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【書籍重版】契約婚ですが可愛い継子を溺愛します【コミカライズ進行中】  作者: 綾雅(りょうが)要らない悪役令嬢をよろしく
第五章

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671.人手があると育児も楽ね

 小麦粉を被ったけれど、それ以外の被害は防げたわ。ほっとしながら続けた。料理長が慌てているけれど、そもそもスカーフなどで髪を包んで作業するべきだったの。


 スープに使うスプーンを使って、ローズが鉄板にナッツ入りの生地を置いていく。大きさがばらばらになった部分は、あとで料理人が調整してくれるわ。まずは楽しんで作ることね。隙間たっぷりに並べたため、並びきらなかった。


 二枚目に挑戦するローズを、レオンが手伝い始めた。ココア入りの生地は、ラルフの手によって型抜きされていく。何をしても器用な子だわ。料理人も手伝いに入り、ローズが終わるまでに型抜きを終えた。


 これはローズがやりたがるのを見越しての動きでしょう。型抜きもやりたいと言い出したら、大騒ぎになってしまう。この後、数十人分の昼食も作る厨房の邪魔をしてはいけない。


「終わったら、上で楽器の練習をしましょうか」


 小さな子を誘導するなら、興味を持つ別のことを提示すればいい。素直に引っかかるローズが「あい!」と元気に手を挙げた。仕草は可愛いのだけれど……手についていた小麦粉が袖の中へ。つい「ダメよ」と注意したくなるけれど、ここは我慢。


 鉄板を預けて、料理人達にお礼を告げる。私が「お礼をしなさい」と言わなくても、振る舞いをみて真似をするのが子供よ。ラルフとレオンがぺこりと頭を下げてお礼を言えば、ローズも「あんと」と首を縦に揺らした。


「よくできたわ」


 褒めて送り出す。三人で手を繋いで階段を上る姿は可愛い。落ちたり足を滑らせたりしないよう、侍女と侍従が三人ついて行った。こういう小さな手助けが、育児では本当に助かるの。全部私がしていたら、てんてこ舞いだった。


「小麦粉を散らかしてしまったわ。掃除の手間を増やしてごめんなさいね」


「いえ、若様やお嬢様の楽しそうなお姿を見られましたので満足でございます」


 料理長の返答に、料理人達も笑顔で頷く。焼いたお菓子はもちろん、何か美味しい差し入れを考えておきましょう。子供達を追って、久しぶりの階段を踏みしめる。意外と滑らないのね。何か加工がしてあるのかも。


 一階の廊下に出れば、はしゃぐローズが手を振り回していた。袖から、ぽろりと生地の欠片が落ちる。粉も振り撒いていると思う。でも汚さないと掃除の下女は仕事がなくなるし、これはいいことよ。自分に言い聞かせないと、悲鳴を上げて掃除を始めたくなるわ。


 シュミット伯爵家では、よく叱りつけたっけ。懐かしい日々を思い浮かべ、ひとまずローズに着替えてもらうようお願いした。


「ローズ、可愛いドレスがあるの。着て見せてくれないかしら? レオン達も見たいわよね」


「みたい!」


 兄レオンの一言で、ローズは素直に頷いた。リリーに手を引かれて部屋に戻る。その間にラルフとレオンは手を洗った。この二人は小麦粉を被らずに済んだの。声をかけて、私も大急ぎで着替えに向かった。リリーをローズにつけたので、代わりにイルゼに手伝ってもらったわ。

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