表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍重版】契約婚ですが可愛い継子を溺愛します【コミカライズ進行中】  作者: 綾雅(りょうが)要らない悪役令嬢をよろしく
第五章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

796/812

684.幼子は手をつかずに顔から着地

 幼子は手をつく前に顔から着地する。お腹も出っ張っているのに、やっぱり頭が一番重いのかしらね。お医者様の見立てでは、鼻先をすりむいた傷と左頬を軽く打った痣が出来るだろうと。ただ痣は数日で消えるし、子供の頃はよくあること。顎を打たなくてよかったわ。


 舌を噛んでいたり、顎を痛めていたり。そちらを心配したの。血も出ていなかったから、大丈夫だろうとは思ったけれど、お医者様の診察で安心した。


 騒ぎに駆け付けたフランクやイルゼも胸を撫で下ろし、支度を整えたユリアーナも合流する。お医者様を求めて走ったヘンリック様の騒ぎで、慌てさせたみたい。


「ローズちゃんの可愛い顔が無事でよかったわ」


「ん……」


 ずずっと音をさせて洟を啜るローズが、大きく頷く。ガーゼではなく、代わりに薬草の葉がぺたんと貼り付いていた。ふふっ、何だか可愛いわね。写真に撮って残したい光景よ。鼻の頭は擦れた部分がほんのり赤くなっていた。


「もう、らいじょうぶ!」


 一緒に涙ぐんだレオンがローズの頭を撫でた。頷くローズの顔はしっとり濡れている。拭いてあげようとタオルを受け取っている間に、ヘンリック様が布で丁寧に頬を拭う。あれ、何の布? 白いけれど……視線を動かした先で、中身だけのクッションを見つけた。


 クッションのカバーだったのね。他の部屋では刺繍が施されたカバーや色のついた鮮やかなカバーが使用されるけれど、寝室だけは白なのよ。枕カバーでなかっただけ、いいと思いましょう。


「レオン、ラルフ、ローズも聞いて頂戴。離れを覚えているかしら? 前にエルヴィン達が住んでいたところよ」


「わかる!」


 立派な返事に頷き、話を続けた。


「離れの庭に野菜を植えましょう。朝食の後、何を植えるか決めましょうね」


「はい!」


 レオンは張り切って、そのまま学習室として使用する部屋に向かおうとした。朝食が先と止め、皆で部屋を出る。ユリアーナが妙な顔をしていた。


「どうしたの? ユリアーナ」


「あ、うん……あの庭は、たぶん球根が植わってるわよ?」


「え?」


 後で庭師と話をすればいいと思っていたので、確認していなかった。この屋敷の庭は六人の庭師が管理している。春になったら芽が出るよう、冬の間に球根を植えた。ユリアーナは昨年も見ているので、そのことを覚えている。


「確認しないと!」


「こちらで手配いたします」


 フランクが請け合ったので、任せた。その数時間後、庭師が球根を掘り起こすと聞いて……申し訳ない気持ちになる。せっかく掘り返してもらうのなら、根菜類かお芋でも植えましょうか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ