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【俺の必殺技】あ~!すっきりしたわ!【パートいくつか!】

主人公は響きで適当にカッコよさげなワードを組み合わせて技名を叫んでいますがその実態は全部ただのパンチです。


あ、この回を書くに当たり、一話目のセリフを一部変更してきました。そっちのが自然かなって。

「ん?ドラゴンだ。丁度いいぜ!うっぱんバルス?に付き合え~!!血気遊星拳!」

「GYAAAAAAA!?」


:※どこまでいってもただのパンチです

:うっぱんバルスってなんだよw

:しかも疑問形w自分でも正しいのか自信ないんじゃねぇか!w

:多分だけどうっぷん晴らしって言いたかったんだと思う。うちの弟はたまによくうろ覚えで適当な言葉喋るから。


今の一撃でしっぽが消し飛んだ。流石は血気遊星拳だぜ!俺の情熱が迸る熱い魂の一撃だからな!ドラゴンのしっぽくらい簡単に貫けるぜ!でもまだイライラ収まらないな。ヨシ!俺の流儀に反するけど今回はすっきりするのを優先するか!もう一発!……今度はどんな技名にすっかなぁ……あっ!良いのがあったな!めちゃカッケェワード!


今度はドラゴンの頭を攻撃することにする。これで俺の攻撃を耐えてくれればちゃんと攻撃を喰らってみるけど、倒せてもそれならそれで問題はないよな!さっき聞こえた声的に多分女の人が一人、ドラゴンに襲われる直前だったっぽい?激闘の途中だったかもしれないけどな。


俺はドラゴン目掛けて飛び上がり、そして拳を思いっきり振りかぶるッ!そう、まるで勢いよく杭を打ち付けるみたいにッ!


「うおおおお!パイルバンカーだァァァァァァァ!!」


:あー、なんかでパイルバンカーを見たんやろなぁ……w

:まぁ、マジで響きはカッコいいからな。少年心は重要やで

:パイルバンカーの意味というかどんなものか知らなそう(偏見)

:案外パイルバンカーの正体は知っているかも?見なよ、今ものすごい決まったぜ☆って顔してるでしょ?そんなところも愛おしいと思わない?

:迸る愛情が隠せてないっスよブラコンネキ

:?隠してないもの

:頭ァ……コイツぁ……『本気』ですぜ


残念なことにこのドラゴンはあんまり強い個体じゃなかったらしい。俺の一撃で地面と一緒に沈んでしまった。こうなったらビシッとヒーロー着地してカッコいい決め台詞で締めるしかないな!どれにしようか

な~。


「へっ、またつまらないものを…………あー、なんだっけ?」


:『切ってしまった』だよ。弟よ、技名だけじゃなくて決め台詞もちゃんと覚えないとカッコつかないよ

:切った……?殴ったのまちg…(殴)

:おいおい、そのセリフ選ぶとかd…(殴)

:お前らノリが良いなぁ。俺も俺もー!

:微妙に締まらないですy…(殴)

:オアーッ⁉初見ニキにも先を越されたァ!

:草。お前がトロイからやぞw


「そうそう!切ってしまったぜ☆」


フッ……決まったな。これは10点満点中8点は貰えるくらいにはカッコよかった。最後の決め台詞さえ詰まらなければな!あー、すっきりしたわ!


:……なんだろう。この場の空気が凍ったのを感じる

:奇遇だな!俺もだ。

:そういや声かけてくれた人は無事やろか…ってええ⁉


「あの!危ない所を助けてもらってありがとうございました」

「お?さっきドラゴンがいるって教えてくれた人か!気にしないでくれって~!むしろ教えてくれてありがとな!」


目の前の女の人は髪の内側が紫色でそれ以外は黒い髪のおしゃれ上級者みたいな人だった。……んー?どっかで見たことある……ような?ないような?あるなァ!?確か兄貴がちょくちょくスパチャ投げてる相手だわ!?


「ってかそんなことより、怪我とかはしてない?」

「大丈夫です。多少逃げる時に擦り傷は出来ましたけど……ドラゴンの攻撃は直接当たってはいないので」


おー、大きな怪我とかもなさそうでよかったわ。もしも動けなくて俺が運ぶことになったら……炎上しそーだし。俺が燃える分には一向に構わんけど、家族に迷惑掛かるのはなァ……


:紫阿ちゃん!?まさかの紫阿ちゃんじゃないですか!!

:知っているのか!

:ああ!なんてったって彼女はBランク探索者にして、女性探索者クラン【紫水桜華】所属で、紫水桜華のリーダーである紫苑様の妹!チャンネル登録者80万人の人気配信者!頼れるパーティーのリーダー!知らん方がおかしいだろう!

:うむ!解説ごくろー!確かに紫阿ちゃんも今日は配信していたな。そうか……ドラゴンに追われて……

:紫阿ちゃん仲間は?

:もしかして仲間逃がして自分だけ囮に?紫阿ちゃんならやりかねんが……


「何か私にお礼できることはありませんか?」


お礼ねぇ……俺今欲しいものとかもないし……困ってることも……あ!あるじゃん!


「お礼?あ~、じゃあ、出口がどっちか知らない?俺、道に迷っちゃってさ~」

「それなら分かりますよ!着いてきてください」

「よっしゃ助かる~!」


ラッキー!これで姉ちゃんが俺捜索のために家を飛び出してこなくて済むぞ~!

歩きながらお姉さん、もとい紫阿ちゃん……ちゃんだとなんかアレだよな。生意気な感じだよな?紫阿さんが俺にいくつか質問してきた。


例えばドラゴンをめちゃ簡単に倒したけどどうやったのか~とか、探索者登録してどれくらいか~とか、色々。探索者には高校に上がってから登録したから、もうそろそろ1年か、2年くらいになるな。で、俺の探索者ランクがDランクだって言ったらめっちゃビックリしてた。……なんでだ?別に普通にDランクでも

ここまでは潜れるよな?現に俺が潜れてるし。いや、俺が例外なのか?


「あの、余計なお世話かもしれないけど……昇格試験とかは受けたりしないの?」

「んー?まぁあんまりランクには興味ないしなァ……あ!ランクあがったら強い人…というかモンスターと戦えるようになるってんならランク上げ頑張るぜ!」

「え?えーっと……」


:紫阿ちゃんを困らせるなw

:残念ですが(そんな未来とは)さようなら

:ここで強い人じゃなくてモンスターと言い直したの偉いぞむてきん!多分人間だとワンチャン簡単に消し飛ぶからな!

:うーん、あり得ないと一蹴出来ないのが怖い所さんだ……


そんなこんなでしばらく歩いていたら37層の入り口まで戻ってくることが出来た。紫阿さんのおかげだな!紫阿さんは俺の救いの女神かもしれんな!


「おっ、階層の入り口だ!ありがとうお姉さん!それじゃ俺は帰らないといけないから!」

「え、はい…?あの!助けてくれてありがとう!それと、名前を教えてもらえないかな?改めてお礼がしたいの!」

「フフン!俺は無敵のマッチョ!むてきんマッチョって名前で配信してるんだ!よろしくゥ!それじゃ!」


:紫阿ちゃんに連絡先交換を迫らない+114514点

:悲しいことに弟にそんな発想があるわけもなく……ピュアピュアでしょ?うちの弟♡

:一体どういう教育してるんですかお宅はァ⁉

:そういやコイツ紫阿ちゃんのこと一回も名前で呼んでないな⁉まさか紫阿ちゃんの名前を忘れ…⁉


危ねぇ。姉ちゃん出動前に戻ってこれたぜ☆ん?石板の近くに何人か女の人が集まってるな。紫阿さんの仲間か?ま、無事そうならなによりだな!コメントを見ると、俺が紫阿さんの名前を一度も読んでいないことを言うコメントがあったが、当たり前だ。よく考えたら俺と紫阿さんは名乗り合ってないぞ!


「いやだって俺、あのお姉さんと自己紹介してないしな。名前聞いてないのに勝手に紫阿さんとか……ヤバいだろ?礼儀的に。ま!名乗るの忘れてただけだけどさ!」


:なんだろう、このショタから礼儀って言葉が出てくるとは思わなかったゾ……

:まさかうちの弟が常識ナシの子だと言いたかった?残念。ちゃんと教え込んである^m^

:なんか、自頭が良いバカって感じがするw

:こりゃ、ブラコンネキたちの教育の成果出てるやん!


「ま、とりあえず!今日の所はこれで終わりな!ほんじゃーなー!お疲れー!」


:乙ー

:乙。今日も楽しかったでw

:ムフフ……今日も可愛い弟のフォルダーが厚くなる

:ヒエッ……実質ストーカーじゃねぇのこのお姉ちゃん……

『紫水桜華』ってクラン名で紫阿ちゃんって名前なのにクランのリーダー違うんかい⁉って?違います。クランのリーダーがドラゴン相手に手も足も出ないのはマズいっしょ!という判断から。

髪にインナーカラー入ってる女の子って良いですよね。現実だとインナーカラーはどうやって実現するのか、はたまたできないのか気になりますねぇ

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