのよ。遠い領地へ送る場合でも、貴族家の名前と受取人の個人名があれば、届くのが凄いわ。


「フランク、イルゼも。お願いね」


 以前は「お願いではなく命令を」と口酸っぱく注意した二人も、すっかり私のやり方に慣れてしまった。頷いて手紙の束を受け取る。結局のところ、効率の問題なのよ。私が示した方法で、使用人達の働きが良くなった。結果が伴えば、費用対効果の計算が可能だわ。


 誰でも仕事を認められ、丁寧に接してもらえば嬉しい。そこにお礼の報酬が加わったら、すごく感謝するわ。貴族邸の使用人には、今までこの考え方がなかった。


 休日はほぼなく、あってもお金を使えないので部屋に閉じ籠っている。ほとんどの子が実家に仕送りをしているの。平民の下女や下男はもちろん、家庭を持つ庭師や鍛冶師だって。貴族の子女であっても例外じゃないわ。うちが貧乏伯爵家だったように、すべての貴族がお金持ちではないのだから。


 領地のある貴族はまだいいけれど、そうでなく文官や武官で身を立てる家の子供は大変。だから休日に少しのお小遣いを渡して楽しんでもらう。お陰で屋敷は驚くほど磨かれ、洗濯物も最高の状態で返ってくる。使用人の楽しみである食事も、食材や調味料に少しお金をかけたら喜ばれた。


 お互いに気持ちよく過ごせるのは大事よね。他の貴族家にも提案してみようかしらね。

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