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バカと天才は"神"一重  作者: 抹茶
入学編
13/88

第5話 


 兄さんがホールベアのサンドウィッチを完食し、第1講堂に向かう頃。

 私、フィル・アンタレスは生徒会室の中で4人の男女に囲まれていました。

 なぜ兄さんの行動がわかるのか……と思われていそうですが、それは秘密です。

 アンタレス家には秘密が多いのです。


 突然ですが、ミストレア学園に関する知識をひとつ。

 私と兄さんが通うミストレア学園には学園ランキングという制度があります。これは、生徒同士が研鑽しあう事で互いに切磋琢磨し、更なる高みへ上り詰めるための制度です。

 ランキングは1位から50位まであるそうで、特に男の子は学園最強になる為に日々ランク戦を行っているようです。


 その中でも上位5人のことはNumber's(ナンバーズ)と呼ばれ、5位と6位の壁はとても厚いそうです。

 なぜ私がそんな話を急に語り出したかというと、理由はひとつ。

 現在は4人しか居ませんが、この方々こそNumber's。入学初日にお目にかかれるとは思いませんでした。


「フィル・アンタレス。新入生生徒代表挨拶の準備はできてるか?」

「はい」

「じゃあ一応、内容だけ確認させてくれるか?」

「どうぞ」


 そして、私の用意しておいた紙を受け取った人物は生徒会長。見た感じは優しいお兄さんと言ったところでしょうか、声色も穏やかです。


「どうした? そんなにジロジロ見て」

「い、いえ、申し訳ございません」


 私は反射的に謝罪の言葉を述べる。

 紙に目を通しているはずですが、やはりあらゆる感覚が鋭いようです。


「別にじっと見られたくらいで気は害さねぇよ。ほら、完璧だ。このまま頼む」

「ありがとうございます」


 私は返された紙を封筒に入れ、ブレザーの内ポケットにしまい込んだ。

 ではそろそろ……と思い、一礼して部屋を後にしようとした時、生徒会室の扉がノックされました。


「入っていいぞ」

「失礼します!」


 一礼して入ってきた生徒……ラインが緑色であることから2年生でしょうか。髪は短く整えられていて清潔感と真面目そうな雰囲気が感じ取れます。


「要件は何だ?」

「はい、8時30分から予定されている入学式の件なのですが……機材が故障してしまい、予備の機材もなく、予定より開始時間が遅れそうでして……」

「機材が故障?」

「申し訳ございません!」


 怒られると思ったのでしょう、腰を90度に折り、手はぴっちりと体の横に添えられている綺麗なお辞儀。

 話を聞く限り、開始時間が少し遅れるようですね。


「なんだそんなことか。エレノアを行かせるから、そこまで案内してくれ。エレノア頼んだ」

「かしこまりました」


 生徒会長の隣で一定の距離を保ち、ずっと付き添うように立っていた女性。背は私より少し高いでしょうか、淡いミルク色の透明感がある髪は背中まで伸びていて、精悍(せいかん)な顔付きの彼女は何処か機械のような雰囲気すら感じられます。

 そんなエレノアさんが2年生の後について部屋を出ていかれました。


 てっきり、ここの生徒会長と言うだけあって恐ろしい風貌かと最初は想像していましたが、全てを包み込む大空のような器。ニカッと笑った表情はまるで太陽。

 ふふ、兄さんとそっくりです。


「では、私も失礼致します」


 今度こそ、私も第1講堂へと向かわなければなりません。


「ああ、噛まないようにな」


 軽いジョークのようなアドバイスを頂き、私は3人の視線を浴びながら部屋を退室しました。


 そう言えば生徒会長の名前を言っていませんでした。

 大空のような寛大な器、太陽のように明るい笑顔、そしてこのミストレア学園の頂点にして最強。



 1stランク。

 名を──ファウスト・ニュート。



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