650.子供達が集まって、何の画策?
一昨日からめまいと発熱で対応できませんでした。更新できずすみません。
夕食時にはユリアーナも食堂へ姿を見せた。体調は良くなったというけれど、まだ頬が赤いかしら? 熱は下がったのよね。額に手を当て、体温を確かめる。うーん、少し温かいかも。
「もう平気よ」
「そう? でも無理をしないで。今夜も早く寝てね」
いつも通り、美味しい料理を大皿から取り分けて食べる。もう少し成長したら、コース料理の食べ方も覚えてもらわないといけないけれど。今はまだ好きなものを好きなだけ食べていいわ。健康に成長するには、ご飯を美味しく食べることが必須だもの。
「僕、ラルフと寝る」
「どうしたの?」
わざわざ宣言する理由がわからない。首を傾げた私の隣で、ローズが「あたちも」と手を挙げた。三人で一緒に? 別にまだ問題ない年齢よね。ちらりと視線を向けたら、ヘンリック様が意味ありげに微笑む。また男同士で何か画策したの?
「ローズが一緒なら、リリーかマーサに一緒にいてもらわないとね」
条件を出したら、それでもいいと頷く。やっぱり何か言い聞かされちゃったかしら? レオンは素直だから、流されやすいの。こういう時はしっかり者のラルフが止めてくれると助かるわ。そう思っているのに、彼も頷いている。
首を傾げたものの、無理に引き留める理由もなくて。絨毯の部屋で休憩する間にも、あれこれ聞いてみたけれど、思うような返答は得られなかった。
書類の片付けがあると書斎へ向かったヘンリック様を見送り、機嫌よく鼻歌まじりのユリアーナを階段下で見守った。あの子、オイゲンに何をもらったのかしら。本だったら困るわね。寝る時間を削りそうだし……そっと侍女に耳打ちして、確認をお願いした。
「奥様、すでに存じております。美しい刺繍糸とビーズのセットでした」
受け渡しの時に同席した侍女は、笑顔で教えてくれる。なるほど、それで浮かれていたのね。何か作ってオイゲンにお返しするつもりなんだわ。病み上がりだと言ったのに。ベッドの上でも扱える物で、ユリアーナの好きなものを選んだみたい。
「今夜は刺繍セットを隠しておいてね。明日の朝に返していいわ」
「承知いたしました」
彼女に任せて大丈夫でしょう。相性がいいようなら、ユリアーナの専属侍女でもいいかも。名前は……確か、クリスタだったはず。イルゼに確認しましょう。
踵を返して、今日一日構ってあげられなかった末っ子の様子を見に行く。ディルクはご機嫌で手を伸ばし、あばあばと口から唾を飛ばす。発音練習ね。とても上手だわ。たくさん褒めて、まだ薄い髪を撫でた。
金髪や銀髪って、髪の量が少ない時期は禿げて見えるのよね。黒髪とくすんだ金髪なら、茶色や黒髪が生まれると思っていたの。でもローズもディも私と同じ色。この世界では、前世の遺伝法則は関係ないみたい。




